見出し画像

2024年のオイシックス新潟アルビレックスBC

 BCリーグからNPB 2軍に参戦して1年。
 2024年シーズンの結果と2025年シーズンのオイシックス新潟アルビレックスBCの展望についてまとめました。


2024年シーズン成績

勝敗 41勝79敗6分 勝率 .342
 ファーム1年目であった2024年シーズンは大きく負け越し、最下位に終わりました。しかしながら、ホーム勝率は .516と、ホームでは勝ち越しています。
 シーズンを通しての観客動員数は79,825人と巨人、日本ハムに次いで3番目。2023年シーズン(BCリーグ時代)の観客動員数19,372人を大きく超えました(試合数も増えたけど)。これって結構すごくない?
 オイシックス新潟には私設応援団があり、ホーム戦ではいつもとても気合が入っています。球団歌は以前からありますが、選手ごとの応援歌やチャンテもありますし、同じアルビレックスがつくアルビレックス新潟(サッカーチーム)の応援ではおなじみの掛け声「アルービレックス!(イントネーションはヤクルトの「やまーだてつと!」や東北楽天の「むらーばやっし!」と一緒)」も時折聞かれます。新潟県民の野球熱を感じますね。同じくファーム初年度の静岡くふうハヤテベンチャーズは54,556人とこちらは伸び悩んだようです。知名度の差とか言わない。

アルファくんという白鳥をモチーフにしたマスコットもいる。アルビくんはサッカー

 また、「日本一おいしい球団」を名打つだけあり、スタグルもあります。筆者はメイン球場のHARD OFF ECOスタジアム新潟(通称エコスタ)には行ったことがなく、キッチンカーしか見たことがありませんがおいしかったです。

新潟県津南町のブランド豚「鬼の宝ポーク」を使った豚串。
台湾いちごサイダー。買うと陽岱鋼のカードがついてくる。

個人成績(タイトル獲得者)

上村知輝 48試合(救援48) 防御率 2.93 K-BB% 3.38% WHIP 1.41
下川隼佑 40試合(先発11 救援29) 防御率 3.86 K-BB% 11.94% WHIP 1.35
牧野憲伸 23試合(先発23) 防御率 4.24 K-BB% 7.46% WHIP 1.46
知念大成 111試合 打率 .323(首位打者) 出塁率 .362 OPS .793

 個人成績では、上村が最多セーブ(20)、知念が首位打者と最多安打(129安打)のタイトルを獲得しました。タイトルではないですが下川は奪三振数(102)が、牧野はQS達成試合数(11)がイリーグトップでした。

個人成績(NPB所属経験者)

野手
田中俊太 108試合 打率 .259 出塁率 .357 OPS .663
園部佳太 84試合 打率 .264 出塁率 .303 OPS .666
陽岱鋼 72試合 打率 .232 出塁率 .353 OPS .652
髙山俊 97試合 打率 .282 出塁率 .355 OPS .714
中山翔太 95試合 打率 .238 出塁率 .311 OPS .643

投手
三上朋也 47試合(救援47) 防御率 3.55 K-BB% 6.47% WHIP 1.38
吉田一将 36試合(救援36) 防御率 2.21 K-BB% 16.55% WHIP 1.06
小林慶祐 26試合(先発3 救援23) 防御率 4.06 K-BB% 6.06% WHIP 1.45
薮田和樹 26試合(先発26) 防御率 3.65 K-BB% 1.78% WHIP 1.46
笠原祥太郎 13試合(先発13) 防御率 5.07 K-BB% 3.13% WHIP 1.84

 一方でNPB経験者の成績を見ると、一軍で活躍するには少し厳しい成績に終わった選手が多いように思います。野手陣は打率が2割台に終わり、OPSも髙山以外 .700以下とかなり物足りない成績です。投手陣は吉田を除き三振に対しての与四球が多く、K-BB%はリーグ平均と言われる12%前後を下回っています。

橋上監督退任、武田監督就任

 BCリーグ時代からの監督であった橋上秀樹監督が2024年シーズン限りで退団され(2025年シーズンから巨人の一軍戦略コーチへ)、新たに武田勝新監督が就任されました。武田監督は2024年シーズン投手コーチと打撃投手も兼任しており、2025年シーズンも投手コーチを兼任することが発表されています。いつも被り物を被っているイメージしかないので、今後の被り物がどうなるのか見ものです。(まさか被り物したまま監督として指示は出さないでしょうが)

試合後に球場から現れ無言で大仏の被り物を被ってポーズをとった武田勝投手コーチ(当時)。怪しすぎて声をかけられませんでした。

移籍、ドラフト、退団情報

 2024年8月に吉田が台鋼ホークスへ移籍。ドラフトではヤクルト育成3位で下川が呼ばれました。同じく2024年シーズンからファームに参戦したくふうハヤテベンチャーズから早川が阪神育成3位で指名されています。しかしながら、NPB経験者で12球団へ復帰した選手はおらず、上記のタイトル獲得者もドラフトで呼ばれませんでした。NPB 12球団へ指名される/復帰するハードルは想像以上に高いようです。
 またBCリーグから試合数が増えたためか、はたまたNPBの壁の高さを感じたからなのか、フレッシュオールスターに選出された小池など5名の選手が退団、野手コーチに就任した稲葉など9名の選手が引退されています。

2025は?

 新規の入団選手は18名(1/8現在)です。このうちNPB出身選手は髙田琢登(元横浜DeNA)、小林珠維、瀧本将生(ともに元福岡ソフトバンク)の3名。来季オフにはこの中(+在籍選手)から何名の選手が呼ばれるでしょうか。
 注目は2024年シーズンのタイトル獲得者の知念、上村が筆頭でしょう。その他、ドラフト会議で呼ばれるのでは? と噂されていた目黒、2024年シーズン最多QS & 2023年シーズンまでBC信濃のエースだった牧野あたりでしょうか。新入団選手にはBCリーグ出身者や新潟県出身者が多く、武田勝監督のもとNPB一軍で活躍できる原石を発掘する一年が始まります。
 武田勝監督は1点にこだわる野球を信念に、見ていて楽しい野球をお見せしますとコメントしています。スローガンはずばり「」。それ監督の名前やん。
 2024年シーズンはファーム初年度ということもあり、観客動員数はBCリーグだった2023年シーズンより増加しました。しかし、いくら二軍のみのチーム、ドラフト落ちや戦力外となった選手を集めたチームだからといって負け続けていれば徐々に球場から足が遠のくファンも増えてくると思います。新潟アルビレックスBBとかいうB3チームのように。
 ファーム優勝という高望みはしませんが、勝てる試合を増やし、ドラフトでもっと多くの選手が呼ばれ、NPBを盛り上げてほしいものです。
 今後の展望が楽しみですね。

 以上、ここまでお読みいただきありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!