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(2024/10/6配信台本)【5e】Keep on the Borderlands Deep Dive …?出来るのか?【世界初のファンタジーロールプレイングゲームの第5版】

割引あり

2024/10/06 の配信はこちらから

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前書き

今週のTRPGニュース

D&D 2024 ダンジョンマスターズガイドに関するプレビュー動画が発表されたよ。

今週も2回、様々な要素についてのプレビューが用意されているみたいだから期待大だね。
ダンジョンマスターズガイドが2014で残念だった理由は動画でも言っていたとおり「予算と時間の余裕がなかった」からで、内容には自信を持ってはいるが「構成が変だった」ことは認めており、今回は「この本を最初から読んでいくことでDMとしてステップアップ出来る」内容にしているとのこと。これは期待したい。
期待の要素は

  • グレイホークを使ったワールドビルディングの手助け

  • 最初から用意されている1頁程度にまとめられたアドベンチャーが5本(デザイナー達も「プライベートで遊ぶときはそんなにカッキリと書かないよ、目も程度だよ」って動画で言っているので、多分そんな感じの作りなんだろう)

  • ダンジョンマスターズツールキットと呼ばれる章。あらゆるオプショナルルールやマスタリング指針がアルファベット順の章立てで紹介されていくらしい。

  • ダンジョンマスター達の親友とも呼べる本にしたいという製作者サイドの意気込み

発売は11月。個人的にはこっちの方がプレイヤーズハンドブックより楽しみかもしれない。

"Tales of The Valiant" Game Master's Guide 発売!

さて、DMG2024のプレビュー動画を公開した頃、時を同じくして5eサードパーティーパブリッシャーの雄であるところの、皆さんお馴染みKobold Pressが、5e互換システムである Tales of The ValiantのGame Master's Guideを発売したぞ!
この本の章立てはこんな感じだ

Tales of The Valiant Game Master's Guide 目次より抜粋
  • 第1章:How to be a GM(GMになる方法)

  • 第2章:Adventures & Campaigns(アドベンチャーとキャンペーン)

  • 第3章:Worldbuilding(世界構築)

  • 第4章:Advanced Combat(戦闘の追加ルール群)

  • 第5章:Advanced Exploreration(探索の追加ルール群)

  • 第6章:Advanced Social(社交の追加ルール群)

  • 第7章:Advanced Options(その他の追加ルール群)

  • 第8章:homebrewer's Toolbox(データ自作補助ツール群)

  • Appendix A:Random Encounter Tables(ランダム遭遇表集)

  • Appendix B :Random Campaign Dressing(キャンペーンの飾り付け表集)

  • Appendix C:Fantasy Inspiration(参考資料となる本や映像のタイトルを集)

こんな感じだ。第3章までは読んでいるがDMG 2014 よりは整理してわかりやすく書いている感じだ。ゲームマスターの運営法やキャンペーンの構築に関しては、著者に Sly Flourishの Mike Shae 氏が入っているからか、彼の提唱するLazy Dungeon Masterのスタイルに近い。手がかりと秘密を10個くらい用意してみるとか、キャンペーンはまずPCの周りのことだけに集中して、それを螺旋的に展開してみるんだ、とか。読んだことのある手法だった。

世界構築の詳細については、地図、文明レベルとその風習、信仰、多次元宇宙などについて簡潔だけどわかりやすくまとめていて、DMガイドの副読本、あるいは置きかえとしてもかなり機能する内容と見える。もう一歩踏み込んだゲームマスター手法を身につけるなら、目を通してみるのも良いかもしれない。

「父さんな、これからは国境の城塞に真剣になろうと思うんだ」

と言うわけで、現在「国境の城塞」をより本気で遊ぶための準備、進めています。
先週は Obsidian を使ってマップやNPCのデータなどを整理して、まだ情報が用意されていないところにはランダムチャートなどを浸かって名前や設定を埋めていく、と言った流れでセッションのために必要な情報をまとめています。

コレもまぁキリが無いのでどこまでやるか…って考えていたとこなんですが、ここでまず俺のところに飛び込んできた朗報が2つ

1. 5e版のコンバート済みの国境の城塞本がAmazon.comで4割引(当時)

というわけで、先週の Goodman Games バンドル紹介の時にもオススメした「Goodman Games' Original Adventures Reincarnated」がちょうど自分が見た時に4割引になっていたので、「これなら…輸送費込みでも…一万円しない…いまなら!」という勢いで飛びついたのだった。

いつもならPDFで購入するつもりだったのだが、この本いろんな契約の都合でPDF版を販売出来ないって話だったため、現物手に入れるしか無いかなぁ、と考えていたときにこの吉報。悩む間もなかった。
ちなみになんでこんなに分厚いのかというと…

Q: 基本から始めましょう! 発売日、ページ数、価格を教えてください。

4月、ハードカバー形式、384ページ、49.99ドルを予定しています。

Q: なぜそんなに長くなったのですか? オリジナルの冒険は1冊16ページではなかったのですか?

はい、16ページのものが2冊から384ページになったのはなぜですか? 1Eモジュールはそれぞれ2回の印刷を行いました。 さらに、オリジナルのモジュールを5Eに変換したものもあります。 5Eへの変換には、もちろんかなりのスペースが必要になります。なぜなら、ステータスを記載する部屋やクリーチャーが数多くあるからです。5Eの新しいクリーチャーやNPCのデータ・ブロックは、1Eのデータ・ブロックよりもかなり多くのスペースを必要とします。オリジナルの1E版よりも多くのアートが追加されています。B1とB2の「未開発地域」の一部を充実させるため、2つの章をまるごと追加し、新たな遭遇を追加しました。もともとダンジョンが存在していなかったB1に5Eの遭遇を追加したため、ページ数が増加しています。また、1E版用B1ダンジョンの遭遇例ストックも追加しました。
この本には、ルーク・ガイギャックスとマイク・メアーズによる序文、そしてB1の原作者マイク・カーのインタビューが収録されています。
また、新しい魔法のアイテムと呪文、新しいモンスター、キャラクター、傭兵、信奉者の3つの付録も収録されています。最後に、オリジナルの表紙を紹介するフルカラーのセクションもあります。

FAQ より抜粋

という感じでまさに「てかげんしろ!」って気持ちで一杯だ。
実際現物を手にすると、この質量でたまげますよ。ちなみに紙は比較的軽くて厚めのモノを使っているのでそこまで重い本では無い。


こんなに分厚い!そして栞の紐までついている!!

製本もめちゃくちゃちゃんとしている。いわゆる糸綴じ式のハードカバーなのでガバッと開いてもページが外れる不安が無い。聞いているかWizards of the Coastタフに使うハードカバーの本はなるべく糸綴じにしてくれ。のり付けはソフトカバーならわかるぞ。

こんな風に背表紙は糸綴じになっている。信頼出来るぜGoodman Games。

で、このINTO THE BORDERLANDに関しては、5版用エンカウントやモンスターデータがそのまま流用出来るし、マジックアイテムや特製のスペルも用意されている。Wilsernessのダンジョンも追加されて強化されているし、より「遊び甲斐のある」感じにコンバートされた。しかし、NPCの名前がほとんど決まってないこと、砦の所在地はどこでこの世界はどうなっているのか、とかそういうことは相変わらず何も決まっていない。それはお前達が決めろ、というストロングスタイルには何も変化が無い。
とはいえ、自分は今回「ちゃんと」国境の城塞を遊ぼうと決意したので、自分の手持ちの資料とかで「使えそう」なモノをいくつかピックアップしてメモに混ぜ込んで、それで遊んでみようかなと考えてます。

現在考えてる「国境の城塞」の世界設定

これは、Lazy Dungeon Master Style における「6つの真実」ってやつなんだが、今のところこういう世界にてみんなに遊んで欲しいと考えている。

現在考えている国境の城塞キャンペーンの概略

このモジュールの導入部にて、敵の存在は「混沌」であり、人類達は法の光と秩序をもたらすために戦っているとある。
その最前線が「国境の城塞」なのだという話だ。なんの国境かというと「法と混沌の間」と言うことになる。B2モジュールが出たことはAlignment概念も「法/混沌/中立」の3種しか無かったから混沌=悪で良かったが、最近は9属性概念を取り入れているので単純な取り込みは出来ない。混沌=善の人たちはおそらく西部の村々で暴虐に耐え忍びながら生き抜いたり、もしくは人類が奪還したエリアで耐え忍んで生きていた人たちなのだろうと考えればある程度合点がいく…かな?と思う。

セッションの進行について

今回の冒険は「サンドボックス型」…コンピュータゲームで言うところの「オープンワールド」的な展開で進めたい。つまり、クエストはある程度ポップアップするが、どこに行くかはプレイヤーが主体的に選択するというやり方だ。
酒場での噂、砦で親しくなった商人の依頼、飛び込んできた農家からの依頼、ちょっと離れた廃墟に混沌勢力の尖兵が住み着いたとの情報、城主からのお触れの貼り紙、などいろんなモノをいくつか用意して、そこから今いけるところに行くという感じだ。そのため、モジュールに書いてないモノもいくつか事前に用意しておくのが良いのかもしれない(極論すると、そこに既存の別の市販アドベンチャーを使ってもいいわけだ。大口亭とかレイディアントシタデルも使える)

特殊ルールについて

今回「なぜ国境の城塞の面々は一気に西に攻め込もうとしないのか」に関しては、さらに西の奥には混沌の瘴気が満ちていて、常人が不用意に踏み込んだら大変なことになるという設定を用意した。つまり、国境の城塞のマップを超えた範囲に行くのは「今は」まだ難しいということにしている。レベルが4~5くらいになればその先に進めるし、その先のビッグキャンペーンに踏み出すことも出来るだろう(その場合他の市販モジュールを使ってもいいし、プレイヤーが「こんなことしてみたい」って言う要望からアドベンチャーを作っても良いはずだ)
ちなみに、「混沌の瘴気」に関しては、この前のGM's Dayのセールで購入した「Dungeons Of Drakkenheim」のオプションルール「Haze(ヘイズ)」を応用して導入しようかと思っている。

ヘイズ(もや)
"ヘイズ(もや) "はドラッケンハイムに集中するデレリウムが発する魔法の放射線である。それは廃墟に浸透し、城壁の外2マイルほどまで広がっている。
キャラクターへの効果
クリーチャーは "ヘイズ(もや) "の中で大休憩を終えてもいかなる恩恵も得られない
クリーチャーは "ヘイズ(もや) "のエルドリッチのエネルギーにさらされて回復するための大休憩を終えるまで、最大24時間 "ヘイズ(もや) "の中にとどまることができる。24時間を超えて "ヘイズ "の中にいる場合、クリーチャーはそれぞれDC15のセーヴィング・スローに成功するか、汚染度を1レベル上げなければならない。
ドラッケンハイムで遭遇するほとんどのモンスターは完全に汚染された特徴(付録A参照)を持っており、これらの効果を無視する。
環境効果
夜明けになると、"ヘイズ(もや) "は魔法によって遺跡全体に霧を発生させる。キャラクターは150フィートまでは霧を通して普通に見ることができる。それ以遠の視界は軽く遮られるが、300フィート以遠の視界は完全に遮られる。日中に拡散した霧は10分後に再形成される。
霧は日光を弱める。日光に敏感なクリーチャーや同様の特徴を持つクリーチャーは、"ヘイズ(もや) "の中にいる間、日中これらのペナルティを受けない。
霧は日没後まもなく霧散するが、"ヘイズ(もや) "は夜間、街の上に揺らめく八色の光のコロナとして現れる。浮遊するモットや霞の粒子が街路に垂れ下がり、月明かりのような照明を提供し、デレリウム結晶は5フィートの範囲に明るい光を放つ。
野獣やヒューマノイドの死体は "ヘイズ(もや) "の中では腐らない。しかし、通りに放置された死体のほとんどは、貪欲なラットリングによって1日以内に食い尽くされる。その他の食べ物や飲み物は "ヘイズ(もや) "の中で2D6日経つと腐ってしまう。

Dungeons of Drakkenheim より抜粋

このヘイズにも濃淡があるので、街道では上手いこと薄いエリアが見つかることもあるが、ダンジョンの中、モンスターの根城などでは大休憩が不可能になり、長居をしすぎると様々な変異を起こしてしまう…と言う設定だ。ヘイズの薄いエリアにはまだ人類の文明の炎がともっているがそのエリアは隔絶している。人類同盟はこのヘイズを聖なる儀式で払っていきながら領域を拡げていかなければならない。そのための最前線が国境の城塞なのだ!って設定に今は考えている。

その他利用してみている参考資料

まずはこれ。The Keep on the Borderlandを5版用にアレンジして無料公開しているシナリオ集。読んでみると「だいたいそのまま」の内容がフリーで公開されているので魂消た。NPCの名前とか設定とか改めて整えているので参考資料としてはそこそこ使える。VTTで使えるマップなんかも付属しているのでお得だ。とはいえ混沌の洞窟はそのままだとめちゃくちゃ広いので、パートごとに分割したマップを用意した方がいいと思うんだよな…

そんな君に朗報だ。ダンジョン・カリグラファーのDyson Logos氏がちゃんとパート単位で分割した混沌の洞窟マップを用意してくれているぞ!これでマスタリングの時に困らないね。一マス10ftの地図なのでVTTで運用するときにはちょっと気をつけて欲しい。これで準備も楽になる。

あと、ランダムエンカウンターに飽き足らないなら、こういう遭遇集・済みか情報の本なんかを一つ持っておくと良いかもしれない。僕がオススメするのはRaging Swan社のMonstrous Delvesがこういうオールドスクールな冒険にはうってつけかもしれない。

Monstrous Delveは「正統な」冒険ではありません。むしろ、あなたの創造性を発揮する出発点です。私たちは、デルブとそこに潜むモンスターの概要をわかりやすく説明します。あなたは、キャラクターがその場所を探索するためのモンスターのステータス、宝、アドベンチャー・フックを提供します。
Monstrous Delvesは、最小限の手間と努力であなたのキャンペーン世界に追加できるように設計されています。キャラクターは迷子になりましたか(故意に、あるいは偶然に)? まだ詳細を説明していない荒野のエリアを探索することにしましたか? 寄り道や迂回が必要ですか? それなら、そのキャラクターの行く手にMonstrous Delveを配置するだけでOKです!
Monstrous Delveはシステムに中立ですが、ゲームの参照をすべて避けることは不可能です。 エルフ、オーク、ファイター、クレリックといった一般的な用語がテキストにいくつか登場します。 必要に応じて、ゲームやキャンペーンの世界に合わせて修正してください。

Monstrous Delves 序文より

この本に載っているモンスター達の「デルヴ」…4版の時に出てきた概念だね。ちょっとしたモンスターの住処とその住処の伝承をまとめたモノだよ…は、システム中立…つまり「ゲームシステムに依存しない」ため、君の好みのゲームに簡単に投入可能だ。使われいてる固有名詞やモンスターの名前は他のファンタジーゲームにもよく出てくる名前ばかり。使いどころは多いはずだ。一冊持っておいて損はない。

朗報その2. そして先日…

え~それで、ですね。先日駿河屋にですね、そこそこ状態のいい感じの国境の城塞日本語版が入荷していてデスね…ってことになり来週その辺を読みながら配信もしたいと思います。請うご期待。これでもう少し深掘りした準備が出来そうだ。


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