【15日目】メッセージ
こんばんは。コブシ・オクチニハイリマースです。「だから?」という目線を注いでください。
さて、メッセージを観ました。
さて、「未知との遭遇」では、異星人と人類は鍵盤的な、シンセ的なもので交流をしましたが、今作は探り探りで言語を通じ、コミュニケーションを取ろうとします。「異星人は何をしに地球に来たのか?」を解き明かすべく、言語学者のルイーズが異星人との交流を図ります。
この映画はある種の入れ子構造になっていて、異星人の言語も○をモチーフとした循環構造のある記号が多く登場します。ルイーズの名前はHANNAH(ハンナ)で、英語の回文的な構造になっている。
トップクラスの言語学者である彼女は、なんと未来予知の能力を持っています。チートというか、舞城王太郎の小説的というか……この能力が幸いして異星人(過去と現在と未来をすべて認識できる能力があり、それは時系列ですらない)との交流はスムーズに。未来の私が今の私を助けてくれるんじゃい的な展開になります。
で、異星人は何しに地球へやってきたかというと、3000年後に異星人たちが危機に瀕するので、助けてもらいにきたそう。ここら辺からよくわからなくなってくる。
3000年後に高度な文明を有していても危機に陥るほどの厄災ってなんじゃろなということです。ましてや、地球人に縋ったところで絶対に凌げないと思うし。しかも、ルイーズの未来予知の能力が武器になるというが、未来と過去を見通せるなら、そもそも異星人にとってそれは武器でもなんでもなくないか。ルイーズの未来予知能力で地球が一丸となって異星人と提携するというヴィジョンのシーンがあるが、技術を一方的に提供するメリットがなくないか。など、さまざまな疑問が頭の中で去来して、途中からまともに映画を観ることができなくなったのでした。でも、いろんな人が絶賛してるから、おそらく辻褄は合っているんでしょうな。
ちなみにこの映画の原作者であるテッド・チャンは私がとても気になっている作家なので、原作を読んで再トライします。多分、原作で語られていたことと、映画で語られなかったことがあるはず。
というわけで、今回は印象的なセリフもありませんでした。なので、おしまいの俳句で締めたいと思います。
犬乳首 ドリル片手に 桶狭間
おあとがよろしいようで。