2024/10/20 【5e】DriveTHRU RPG のハロウィンセールが始まっております【世界ではじめてのファンタジーRPGの第五版】

割引あり

皆さん、来週は衆院選です。行ける人は行きましょう。期日前投票もやってるので、当日はDAC東京だと言う人も事前に済ませておきましょう。投票所などはお住まいの自治体の公式サイトとか確認してください。以上、政治の季節の言葉はお終い。

Discord のサーバも用意しています。雑談とかしてます。ご参加いただけると幸いです。

また、ご支援していただける方のために欲しいものリストを公開しています。

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注意:本記事は全編無料です。応援いただけると軽率に買ったサプリメントの翻訳や利用、感想とか捗るので、ちょっと試験的に販売ボタンをつけてみます。
注意2:このページのアマゾンへのリンクは確かアフィリエイトが設定されてると思います。思いますってのは、若い頃に設定したっきり忘れてるからです。10年かけて最近500円ほど帰って来ました。素人でも時間をかけるとお金が返ってくることあるんですね、アマゾンのアフィリエイト。
注意3:最近DriveTHRU RPGのアフィリエイトプログラムにも参加しました。そのため、リンクをクリックして購入すると私に幾ばくかの謝礼が入るシステムになります。RPGのソースブックを紹介した結果手に入れた金でRPGのソースブックを買う、という永久機関を発明してノーベル賞取りたいのです。
この記事ではDungeons&Dragonsなどの書籍や記事から引用していますが、これらはファンコンテンツポリシーに従って引用しております。
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前書き

今季面白かった映像作品

2024年秋クールも始まり、現在『ラブライブ!スーパースター!!三期』に夢中になっているわけですが(入学から卒業までやるラブライブ!はこれがはじめてなので)、それとは別に今季気になる映像作品が二本ありましてね。

全領域異常解決室

フジテレビで始まったこのドラマ。「平安時代から存在する、超常現象的怪異を調査しその事件を解決する日本の政府組織《全領域異常解決室》:通称ゼンケツ」というデカい構えの設定で、演者も藤原竜也・広瀬アリス・小日向文世・ユースケ・サンタマリアと一癖も二癖もある人たちがそろっているためか、映像にも説得力が備わっている。
謎の神隠しをから始まった「蛭児ヒルコ」がらみの事件を追ううちに、大小様々な怪異とその正体(だいたいトリックやロジックがある)を暴きつつ、しかし「そのロジックだけでは解明されない謎や不思議」が必ず残る。それらの謎を藤原竜也演じる興玉さんの口にする「全てをわかろうとするなんて、人間の傲慢です」との言葉で一旦煙に巻きつつ、しかしそれを使って背骨に走る一つの物語へと誘導していく作りです。
このストーリーテリング、多分日本で遊びやすいクトゥルフTRPGのスタイルだなぁと。
何らかの政府組織、あるいは民間団体が怪異を調査。その全てがわからないまま一つの事件は解決出来る…しかし残された謎の不可解さに正気度は少しずつ失われ、背後にいる邪神カルトや神話生物の陰謀に少しずつ近づいていく…ってスタイルならキャンペーンにも出来そうです。オススメ。
ちなみに、まだTVerで第1話と第2話が見られる(2024/10/20時点)ので気になった人はどうぞ。

機動戦士ガンダム 復讐のレクイエム

Netflix限定配信の、アメリカ製ガンダムのCGアニメ。Unreal Engineを使ったアニメ製作でも話題。ゲームエンジンだけでもここまで作れるんですなぁって感慨はある(まぁそのおかげでゲームのムービーっぽさはちょこちょこあるんですが…

「宇宙世紀0079 11月6日 ルーマニア」という字幕を見た瞬間に、骨の入ったガンダム好きは「あっ…」ってなってしまう時期に発生する、ジオン公国軍の敗走に次ぐ敗走を描いた戦争パニックホラードラマですね…いや、割と真面目に。
この11/6って、公式年表によるとこういう時期でしてね…

https://www.gundam-c.com/other/history/uc.html より抜粋

そう、ホワイトベース隊(アムロがいるところですね)がオデッサ基地の奪還作戦に参加し、黒いグフと戦い、マチルダが死に、マ・クベ麾下の部隊と戦い、オデッサは奪還するモノの「これでジオンは、あと10年は戦える!」とある程度の資源と共に宇宙に逃げられるあたりの時期ですね…
で、この時期に実はガンダムはもう1機、陸戦特化型のビーム兵器搭載型がいましてね…って流れで話は進む。
この作品を見れば「ジオン軍がなぜガンダムを白い悪魔と呼んだのか」「アムロ・レイはこれよりも強くて早いのか…」という恐怖と絶望を覚えながら、ギリギリのリソースと知恵と勇気と少しの幸運で敗走を重ねていくレッドウルフ隊の面々を見て下さい。なお、グフカスタムはギリギリ制式運用されているので、これを扱う小隊、通称「ミッドナイターズ」は結構頼もしいことになっている。

この作品、「強大な敵からの逃走」系アドベンチャーのモチーフには非常によく使える。

  • 追ってくる敵の素性はわからなくても良い。わからない方がホラーみが増す

  • 狙われている理由は「あいつが敵、あるいは害獣だから」で済ませて構わない。問題は今君たちが逃げないと死ぬ、あるいは死ぬより酷い目に遭う!でいい

  • 時折敵の追跡は止む。しかしそれはただ幸運なだけでいつ襲ってくるかわからないという緊張感を保つ

  • 足止め・囮・資源の有効活用・周囲の手下を掃討して逃走路の確保・生き残りから経路について情報集め・いよいよ脱出となるところに待ち構える大軍勢など、の使えるシチュエーション

というわけで、全6話と短い上に話しもわかりやすく、キャラ立ちも非常に良いので、Netflixに入っているならオススメです。見て下さい。

今週のTRPGニュース

ダンジョンマスターズガイドプレビュー三週目

今週は『伝承用語集LORE GLOSSARY』と『世界設定グレイホークGREYHAWK』に関する解説でしたね。来週にはプレリリースが始まりますし、プレビュー動画は一旦打ち止めで次はモンスターマニュアルプレビューが1月からってとこでしょう。

グレイホークは元々ゲイリーガイギャックスが作った世界設定で、1980年代になって商品としてまとめられたモノです。D&D初の出版された世界設定ということで、ある種記念碑的な世界設定ではあります。
ガイギャックスはTSRを離れますが、なんだかんだで第3版の頃まではこの設定の歴史を広め、大きな戦争を起こし、国の領土を変化させたりして3.0版のリビング・グレイホークというキャンペーン企画を行うとこまでは公式が関わっていたのですが…いまはまぁアドベンチャー集の部隊としてちょっと使われるくらいになっていたので…今の復活は嬉しいところですね。

日本語だとこの辺がよくまとまった資料でしょうかね。他にも探せば色々あると思いますが。あったら教えてください。

世界名の元になった「シティ・オブ・グレイホーク」をPC達の拠点に、その周囲の広域エリアを冒険の舞台にすることが意図されており、シティのディテールはそこそこ細かく、そこから離れていけば行くほどどんどん詳細を落としてプレイグループごとに好きな設定を差し込めるように作っていくとのことです。

ビデオ中の言及から、おそらく参考にした資料はこの最初のグレイホークのサプリでしょうかね。「さすがに50年前の資料なので、ここから今出せるモノとそうでないものを取捨選択し…」とあるので、まぁあまりに残虐で割と繊細な事項についてはDMGに書くのはやめとくってとこでしょうかね(奴隷貿易してる国とかあるので確か…)そのかわり、過去の資料にはいつでもアクセス可能な状態にしているから、もっと踏み込みたい人はそっちでな、って事かもしれない(僕自身はそのスタンスは支持したい。どこまで踏み込むか、人を選ぶ設定をどこまで取り込むかは卓の合意無しにやるべきでもないと思うので)

今回のグレイホーク、基本的にはDMGの記述のみに留めてこれ以上のサプリメントは出すつもりは「今のところは」無いと言う事っぽいですが、ファンの声が高まればあるいはゴールドボックスのリマスターとか出るかもしれません。待ちましょう。

昔なじみのD&Derへ

ちなみに、D&D古強者達が思い出す「カラメイコス大公国」とかは「ミスタラMystara」という別の世界観。こちらは今はWizards of the Coastの手を離れてファンが管理するインディーズ世界観になってくので、これも君が好きに使っても良い。何とこの設定を使った5eの資料なんかもこちらから出ているので、気になる人はこっちを見てくれ。以上余談。

Drivethru RPG がハロウィンセール中だ!

表題の通り。現在セール中だ。ここで自分が目を通したことの或る作品の中で、セールされているオススメの本を提示していく。

Midgard Worldbook for 5th Edition

Kobold Pressが発行しているダークファンタジー設定。ダイレクトにヨーロッパをモチーフにして北欧神話の世界観を通底させたダークファンタジー設定で、血なまぐさい戦いの中に身を置くことも、大自然の中にいる魔物と対峙することも、大都市ゾベックの中に蠢く悪や陰謀を打ち砕く物語も、全てこの一冊に記されている設定群で対応可能だ。地域ごとに章立てされているので、気に入った場所の章だけ翻訳しておくのでも良い。十二分に使える。

Tales of the Old Margreve for 5th Edition

これはミッドガルド市の大都市ゾベックZOBECKにほど近い「古マルグリーヴの森Old Margreve」での冒険が纏まっているアドベンチャー集だ。このマルグリーヴの森は"生きて"おり、踏み込んだ冒険者達をちゃんと観て、覚え、諭し、そして時には攻撃する。森の機嫌を損ねれば、そこに生えている植物も動物も冒険者達の敵に回る。「森の中での地位ステータス」というパラメータもあり、森の機嫌を損ねるようなことをしたらどんどん扱いがめちゃくちゃになっていく。逆に森の意志に沿う行動を取れば、彼らはちゃんとそれに応えてくれる。キミは森でどう生きるか、生き残れるか?というキャンペーンも出来る。3本のコアになるストーリーと、サブクエスト的ショートアドベンチャー7本、拠点となる小さな村の情報が纏まっている。一部アドベンチャーを撮りだして自分のキャンペーンに繋げてもいいぞ。

使えそうなフリーリソース「ワンダースクールの背景シート」

バンダイの知育関係サイト「ワンダースクール」にて、プラモとかフィギュアとかを撮影して合成するための背景シートというのが配布されてるんですよね。全部無料でダウンロード可能です。注意書きに「商用利用はご遠慮ください」ってあるので配信しない身内セッションなどに絞って使うべきだとは思いますが、中を覗くと脳内劇場向けに使えそうなモノがわんさかありますね…


サイトの一部抜粋 この「グングン空間」は"ウルトラマンの巨大化空間"を撮影・編集現場の人が表現するときに使う言葉だそうです

色々覗いてみると使えそうなの一杯ありますよ。古代遺跡惑星とか異空間惑星とか、クトゥルフでもD&Dでも使い出ありますよ。

海外サプリをどうやって使って遊ぶかについてのメモ

この辺の質問がときどき自分のところにも来るんですよね。「自分のセッションで英語のサプリを実際どうやって使ってるんですか?」って。どうやって使ってるか、っていうのはなかなか一言では表せないのですが…

ただ、自作「エベロンキャンペーン」がプレイヤーの事情で4ヶ月くらいお休みせざるを得なくなったとき、別のセッションをやろうってことで様々な資料を引っ張り出して遊ぶ準備を進めたんですよね。そのときの話をまとめてみましょうかね…

使用した資料その1 「TYRANTS & HELLIONS」(2c gaming)

これは「ボス戦闘遭遇集」と言う体で販売されているが、「最終的に倒すべき敵」と「敵の企んでいる陰謀・計画」と「その計画が進められる舞台」をセットで提供してくれる「ミニキャンペーンアイディア集」に近い製品だ。そういうアイディアが冒険のTier別に15種類用意されている。


2c gaming TYRANTS & HELLIONS

この中のLevel1-5用のアドベンチャー The Ashen Kingを取り出して使ってみよう、って考えたわけです。こっからは若干のネタバレだから注意してくれ。読み飛ばしたいなら次のセクションからは無視してくれ。

なお、翻訳して自分で読むためのドキュメント化の作業は、このリンク先の爆速手法を参考にしてくれ。これを使うとだいぶ捗る。今のDeepL 次世代モデルは身内で遊ぶのに使うドキュメントは用語集を整えていけばちゃんと生成してくれるので(実際50頁くらいが半日でObsidianにまとめられるようになる)


ネタバレあり 「The Ashen King」のあらまし

元犯罪者の男は、自分を捕らえて処刑した騎士団に復讐するためにフィーンドに魂を売り渡して復活した。彼は冒険者になりすましてある街に入り込み、そこで精神を支配する疫病を流行らせ、街を支配下に置き騎士団と街の政府を倒し、最終的に街全体を生け贄にして地獄へのポータルを開こうとした。冒険者は偶然その陰謀に関わってしまうが…

というプロットで、これはそのまま活かそう、と考えた。しかし、今回はエベロンの、それも辺境のほうで遊ぼうと考えていたので、このプロットの中でそのまま使えない部分を色々修正した。

  • まず、オリジナルの方では舞台は「旧くからある文教都市」と言うことだったのだが、自分はエベロンのクバーラという開拓地(西部劇をやるには最適の地方)へ舞台を変更した。結果、街の方も文教都市から炭鉱街へ

  • 舞台を変えたので、街のマップが必要になり、Watabou's Procgen ArcanaMedieval Fantasy City Generator の力を借りてマップを作成した。

  • マップの中に様々な施設を用意した。必要なのは、宿屋、公的機関、店、鉱山、礼拝堂と言った感じ。

  • 聖騎士団をエベロンに出てくる「シルヴァーフレイム」のパラディンにする。クソ真面目に秩序にして善をする宗派なうえに、急進派は悪即断を集団でやってくる厄介な連中のため敵に回しても味わいが出てくるな…と考えた。

  • セッションゼロにて色々調整しながら、参加する4人のうち2人を地元の人間に、残り2人を外様の人間にして上手いこと話を回せないかと準備

って感じで、セッションゼロの時にはこういう書類を作って事前に読んでいただいた。

Notion と言うツールはリンク先に例示したような構造化ドキュメントを人に読んで貰う際に簡単に公開出来る。動作の軽いObsidianに翻訳ドキュメントをまとめて、人に読んで貰うための資料はNotionかグーグルドキュメントに写して共有化する、このプロセスでセッション準備は割と便利に出来ますね…過去に作ったデータや資料を横断的に検索出来るとセッションのネタに困ったときも引っ張り出せるようになりますし…


こんな感じで、実際1回1.5h~2hのセッション20回弱程度のキャンペーンになりました。合間合間でのプレイヤーの動きとかに対応して、本来存在しなかったNPCとかを作って繋いだり、予定していなかったマップを出したり、そういう点ではちょっと大変でしたが、プレイヤーの皆さんのおかげで最後までやり遂げられました。有難い…。

海外サプリですが、全部読んで全部使おうって構えるからなかなか使えなくなるわけで、設定のつまみ食いとデータのピックアップで全然利用出来ますよ。設定に正確に沿ったセッションなんかしなくてもいいわけです。ただ卓の上で起こったことが真実。

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