苦手なことからちょっと逃げてみる。

最近、なんとなく、自分の人生において大切にしたいものがわかってきた気がする。

なんていうか、この辺が潮時・・・かな。みたいな気持ち。
今より遠い所に行くことはないし、これ以上はないのではないかなという予感。諦めているといわれればそれまでだけど、自分自身が受け入れられている事実が私のなかで確かに大きいものになっている。

たぶん私は、恋愛にすごく人生の喜びを見出せないタイプだと思う。それを人はまだ本気で人を好きになったことがないからだ。とかいうけれど、たぶん劇的なスピードで、温度感で人に惹かれて~という恋愛ドラマみたいな展開は私には起こらないと思う。好きでいてくれる相手に同じくらいに大きくて情熱的な気持ちを返すことができない。ていうか、返せないのだから与えないで欲しい、みたいな姿勢なのだ。だから「好き」の搾取をしてきたのだと思う。別に私は欲しいなんて一言もいってない。あなたが勝手に与えたのだ、みたいな態度をとってしまう自分が恐ろしくて嫌いだった。恋愛の渦中にいると私は常に自分のダメさ加減を思い知らされていた。もらったものを返せない自分の、それでもなお愛情を試そう、自分が返せないものをもらおうとするずるさが嫌だった。「恋愛」という分野においてとことん私の器量は狭かった。もう苦手分野で頑張ることはやめようと思った。

だから、親しくなった異性とは「友達以上恋人未満」の距離を保つようにしてみた。もうはっきりとした答えを出さないようにした。それで離れていく人は私に今以上を求めている人だ。でも私にはこの距離感以上のものをなかなかあげられない。私の心が(おそらくは)近くにあること、それでよしとしてくれる人としか私はやっていけないと思ったから。私に多くを求めてこないことが私の存在への許容であると解釈し、と同時に自分自身も相手に多くを求めずただその人であることを受け入れることが必要であると思った。
なんか理屈っぽくいってしまったけれど、要するにとりあえず私と友達やってくれる奴しかやっていけません!あとは無理!!というスタンスにしてみた。

わたしは不安に弱い。不安って将来への不安も含めてだ。恋愛関係の行く末なんてその最たるものだった。この先はあるのか?あるすればどんなことが?そういう不安が私を蝕んで嫌いな私を連れてくる。
不安定な"今を楽しむ"みたいなことができずにいた。不安定な関係は苦手だ。

恋愛と思しき関係は儚くて虚しくて楽しいけど理不尽だ。私は苦手。やめてみると案外毎日楽しいことを考える時間が増えている気がする。
自分のことを責める時間がなくなったのも大きい。逃げてるだけなのかもしれないけれど、もうちょっとだけこの世界にいようと思う。

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