山川杯第九陣観戦記事~パンクゼット解説
山川杯第九陣。ブックオフ相模大野に33名もの海賊が集まりました。
三船長発売。新カードを試すには絶好の場です。
では、大会の様子を一緒に見ていきましょう!
デッキ分布
ゾロ5
白ひげ4
カタクリ4
赤紫ルフィ4
赤ルフィ3
レベッカ3
緑紫ドフラ3
赤緑ロー2
ナミ
ゼット
マゼラン
赤紫ロー
赤紫キッド
群雄割拠。
ゾロと白ひげが人気。
カタクリも4人。町田組からLEX&ときえんコンビが持ち込みます。
三船長からは赤紫ルフィが人気。こちらも4名の勢力を誇ります。
10ルフィや6サンジが補強された赤ルフィも3人。こちらも町田組の面々が握ります。
トップ8分布
カタクリ3
ゾロ2
緑紫ドフラ
ゼット
赤紫ルフィ
カタクリ大勝利。LEX&ときえんコンビが揃って決勝ラウンドへ。
データワンピコーナー
新リーダーのデータが見たい!じゃじゃん!
メタが混とんとし、有象無象を蹴散らしたのはカタクリでした。勝率66%。異次元です。
新リーダーの赤紫ルフィも54%の勝率を出しました。白ひげと並ぶポテンシャルがあると言えるでしょう。
10ルフィを手に入れた赤ルフィはゾロを鬼門とし、奮いませんでした。
レベッカはチャンピオンシップでは上位に残るものの、今回はカタクリに滅多打ちにされました。
白ひげとゾロは安定して勝率5割超え。tier1の意地を見せました。
準々決勝A 涼宮(ゼット)対 ながはみ(赤紫ルフィ)
データワンピでカタクリが大勝。4人の使用者合計で16勝8敗。カタクリが喫した8個の敗北のうち、3つは涼宮のゼットがつけたものだ。
対するながはみは新リーダー赤紫ルフィを持ちこみ、決勝ラウンド最後の1席に滑り込んだ。
お互い1ターン目はパス。
2ターン目にながはみがリーダー9000パンチ。涼宮は紫ローの2ディスカードをケアして、衝撃波と1000カウンターを打とうか検討するもライフで受けることに。
涼宮は4クザンを着地させ、手札がさらに潤沢に。
ながはみはリーダー8000パンチ。その後、パンクヴァイスでドンを加速していく。
「手札が10枚もある!」
ゼットにしては珍しい大量の手札を前に、涼宮はゲームプランを練る。
リーダー9000でながはみのライフを2に削る。2ドン構える。
8ドンに到達したながはみはリーダー能力で9ドンにすると、9ニューゲートを着地させる。先手4ターン目。
リーダーの8000パンチには衝撃波が合わせられる。
涼宮は2体目のニューゲートを予想し、たしぎとフクロウを場に出し、再び2ドンを構える。
ながはみは涼宮の予想通り二体目のニューゲートで畳みかける。フクロウに止められるものの、ライフは1へ。
4クザンの攻撃でニューゲートのドンコストを下げると、10クザン着地で撃墜。さらに、たしぎの能力で2体目のニューゲートのドンコストが2まで下がる。
リーダーゼットの能力起動でもう一体も除去。
「2体とも取られるのか!」
ながはみもたまらず声をあげる。
ニューゲートたちを失ったながはみは7キッドから7000攻撃。涼宮の手札が減ったところで枚数を確認。
「これで7枚?」
ローがキャベンディッシュとクイーンをもぎ取る。なお、涼宮の残った5枚の手札には3枚のパンクヴァイスが鎮座する。
「僕にも強いカードがある!」
涼宮はガープでキッドをKO。パンクヴァイスが颯爽と投げ捨てられる。
そして、パンクヴァイスでドンコストが0に下がっているローをレストすると、10クザンの攻撃でKOする。
ながはみはクイーンで手札を整えると、8000パンチで涼宮のライフをついに0に。再びローを追加するが、さすがにババ抜きするほどの手札はもう残っていなかった。
涼宮は生き残ったガープでクイーンをKOすると、ボルサリーノで守りを固める。リーダー効果でローもKO。クザンやたしぎたちが一気に攻撃を仕掛ける。
「引けないかぁ・・・」
ライフから回答を探すながはみは唇をかみしめる。
7キッド再び着地からリーダー9000。ボルサリーノが立ちふさがる。
三回目のガープ起動。7キッドが吹き飛ぶ。クザン7000、10クザン11000の猛攻が防がれると、涼宮は慎重にボルサリーノで詰みを塞ぐ。
ながはみはドローを確認すると敗北を認めた。
なお、「引けないかぁ・・・」と探し求めていたのはバジル・ホーキンス。
トリガーからめくれると、リーダーと二人で9000アタックから逆転があった。
アタック回数
涼宮11
ながはみ8
準々決勝B LEX(カタクリ)対 ときえん(カタクリ)
「久しぶりの山川杯です!」
LEXが持ち込んだのはカタクリ。山川杯では優勝1回(青ドフラ)、準優勝1回(錦えもん)。実績十分。
「また観戦記事席か」
ときえんがため息をつく。筆者が横で観戦記事を書くようになってから早半年。何か魔物がとりついているのか。勝った試合はいまだにない。
ときえんのデッキもまたカタクリ。
山川杯特別ルールにより、予選上位のLEXが後手を選ぶ。
「ミラーマッチで先手か・・・」
観戦記事席の魔物がいつもどおりときえんに試練を与える。
両者ともプリンからスタート。ときえんはオペラを加え、LEXはクラッカーを。
2ターン目にときえんはリーダー7000アタックから2体目のプリンでシュトロイゼンを加える。ちなみにリーダー効果の対象は自分ではなく相手。LEXはドンコスト通りクラッカーを出してターンを終える。
3ターン目もときえんは効果対象を相手にしながら7000アタック。相手にカウンターを切らせない。そしてオペラ。LEXはこのターンも5000アタック。ドンコストどおり6ペロスペロー。キャラの性能で押し切る構えだ。
4ターン目もときえんは7000アタックの手を緩めない。ここで初めて相手のライフを下に送った。さすがにこれ以上は通せないとLEXは2枚がかりでライフを守る。ときえんの場にも6ペロスペローが着地する。
LEXはリーダーとペロスペローを攻撃に参加させ、8カタクリで相手のペロスペローを処理する。後手だとドンコスト通りに展開することが優先されるため、リーダー効果が使われる機会が限られる。
先手のときえんは5ターン目も7000アタック。再びLEXのライフは下に送られる。カタクリは偶数に強いカードが多いため、余った1ドンをリーダーの7000アタックに注ぎ込む戦い方になる。こちらも8カタクリで相手のカタクリを処理することに。
そして先に10ドンに到達するのはLEX。だが、彼女がいない。ライフの下に埋められたのだろうか。
仕方なくプリン2連打からアマンドと2コスサンジを加える。
ここまで戦線に参加しなかったクラッカーがついにダブルアタックを仕掛ける。これは全力で防がれるものの、リーダーとペロスペローがときえんのライフを3まで削る。そして3ペロスペローを追加。
ときえんはオペラとリーダーでリーダーを狙い、両方とも阻まれると8カタクリの攻撃でクラッカーを仕留めると、8カタクリおかわりでペロスペローも処理する。
10リンリンが来ないことを悟り、LEXの口から「負けるな…」とポツリ。ときえんのトラッシュの2000カウンターの枚数を数える。
リーダー7000アタックでライフを2。
3ペロスペローでオペラを狙うものの、これは2000カウンター2枚で守られる。
すると、プリンたちが5000アタックを繰り返し、ライフを1まで追い詰める。
ときえんがプリンにはプリンを。LEXのプリンを効率よく討ち取る。リーダーの攻撃でペロスペローをKOすると、オペラとカタクリの攻撃でライフを3に削る。途中のトリガー雷霆でプリンを1体失うが、たいしたダメージではない。さらに8カタクリの攻撃でライフを狙うが、ここはカウンター2枚合わせられる。
そして、LEXが引けなかった10リンリンを叩きつける。
LEXはペロスペローとリーダーにありったけのドンをつけて、ときえんのカタクリを討ち取っていく。
ターンが返されると、今度はときえんがLEXのトラッシュを見て、2000カウンターの枚数を確認する。
オペラ7000攻撃には2枚で3000カウンターが。
リーダー7000とプリン10000が通ってライフは0
10リンリン12000がLEXにとどめを刺した。
ときえん、観戦記事席で初勝利。
アタック回数
ときえん16
LEX13
準決勝A 涼宮(ゼット)対 Mentos(ゾロ)
ジュニアフレンドリーカップ準優勝Mentos。あの日はエースを握っていた。今日はゾロ。アグロデッキの腕前はピカイチだ。
Mentosの前には、予選で敗北を喫した涼宮が立ちはだかる。山川杯2度目のトップ8進出。こちらはゼット界隈で名が知られている生粋のコントロール使いだ。
リベンジマッチとなるか、返り討ちとなるか。
両者パススタート。
先手のMentosは2ターン目にダダンからバギー。そのバギーがラディカルビームを加える。
涼宮はササキを場に出す。貴重な2000カウンターだが、キャラを立たせておかないと、小型キャラたちの猛攻を踏み返せないからだ。
Mentosは5マルコを立たせる。
涼宮はサカズキで5マルコをKOするが、当然不死鳥として戻ってくる。
先手4ターン目、Mentosはマルコとリーダーの7000攻撃からダダンの追撃で涼宮のライフを一気に0に追い詰める。
Mentos「ハンドが・・・?」
涼宮「8枚!」
マキノからバギーを強化し、7000でリーサルチャレンジ。これには2000カウンターと1000カウンターが飛んでくる。
涼宮はサボで手札を調整し、防御を固める。ササキでドン加速しながらダダンKO。サカズキはマルコへ。再び蘇生。リーダー効果起動しながら攻撃でバギーもマキノも葬る。これでマルコ以外はすべて片づけた。
Mentosはマルコ9000からお伺いを立てる。ここには衝撃波と2000カウンター。リーダーの9000アタックにはサボが差し出される。バギーとイゾウを盤面に加え、次のターンにはリーサルを狙う構えを見せる。
涼宮はフクロウからパンクヴァイスでイゾウをレストに。サカズキでマルコを狙うが、カウンター。ササキでイゾウKO。リーダー効果でバギーをKOしながらマルコに突っ込むが、またも蘇生される。
生き残ったマルコとリーダーの総攻撃で決着が着いた。
アタック回数
涼宮8
Mentos10
準決勝B ときえん(カタクリ)対 GS(ゾロ)
準々決勝でカタクリを倒したGS。第四弾環境ではクイーンやクロコダイルも握っていたが、今日はゾロでここまで駆け抜けた。
目の前には観戦記事席の魔物に打ち勝ったときえんが座る。
先手ときえんはプリンからシュトロイゼンを加える。
後手のGSはダダンからバギー。両者順調な立ち上がりを見せる。
ときえんはリーダー7000で自身のライフを下に送り込み、2コスサンジを展開。ゾロの小型キャラを踏み返せる構えだ。
GSのバギーは空振りするも、ナミでラディカルビームを連れてくる。2ドン浮き。やや事故り気味の動きを見せる。
先手3ターン目、ときえんはサンジとリーダーの攻撃でライフを2まで一気に削ると、プリンを追加して手札を整える。
GSはダダンでサンジを踏み返すとリーダー攻撃。これがトリガーからペロスぺローを飛び出させてしまう。5マルコがプリンをKOしながら着地。盤面の有利を取り返す。
4ターン目、プリンとペロスペローの攻撃でダダンをKO。リーダーの攻撃は守られるものの、6コスの方のペロスペローが降臨。押し切る構えを見せる。
GSはナミでプリンを倒すと、マグラでバギーを強化。バギー、マルコ、リーダーが7000アタックを連打する。ときえんのライフが3まで削られる。
バギーが今回は空振らず、毛皮強化を連れてくる。4ドン構えてターンを返す。
ときえんは3ペロスペローとリーダーの攻撃でバギー、ナミをそれぞれKO。6ペロスペローの攻撃にはラディカルビーム。8カタクリで5マルコを処理。相手の反撃の芽を摘んでいく。
GSは生き残ったバギーとマグラを5000で攻撃させ、リーダーが7000で追い打ちをかける。これでときえんのライフは1へ。さらにナミ、ダダン、ナミと展開し、手札にサンジ、マキノ、速攻ゾロと加えていく。
ターンを渡すと耐え切れないと悟ったときえんは総攻撃を仕掛ける。
ペロスペローの7000には毛皮強化。
リーダー7000と6ペロスペロー、8カタクリの攻撃が通ってライフは0へ。
そして、プリンが9000で突っ込むが、ラディカルビームと1000カウンターが合わせられると、ときえんは敗北を認めた。
アタック回数
ときえん14
GS10
決勝 Mentos(ゾロ)対 GS(ゾロ)
長い一日が終わりを迎えようとしている。決勝戦の席に残ったのはMentosとGS。奇しくも両者ともゾロを握りしめている。
先手はGS。この利を生かせるか。対するMentosにとっては後手の不利をどう捲るか腕の見せ所になる。
GSはバギーから毛皮強化を。Mentosはダダンからマキノを加える立ち上がり。
GSはダダンが連れてきたナミをそのまま展開するも、ナミは空振りに。Mentosはバギーから白ひげ海賊団。その海賊団が5マルコを連れてきて、さらにダダンがもう一度マキノを加える。
物量勝負は分が悪いと見たか、GSは3ターン目に仕掛ける。
リーダーの攻撃でライフを3に削ると、速攻ゾロを走らせる。これにカウンターを使わせると、マグラでバギーを強化。その攻撃でライフを2まで削る。
Mentosはゴードンでゾロにデバフ。小型キャラで討ち取り、5マルコでバギーも退場させる。
5マルコには5マルコを。GSはナミとリーダーを攻撃させると、5マルコでバギーKOをやり返す。
MentosはダダンでナミKO。5マルコとリーダーの攻撃でライフ2へ。火拳で盤面を一掃し、4マルコまで立たせる。
GSはマグラでダダンKO。ここから、ダダン、マルコ、リーダーで5マルコを攻撃。Mentosの手札を3枚削る。バギーからラディカルビームを加え、ゴードンも場に加える。
Mentosは5マルコ9000でライフを1に。リーダーも9000。ここには毛皮強化と2000カウンターを合わせられる。4マルコ7000の追撃にも毛皮強化が。
火拳でバギーとダダンを一掃し、2ドンを構える。
GSはゴードンとマルコの攻撃から始め、マルコやゾロで盤面を殲滅した。Mentosからの詰みを防ぐと、次のターンには総攻撃で勝利を手に収めた。
GS優勝!
エキシビジョン~パンクゼット
筆者はマゼランで3敗予選落ち。エキシビジョンで取り上げられない。
というわけで、今日のエキシビジョンでは、筆者がときめいたデッキを紹介します。
予選1位通過。カタクリキラー。涼宮選手のゼット。
まず「かっこいいデッキ名が欲しいな」ということで、勝手に「パンクゼット」と命名します。
筆者「ドン加速はジャックやうるティじゃなくて磁気万力?!」
涼宮「序盤なら小型キャラ取れるし、10クザン着地後なら7コスキャラまで寝かせられます!」
しかもトリガーからうっかり捲れても10クザンの着地が早まります。
早速涼宮選手のレシピをペタリ!
ゼットの勝ちパターンは単純明快かつ、豪快です。
10クザン降臨。リーダー能力起動。相手のキャラを一気に2体処理し、盤面を制圧します。クザンを倒す手段のないデッキ相手には、その後のターンも除去祭りが続きます。
今回の山川杯で勝ち組だったカタクリは10クザンを能動的に倒す手段がありません。しっかりブロッカーを展開されると、クザン&リーダーゼットのコンビに盤面を焼け野原にされてしまうのです。
決勝ラウンドではゾロに敗北を喫したものの、パワー6000のブロッカー12体体制がアグロ耐性を高めています。
甘えた5000アタックを許さない。
これだけでもゼットは貴重な手札を節約できます。
ここからは有料ゾーン。
主な内容は下記の4点です。
1ゼットの立ち位置~どんなメタ環境で持ち込むか
2キャベンディッシュやガープ~秘密兵器
3先手時のプレイング
4対青系攻略
特に重要なのが、ゼットの立ち位置です。山川杯をはじめ、筆者がデータを取っている大会で言うと、ゼットは「大勝するか大敗するか」のどちらかしかありません。
得意な相手には、よほどの事故(=10クザン行方不明)がない限り勝ちます。一方で、苦手な相手に先手を譲られるとなすすべなく負ける脆さもあります。したがって、先手時のコツも盛り込みました
また、世間の印象とは裏腹に、苦手とされるアグロや青系デッキにもしれっと勝てる裏技ハンドやギミック、プレイングなどもあります。
これらを有料ゾーンでは一緒に勉強しましょう!
ゼットの立ち位置
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