[Modern]多相アグロ[デッキ解説]
このデッキを組むことになった背景
EDHで多相型始祖ドラゴンを拝見して非常に感動したため自分でも組んでみることにしました。デッキリストや解説は下記参照。
始祖ドラゴンを強化するためにいろいろ調べていたところ非常に興味深いレガシーのデッキを見つけました。
ドワーフ徴募兵で多相をデッキトップに20枚ほど積み込み、グリストで射出するギミックを中心としたでレガシーのデッキでとても面白そうに感じたため、しばらく試していましたが流石にカードパワーが足りず厳しく感じました。もう少し強くならないかこねくり回してしていたところ、あることに気が付きました。
「ドワーフ徴募兵以外はすべてモダンのカードでは…?」
ここから長い道のりが始まりました。そもそもドワーフ徴募兵がないとコンセプトが破綻しているのでは?という冷静なツッコミは禁止です。冷静だったらこんなデッキ使わないでしょう。
3か月ほど調整してようやく納得のいくデッキになりました。
基本的なギミック
まずはデッキレシピを紹介します。最新版、サイドボードは下記のリンクを参照してください。
レガシーのデッキから原型を留めていませんが気にしないでください。恐らくほとんどのカードを知らない人が大半だと思います。カード効果を1枚1枚紹介すると長くなってしまうため、割愛します。
主なギミックを紹介しましょう。
①鱗粉の変わり身+厚顔の無法者、マグダ
このデッキの基本コンボ。鱗粉の変わり身のタップアウトレットを利用して宝物を量産します。1マナの多相クリーチャーはプラスマイナスゼロ、2マナの多相クリーチャーであれば差し引き1マナで出せるため対処されなければ3ターン目に宝物が5個以上集まりマグダの奥義を使用できます。持ってくるのは主に鋼の風のスフィンクスや前兆の時計になります。
②自在自動機械+厚顔の無法者、マグダ+前兆の時計
この3枚を場に揃え、かつ自在自動機械と前兆の時計1枚がアンタップしている場合、前兆の時計の効果で前兆の時計と自在自動機械をアンタップする対象は自在自動機械するとまずは自在自動機械がタップされたので宝物が出ます。その後自在自動機械がアンタップされます。続いて宝物と自在自動機械をタップして自在自動機械をアンタップさせます。すると再び宝物がでます。以下同じ流れを無限に繰り返すとタップされた宝物が出ます。マグダの効果はタップされた宝物を生け贄に捧げることが可能なので効果で全てのアーティファクトとドラゴン(多相)を場に出すことが出来ます。このデッキにはそのまま勝てるフィニッシャーが入っていませんので、持ってきた英雄たちの送り火から終わりなき踊りのガリアを持ってきて速攻を持たせてフルパンしましょう。勇敢な変わり身が複数体出ているはずなので概ね勝利することが出来ます。
③天頂の探究者、カーリア&団結の標、タズリ+多相クリーチャー
どちらも多相カードを持ってくることが出来ます。多相クリーチャーは16枚程度しか入っていないため捲れる枚数にはむらがあります。タズリの能力はかなり重いため、使う機会はあまりないかもしれませんが一応タズリは戦士、カーリアはクレリックなので当たる可能性が少し高いです。このデッキには現在採用していませんが、多相クリーチャーだけでなく名も無き転置のような多相持ちのインスタント・ソーサリーを持ってくることも可能です。
④勇敢な変わり身+母聖樹の加護
ブロックされなければ20点ダメージで相手が死にます。
⑤勇敢な変わり身+英雄たちの送り火+鋼の風のスフィンクス
2マナで出した勇敢な変わり身を送り火に放り込むことで鋼の風のスフィンクスをいきなり出すことが可能です。
⑥多相クリーチャー+ミシュラの工廠
多相クリーチャーは組立作業員なのでコンバットトリックとして使用可能。火力からクリーチャーを守ったり、勇敢な変わり身を強化することで相手の計算を狂わせることが可能です。
⑦閑静な中庭+団結の標、タズリ
魂の洞窟の下位互換のように見えるかもしれないが、実はクリーチャーの起動型能力にも使用できる。なのでなるべく閑静な中庭は人間を指定したいところ。
⑧つぶやき林+多相クリーチャー
多相クリーチャーは全てツリーフォークなのでアンタップインすることが出来る。
土地の採用基準について
5色デッキかつ色拘束の強いカードが多数のため、採用する土地は厳選する必要があります。採用理由、および不採用理由について説明します。
①カーリアの存在
トリプルシンボルなので安定して3t目にキャストするには人間に対して無色しか出ない同盟者の宿営地や精霊龍の安息地などは採用できませんでした。
②群がりの庭とミシュラの工廠
群がりの庭を搭載していることが多いですが、ミシュラの工廠も有りだと思っています。どちらも多相クリーチャー以外には効果がありません。群がりの庭は激情や火力に対して強力です。オマケですが、再生した時にタップされるのでマグダが居ると宝物が出ます。 一方ミシュラの工廠の本領は攻撃で発揮します。ミシュランなので攻撃に参加できることももちろんですが、多相クリーチャーのコンバットトリックとして使用できるので勇敢な変わり身を強化して計算を狂わせ、群がりの庭と同様火力に対して耐性があります。防御面としてはミシュラの工廠で相手のクリーチャーをブロックしてから自身に対して強化することで一方的にラガパンなどを打ち取れたりします。 現在はミシュラの工廠を採用していますが、デッキ全体が激情を筆頭とした火力に弱く、勇敢な変わり身を積極的に相打ちに持ち込むことが可能で不不確定な船乗りを守れるメリットが大きいため、群がりの庭のほうが若干強いと思います。
③マナの合流点と真鍮の都
採用しているデッキが多いですが、二枚以上引いた場合のダメージが無視できないため不採用です。
④古代の聖塔
生物なら何でも出るのでデッキの安定性に大きく貢献します。問題はデメリットです。一ターン目に霊気の薬瓶をセットできない、英雄たちの送り火を4マナで隙なく起動できない等などが挙げられます。このデメリットを消すためにアーボーグやヤヴィマヤなどを1枚搭載するのもあるかと思います。
⑤つぶやき林について
殆ど見たことがない人が多いと思います。トライオームが登場してフェッチランドから持ってこれるメリットも無くなりました。しかし、フェッチランドが入っていない、1ターン目から動きたい、ツリーフォークが多数入っているこのデッキでは最適でした。カーリア用のマナが出せるのは勿論、ガリアの緑マナを出せる点が大きいです。魂の洞窟と閑静な中庭はなるべく人間を指定したいのでガリアに使用できるマナは限られてきます。そんな状態でサテュロスで2枚も指定している余裕はありません。しかし赤だけであれば古代の聖塔と反射池で捻出することも可能です。
あとがき
どうでしょうか?少しはこのデッキの魅力が伝われば幸いです。原型は留めていませんが…恐らくカーリアとタズリを使用したデッキはMTG界広くともこれしかないと思います。