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#ポエム

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ポエムって黒歴史になるってよく言うじゃないですか。というわけで僕の黒歴史をまとめています。
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#雨

夜の独り言

夜の独り言

部屋に籠っていると、徐々に思考が淀んでゆく。焼いているホットケーキのようにぷつぷつ、ぷつぷつと、感情が湧き上がっては、すぐに消えていく。別にホットケーキを食べたいわけじゃない。お腹が満たせれば、なんだっていい。添加物入りのコンビニのごはんを食べる。今日はそれすら食べるの、面倒くさい。なので、ベランダで星を眺めている。ホントは空は黒一色で、そこにぷつぷつ、ぷつぷつと針で穴をあけて、誰かが世界を覗いて

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水たまりに映る

水たまりに映る

とうとう容量がいっぱいになったらしい。大雨だ。みんなの涙が今日は溢れ出した。不思議なことに、いくら泣いても泣いてもちっともスッキリしない。むしろ憂鬱な気分になる。それが雨。外出を諦めた家族は家で静かに団欒するのだろう。僕はコンビニに行くのが億劫になるだけだが。

水たまりに僕の顔が映っている。その顔にめがけて雨の粒が何発も当たる。みんなの憂鬱の弾丸が僕に向けて飛んでくるようだ。なんとなく痛い気がす

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曇天

曇天

地元では大雨らしい。こちらは曇り空。敷き詰められた今日の雲は、週末までまだ1日残している人々の深いため息で作られている気がする。雨はまだ降らない。ため息のカタマリはただただ厚みを増していく。そこには、ため息に混じって吐き出したみんなの心の涙が溜まっている。そんなもの浴びたくないから、みんな色とりどりの傘を持つ。人がひしめくあの街は、何色の涙を流すのだろう。雨は神さまの涙なんかじゃない。れっきとした

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