初めてのパーソナルコンピュータ NEC PC-8801登場!
キターァ!パーソナルなコンピュータ
1980年代、いつもと変わらない日常にヤツがやって来た。
工業高校電気科での3年間、ミニコンとマイコンで思う存分
コンピュータを楽しんだ私は、無事に卒業を果たし
タオルプリントのデザインの会社に就職しました。
まだ世間ではコンピュータの姿は無く
7年が瞬く間に過ぎました。
デザイン室の人と結婚を果たした頃、彼との再会の日が
やって来ました。
嫁入り道具にNEC PC-8801があったのです。
当時パーソナルコンピュータとして販売された
本当のパーソナルなコンピュータでした。
それは、マイクロコンピュータ(マイコン)とは全く違い
CRTディスプレイ、キーボード、データレコーダ(カセットテープ)PC本体
のフルセットのシステム。
「まさかこんなところで会う事ができるとは」
感謝感激雨あられでした。
スペックは赤ちゃんそのもの
そのスペックはまるでパソコンの赤ちゃんでした
8ビットパソコン
クロック周波数 4Mhz
RAM 64KB
ROM 40KB
ディスプレイ 640×200ドット 8色表示
使用プログラム言語 N88-BASIC
というものでした。
OSはまだ無く、黒い画面にカーソルが点滅していました。
彼との対話はN88-BASICという言語でやりとりします。
つまり、プログラミングしないと動かないヤツです。
記憶装置にはHDD(ハードディスク)は無く
外付けのデータレコーダが付いています。
カセットテープレコーダーです。と言っても令和の時代の人には
分からないですよね?
BASICでプログラミングしたデータをデータレコーダに
書き出すことすらプログラミングして動作させるものでした。
それも、「ピーヒョロヒョロピーピー」と
ファックス送信時に聞くようなあの音が出ます。
データ転送の音ですね。なかなかアナログ感がすごいです。
RAMは64KBつまり、0.064MBしかありません。
現代ではメモリーは4GBから8GB、物によっては32GBとか乗せていますから
比べようもない小ささですね。
クロック周波数も4MHZで現代の2,4GHZとは比べようもありません。
ディスプレイは640×200で8色表示
位置での表示できる色数が8色では写真など扱える状況にありませんね。
モノクロに毛が生えた代物でした。
言葉の通じないパソコンは孤立していました
これこそが、パーソナルなコンピュータの源流だった。
憧れのコンピュータは言葉はまだ通じませんが
確かに私たちのところにやって来たのでした。
そして、この頃、インターネットはまだ無くて、ネットワークのない
ただPCがそこにポツンとある状態で
言葉の通じない彼とカタコトのBASIC言語を使い
単純なプログラムを楽しむ毎日が続いたのでした。
この赤ちゃんのようなパソコンにあるものが全てで
外のネットワークに接続されていない
そう、インターネットの存在しないパソコンは孤独そのもの
でした。
プログラミングが全てのパソコンでさみしく
孤独なPC生活が続きました。