売上の地図 池田紀行氏
今回はビジネス書「売上の地図 池田紀行氏」を読みました
この本はマーケティングを中心にした経営者、マーケティング担当、広報、店舗の店長、さらには経済を学ぶ学生にも楽しめる一冊だと思います
地図というくらいですので、売上をつくるためのフローチャートが地図のようになっていて、すごく分かりやすくなっています
地図は全部で20に分けられています
売上を上げるために重要なことは何だと思いますか?
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「商品」とか「美味しい料理」とか答えた方、ハズレです
どんなに良い商品や料理をつくろうが、売れるかどうかは全く別なところにあります
『うちのラーメンの方が美味しいのに、なんであっちの店の方がお客さんが多いんだ』と悩むラーメン屋の店主には気の毒ですが、必然なんです
20の地図に共通していることは5つに分類される
①売上を決めるのは2つの「しやすさ」
ブランドや商品を思い出してくれやすいかと、買いやすいかどうかです
『あそこのラーメン食べたいな。でも駅から遠いから、こっちのラーメンでいいや』は、しやすさが欠けているからです
②コントローラブルとアンコントローラブル
難しいカタカナ語ですが、今はわかりますね
コントロールできるものか、できないものか、の違いです
ラーメン屋の売上を作る構造をこのように仮定してみましょう
『人口×認知率×購入率×来店頻度×購入単価』
この中でコントロールできないのは、人口と来店頻度です
逆にコントロールできるのは、それ以外です
そこに対して、どのように手を打つかで売上は変わってきます
ラーメン屋として、
⑴認知度アップ
駅前に看板を出したり、チラシを配ったり、SNSで発信したりして、認知度を上げる
⑵購入率アップ
店に入ってきた時点で何かを食べることは確定するわけなので、購入率アップさせるためには、ランチタイムやディナータイムで「食事の選択肢」で勝ち抜く施策を取らなければならない
ライバルは同じラーメン屋だけでなく、ファミレスや居酒屋、寿司屋、デリバリーピザ、コンビニなどもライバルとなります
まずは「ラーメン脳」にした上で、自店に足を運んでくれる施策を考えましょう
例えば「LINEのビーコン」で半径2km圏内の人にクーポン表示させるとか
③2つの売上のトライアル購入とリピート購入
「消費者は2度購入する」という言葉をつくった方がいるそうです
2度というのは、「買う前に買いたいと思わせる力」をコンセプト力、「買った後に買ってよかったと思わせる力」をパフォーマンス力と定義しています
ラーメン屋で言えば、食べる前に『あのラーメンは美味しそうだから食べてみたい』と思わせることが出来るかで、初来店が決まります
さらに『食べてみたらさらに美味しかった。また来たい』によってリピーターとなります
この時のパフォーマンス力は、コンセプト力を超えていなければなりません
式に表すとこうなります
パフォーマンス力-コンセプト力による期待値
100-100=0
こうなるとリピーターにはなりません
リピーターになってもらうためには、
110-100=10
のように期待値を超えさせなければなりません
過度に期待させる広告やイメージPRで失敗するのは、この計算式で0または、マイナスになったことが原因です
ラーメン屋で考えてみると、過度なイメージ写真による期待値を上げすぎないことです
「よくあるのが写真と違った」という盛り盛り写真とのギャップです
これはホントやめた方がいい
さらには店の雰囲気や、店員の対応などのソフト面によるプラスアルファによって、期待値100を超える施策をとります
④プリマーケティングとポストマーケティング
プリマーケティングとは、買ってもらうまで
ポストマーケティングとは、買ってもらってからのことを言います
市場が拡大しているときは、買ってもらうまでをゴールにしていればよかった
市場が成熟した今、リピーターをいかに流さないかが重要になってくる
ラーメン屋で言えば、スタンプカードで5Pで餃子無料とか、オリジナルどんぶりプレゼントなど、ファンが喜ぶような取り組みをし続けなければならない
⑤2つの時間軸の短期と中長期
施策を打っても売上につながるまでには、短期と中長期に分かれる
商品やサービスにより、この時間軸は異なっていて、日常品や食料であれば短期で、数年に一度や一生に一度であれば中長期となる
ラーメン屋で言えば、短期になるだろう
イメージ戦略で『すぐ食べたい』と思われせることで来店に繋がる
ラーメン屋で中長期の視点を考えてみる
ラーメン屋のライバルは、ラーメン屋だけではなく、飲食すべてになる
ファミレス、町の中華屋、カレー屋さん、マック、コンビニもライバルになる
必然的に1つのラーメン屋にリピートする客の多くは、月に一度や、半年に一度となる
その客にもう一度来てもらうためには、スタンプカードではダメ
たまにしか行かない飲食店のポイントカードなど、財布にしまっておかないし、入れていたとしても忘れてしまう
ではどうするか?
SNSの活用だ、LINE登録やTwitterフォローによりキャンペーンの案内をする。その際にはもちろんシズル感のあるラーメンの画像や動画を見せることで、胃袋を刺激する
まとめ
この5つは、本のプロローグに書かれていることにプラスして、私がラーメン屋に例えたものです
ここから20の地図によるマーケティングの解説を学ぶことができます
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