第1話 【ベアウルフ討伐イベント 其の1】
せかへい 外伝15
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第1話
【ベアウルフ討伐イベント 其の1】
ある村にあるギルド。そこにリトライダーとミエ、そしてダズの三人が来ていた。
「あれ? ガーラ師匠はまだ来てないの?」
ミエはギルドを見渡してガーラがいないか確認する。ギルドには受付と依頼が貼られている掲示板がある。それと奥には酒場になっているスペースがあり、昼間だというのに多くの冒険者が集まって、騒いでいた。
酒場では次のクエストの相談をして集まっている冒険者やクエストを終えたあとなのか酒を飲みながら遊び騒いでいる冒険者。多くの冒険者がいる。
ここのギルドは彼らが知っているギルドの中でも出会いギルドであり、ここまで大きなギルドに来るのは久しぶりである。
リトライダー達はガーラが来ていないので、酒場で軽い飯を食べながらガーラを待つことにした。
リトライダーは酒場の店員にポテトフライを頼む。
リトライダー達が座っているのは、ギルドの入り口が見える場所で、ガーラが来てもすぐにわかるような席に座った。
しばらくして注文していたポテトフライが届く。
ポテトフライは皿に乗せられており、山盛りになっている。ポテトフライは二センチ程度の棒状のもので塩がたっぷりとかかっている。
場所によって味付けが濃い場所と薄い場所に別れている。
「おー、美味しいな」
リトライダーはポテトフライをつまみながら言う。
「てか、ガーラ師匠なんで今日遅れてるんだろう」
ミエがそう言って首を傾げる。それに対してダズがリトライダーを見ながら言う。
「腹痛いのかな」
「俺を見ながら言うな」
リトライダーはクエストを受ける前に腹痛を起こして、クエストに支障をきたしたことがあった。
そんなことをダズは言ったのだろう。
そんな感じで時間が経過して、しばらくギルドで待っていると、やがてガーラがやってきた。
ガーラの顔は青く体調が悪そうだ。咳もしている。風邪だろうか。
「すまんな。待たせて…………体調が良くなくてな」
そんなガーラ師匠を三人は心配する。
そんな体調なのに無理をしようとするガーラを三人は止める。
こんな状態なのにガーラが無理をしてでも仕事をしようとするのは、ある依頼があったからだ。
それは村の近くでベアウルフが現れたという情報を聞き、それの討伐依頼がやってきたからだ。
ベアウルフは狼を元にできたモンスターであり、かなり強いモンスターだ。並の冒険者では勝てないだろう。
だからこそ、実力があるガーラにその依頼が来たのだ。
しかし、ガーラは体調が悪く。クエストに行けない。
「任せてください!! 俺たちがクエストを受けます!!」