一つの指輪オンラインセッション『毀たれざる誓い』(1)
新発売された「一つの指輪 指輪物語TRPG」のオンラインセッションを始めました。
ブリー村の仲間たち
北方の野伏フィンディミアは、影の手先との戦いで斃れた父の遺志を継いで、ブリー郷まわりの脅威を討つ勇士。そんな彼は、ある春の朝、東街道で毒矢を受け、馬で逃げてきた旅人の女性を助けます。
ブリー村で女性がかつぎこまれたのは、南門の近くで営業する旅籠「樫太家」。ここの五男のビルは旅人たちから話を聞くのが好きな純朴な青年。そして、彼が姉貴分として慕うホビットの未亡人ベル・コトンは、主人が旅路で亡くなった後、広い世界に旅することを志す女性です。
リンドンからやってきたエルフのリナイスは、かつて愛した人間族の子孫(樫太家の一族)が住むブリー郷を守る使命を自らに課しています。そんなリナイスに街角で声をかけたのは、誰あろう、灰色の放浪者ガンダルフ。こうして、ブリー村に集う人びとは、樫太家の旅籠で冒険に出会うことになりました。
ゴンドールからの旅人
毒矢を受けた女性(名はエラーラ)は瀕死だったものの、ブリーの薬師とガンダルフの助けで一命を取り留めます。彼女が意識を取り戻してまもなく、ブリーの仲間たちはガンダルフとともに、その話を聞くことになります。
ガンダルフに促され、ブリーの仲間たちはエラーラの探索行を彼女にかわって遂行することにしました。向かう先は北の荒れ野の果て、風見丘陵。そこはかつて、ドゥネダインの北方王国と魔国アングマールとの最前線があった場所です。
荒れ野の旅
旅の支度を調えたブリーの仲間たちは、相談の結果、ブリー村から北に向かう古い街道、今では草木の生い茂る緑道と呼ばれるルートを通って、チェト森の北から荒れ野に分け入ることにします。そこからは一直線に風見丘陵へ。
しかし、緑道と呼ばれるのは故なきことではありませんでした。ほとんど道なき道を行くことになった仲間たち。旅慣れた野伏フィンディミアの技でなんとか進んでいきます。
緑道から東に離れて荒れ野へ。そこはすでに人跡の絶えた地域です。野営をとりながら進む仲間たちですが、途中、さまようオークの一団から身を隠してやり過ごす危機一髪もありました。
ブリー村を出てから十一日目。仲間たちは、古地図が示す風見丘陵の奥地へと分け入りました。狩猟中、野生の熊に襲われるアクシデントもありましたが、大きなけがもなく到着です。とはいえ、やはり荒れ野の旅は着実に仲間たちの疲労を蓄積しています。
(つづく)
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