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【ミレーナ体験談1】ミレーナを入れるまでの経緯と入れたあとの体の影響

以前は避妊リングと呼ばれていた月経困難症の治療器具としてのミレーナをご存知でしょうか。

私は2022年の1月に月経困難症の治療としてミレーナを子宮の中に設置し、4
ヶ月になります。
自身の記録として、またこれからミレーナを入れるか迷っている方に向けて、本記事を作成しました。

ミレーナを入れるに至った経緯、入れた時の感覚、入れてからの体の変化をお伝えしようかと思います。

月経困難症の発覚

初めて月経困難症との診断を受けたのは23歳の夏の頃でした。

私の月経開始は12歳の3月で、中学卒業までの3年間は特に月経痛に問題を感じず過ごしていました。
ただその頃から私の月経は周期は一定であれど、2日で終わる短いものでした。
2日で終わると言え、月経1日目は朝起きると布団が血だらけになるほどの大量の血液が漏れ、生理を隠して1日を過ごすことは困難な状態でした。
しかし全く痛みを感じなかったことや、思春期真っ只中で生理について話すことが恥ずかしかったために問題意識は生まれませんでした。

高校に入学し、厳しい武道系の部活に入部してから過大なストレスを感じるようになり、それと共に初めての生理痛を経験しました。
私の生理痛は子宮あたりが強い力で潰されているような痛みと、全身の倦怠感、吐き気、頭痛、下痢などを併発するものでした。
しかし1日我慢すれば痛みは消えてしまうことから、月一の修行と自身を戒め誰にも相談せず過ごしていました。

大学に入り、研究室と深夜バイトを同時並行に行うようになってから毎日の睡眠時間が4時間になり、これまで以上のストレスを感じるようになりました。
生理痛もストレスに比例して上昇し、このころからひどい時には1日の活動が一切できなくなるほど痛みが増えました。

大学院で研究をするようになってから更に厳しい環境に置かれたためストレスと共に痛みが増え、生理1日目は必ず研究室を休むようになりました。
生理は突然訪れるので、毎日過密な研究スケジュールを入れていた私にとっては、毎月1日絶対休む日があることが研究の進捗において大変な痛手になりました。
また、3回に1回は痛みにより気絶するようになり、このあたりからさすがに自分の生理痛が異常なことに気がつき、婦人科に駆け込みました。

婦人科では手術するほどではない大きさの子宮筋腫が見つかり、これが生理痛の原因の可能性があるとして月経困難症との診断を受けました。

低容量ピルの服用

まずは低容量ピルを処方されました。
私が処方されたのは「ヤーズフレックス配合錠」です。

ヤーズフレックス配合錠 引用は以下サイトから

ヤーズフレックス配合錠はエストロゲンとプロゲスチンに有効な成分を含有した低容量のホルモン製剤です。
低用量ピルの中でも唯一ニキビに効くとされており、PMS時期にニキビが酷かったためにこちらを選んでいただきました。
ヤーズフレックスは生理を普段と同様の28日周期でコントロールする方法と、120日周期に伸ばす方法の2種類があり、生理痛から開放されたかった私は120日周期を選択しました。

飲み始めてから2週間ほど不正出血と吐き気、倦怠感が続きましたが、それ以降は収まりました。
120日周期を選択しましたが、まだ安定していなかったために飲み始めて60日ほどで最初の生理が来ました。
半年は安定しないと伝えられていた通り、やはり生理痛は全く抑えられておりませんでした。
その上、これまでは1日で終わっていた生理がホルモン製剤により4日間程度に延長されているために生理痛も長引き、これまで以上に辛い月経を過ごしました。
また、ヤーズフレックスは1シートで3000円程度かかるうえに、毎月婦人科での診断、普段以上に血が出る日が増えたために生理用品を購入する必要があり、これまで以上に出費が増えました。

ただここでの我慢が将来ピルが安定した時の幸せになるならば、とそこから1年半ほど飲み続けました。

1回目の生理から60日後に体験した生理では痛みも半減し、出血量も少なくなりました。
何より、ニキビが一切出現しなくなったことで肌が格段に綺麗になりました。
飲み始めて半年後程度から、それまで毎月通っていた婦人科も3ヶ月に1回になり、出費も少なからず抑えられるようになりました。

3回目の生理は2回目からおよそ90日程度後に来ました。
まだピルは安定していませんが、毎月生理がないうえに痛みも我慢できる程度であるという嬉しさと、肌が綺麗になった嬉しさでこの頃から飲んでよかったと思うようになりました。
しかし毎日ほぼ同じ時間に飲まなければならないのが非常に面倒であることがネックでした。
以降はある程度安定し、120日程度の周期をコントロールできるようになりました。

飲み始めて1年半経った時、定期検査で血栓症マーカーの高い値が得られ、即日ピルの服用をやめるように病院から連絡がありました。
2回検査を行いましたが、どちらも血栓症マーカーが高く、自覚症状はなくとも今後ヤーズフレックスの服用をやめることが決定されました。

別の治療法としてのミレーナ

ヤーズフレックスとは別の治療法として、ミレーナとヤーズフレックス以外の低容量ピルのどちらかを選択するように言われました。
また、子宮筋腫も以前に計測したときよりも大きくなっていたことから早急な選択が必要でした。

別の低容量ピルはヤーズフレックスの最大のメリット、ニキビ改善に全く効果がない上にピルであるために毎日の服用が必須です。
しかしミレーナと比べると初期費用は安く抑えられます。

ミレーナは初期費用は二万円以上と非常に高いですが、一度入れると5年間は効能が続き、薬を毎日飲む必要もありません。

私は薬を毎日飲むのが面倒だったのと、単純な好奇心からミレーナを入れることにしました。

ミレーナは子宮内に装着し、それ自身から黄体ホルモンを分泌し続ける装置です。
子宮内膜の増殖を抑えるために着床する土台が作られないことから、元々は避妊を目的として作製されました。
避妊のために使用されている中で加えて月経通の緩和にも効果があることがわかり、現在は月経困難症の治療法として用いられるようになったようです。
通称「避妊リング」と呼ばれていますが、実際は下記画像のようにT字型です。

ミレーナ模式図 引用は以下サイトから

実際に触らせていただきましたが、とても柔らかいプラスチックでできており、筋肉である子宮の中でも柔軟に動けそうな素材でした。

ミレーナ装着

ミレーナを入れるためには、子宮内膜が分厚くなっていない状態に入れる必要があるため、生理終了後2〜3日以内の装着日を指定されました。
装着予定日の1週間前に性感染症の検査をしていただき、性病にかかってないことを確認してから生理を経て検査に臨みました。

1年ぶりの月経は非常に重く、久々に気絶目前の痛みを味わいました。
しかしこれを超えたら5年は痛みも少ないだろうと、ミレーナが体に合うことに一縷の望みを託し耐えました。

装着当日。
産婦人科検診台に座り、子宮口の形を検査し、血に似た茶色の消毒液を塗られ、下腹部にプローブをあてられ、自分の子宮のエコー写真を見ながら挑みました。

プローブをあてられてから装着までは5分程度でしたが、一度も何かを通したことのない子宮口は見慣れない器具を拒み、強く収縮し激しい痛みを産みました。
子宮や膣の力を緩めるように指示されましたが、どこをどう動かせば子宮や膣の筋肉が動くのか全くわかりません。
月経痛で多少慣れた子宮を圧迫されるような痛みとは違い、子宮を内部から拡張するような痛みは経験がなくなにがどうなっているかよくわからず耐えることしかできませんでした。

ミレーナ装着後1週間

装着後から簡単な問診と説明のあと、会計をして痛み止めを処方され帰るまで、強い痛みと倦怠感を感じ続けていました。
柔らかいゴムでできたミレーナが分厚い子宮を突き破ることはまずないことは充分理解していながらも、寝返りを打てば痛みが増進するのではないかという怖さでその晩は寝られませんでした。

そこから約1週間、子宮にトゲトゲの錘を入れられたような鈍痛と、下腹部が常に攣っているような激しい痛み、子宮の違和感や身体中の倦怠感が続きました。
会う人皆に画面蒼白であることを指摘されたほど、血の気がなかったようです。
その1週間は子宮口をミレーナが通る時の強い痛みを何度も思い出し、これより数倍痛みを感じなければならないのであれば一生子供は産みたくないと誓うほどでした。

また、生理が終わったばかりであるのにもかかわらず、ホルモンの影響か生理時とほぼ変わらない量の血液がダラダラと出続けました。
生理ですとだいたい1-2日目以降は黒っぽい血液が流れますが、この1週間はずっと鮮やかな紅色の血でした。

ミレーナ装着3週間後、初の生理

ミレーナを装着し2週間目は1週間目に感じたほどの体の不調はなくなり、完全復活とは行かずとも鋭意的に活動できるようになりました。

しかし、お酒をたくさん飲んだ次の日や、頑張りすぎて0時を超えた次の日には少量の不正出血が出ました。
体の不調が不正出血という形でわかりやすく現れるので、その後は健康第一に生活しました。

ミレーナを入れて3週間後、初めての生理が来ました。
これまで私の生理は1日目大量の鮮血、2日目黒い血が少し出て終わる程度の短いものでしたが、なんとこの生理+不正出血は3週間も続きました。
その上、おりものシートで防げる程度ではなくナプキンを1日に5回変える必要がある程度の充分な量の出血がありました。
もうナプキンはほぼいらないだろうと思っていたのにと、とても落ち込みました。

月経痛は最初の1週間のみ軽くあり、充分活動できる程度の痛みだったのでその点はとても楽でした。
ただ、不定期に子宮が攣るような激しい痛みが襲ってくるため、人と食事をしている時や大勢の前で一人話をしているときなどに、それを隠すのが大変でした。

生理開始から3週間経つと、これまでの痛みが嘘だったかのように何の苦しみのない生活を得ることができました。

ミレーナ装着7週間後、2回目の生理

ルナルナが示す生理のタイミングを1週間過ぎた頃に、PMS時期のニキビと胸の張りが起きました。
このころからおりものは量が増え、血液が混じったピンク色になりました。

実際いつからが生理の血なのかわからないので、ナプキンの必要な量の血が出たタイミングを生理開始だと仮定して書きます。

生理開始2日前から強い子宮の痛みを感じ始めました。
何も対処をしていない頃の生理痛を10とすると、4程度の痛みが常に持続している感覚です。

生理が始まった日の朝、(実はこの記事を書いている当日)は非常に体が重く、痛みは6程度に上がりました。
量は少なめの鮮血が出ており、なんとか活動できる程度ですがとてもしんどいです。

また書くべき内容があればこの記事を更新していきます。

ミレーナを入れてよかったのか?

この問いはミレーナが安定してからではないと回答できないように思います。
また安定したころに更新したいと思います。

月経痛に関しては何もしていない時と比べて明らかに痛みが緩和しました。
これは本当にありがたく毎日穴の開かないスケジュールを組めることに関しては、月経困難症の治療を始めてよかったと思います。
またほぼ確実に妊娠しないという安心感は思った以上に大きくありました。
常に避妊はしていますが、何かトラブルがあっても大丈夫なように自分でも対策しているという事実は、特に妊娠を望まない私のような女性にとっては大事なお守りになりました。

ただ、個体差が確実にあるとは思うのですが、経血や不正出血は安定するまでずっと出続けるであろうことが非常にストレスです。
ナプキンやおりものシートは常に手放せませんし、温泉にも行けません。
安定すれば経血もほぼ出なくなると期待されるので、今我慢すれば4年ほど生理痛や経血のストレスとおさらばできることを考え頑張ろうと思います。

それでは、また!


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