夢の中の住人だったひとたち
かわいいばっかりだった子どもたちが、いつからこんなふうに私を悩ます存在に変わってしまったのだろう。
いや、はじめての子育てだから色々とこれまでも悩んではいたけれど、今思えばそれらはかわいらしい悩みだったとさえ思える。
ふんわり柔らかく、小さく、弱く、守ってあげたいの極みである。憎まれ口すら可愛らしい存在。快適に過ごせるように、笑っていられるように、あらゆる場面で幼子には容易に何だってしてあげられた。
7歳頃までの彼らは「夢の中の住人」なのだそうだ。
それならふわふわと一緒に過ごすのが幸せに感じるのも納得。
うちの子たちは、すでにステージアップしてしまったのである。
感覚でぼんやり世界を捉えていた子どもたちは、骨や筋肉が発達して強度を増していくのと同時に、自我やプライドが芽生え、いいのも悪いのも含めて知恵もついている。
幼さ故の残酷さも持ち合わせている。
甘えたくて試すようなことも平気でやる。
ただ無邪気に可愛く甘えることもできる。
私は時に無邪気な笑顔に癒されながらも、それにすら毎日翻弄されて疲れている。
抱っこしたり身体を動かしてあれこれ手助けする必要はなくなったけど、そのかわり感情を毎日目まぐるしく揺さぶられている。
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