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成功する住宅購入の教科書/齋藤剛氏(クレイン不動産流通(株)代表取締役

成功する住宅購入の教科書
齋藤剛氏(クレイン不動産流通(株)代表取締役

◾️磯野の本の要約
この著書から感じるのは「人への愛情」であると感じました
“住宅購入で失敗してほしくない”という思いが文書から伝わってきます

特に読んでいただきたいのは「家づくり始めたばかりの方」です
どのように進めていったらいいのかなどの情報を学ぶことができます

注文住宅をはじめ、建売住宅、マンション、中古戸建てなどを建築、購入する際に大切なメリットとデメリットについても分かりやすく解説してくれています

私が特に“いいな”と思ったのは「担当者選び」です
家づくり、購入はすべて「営業で決まる」と言っても言い過ぎではないと思います。
大手メーカーだから安心なんて、とんでもない話で、営業担当で台無しになることもあります
ぜひ、そのあたりも知っておくと安心できるマイホーム計画になると思います

◾️はじめに
住宅購入を検討をしている方の多くは2つの悩みを抱えています
・どのような進めていくのか分からなくて不安だ
・大きな買い物なので失敗したくない
こうした悩みを解決して、家を買ったはずなのに「こんなはずしゃなかった」という後悔を味わう人は後を絶ちません

◾️第1章

家探し・購入は決して受動的に行ってはいけない
そのための第一歩として「家を買う動機」について考える

私は大きく3つの動機があると考えています
1.信用構築
 マイホームを持っている方とそうではない方では、世間からの見え方が異なると考えられています
担保となるマイホームの有無は信用取引においても大きな評価の分かれ目となります
2.家族の結束力
 マイホームの購入を経て夫婦の絆が深まったというご家族は多数いらっしゃる
3.資産性
 住宅ローンを組んで家を買うことは長期的投資です。購入した家は長く自分の持ち物とし、ローン完済後も資産として持つことができます
子孫に受け継がせることまできますし、売却してお金にすることも可能です

◾️失敗しない家探し

家探しでまず大切なことは、自分が何を重視するのか、しっかり把握しておくことです
物件というのはプラスな点もあれば、マイナスな点もあり、それぞれの評価は各購入者の価値観によって大きく変わります

◯新築のメリット
新品未使用な状態で住める
最新設備が設置されていて、最先端の快適性と高機能を有した住まいを手に入れることができる
コスト面では残存耐用年数が長く、しばらくは修繕の必要がないので維持費が抑えられる
税金の優遇要件に該当することも多い

◯新築のデメリット
販売時の広告宣伝費が上乗せされていることもあり、割高に感じる物件もある
分譲地の場合、ご近所付き合いで、事前に隣人のことを知ることができない

◯中古のメリット
実物を見学できる点
事前に隣人などの周辺情報を可能な限り調べることができる

◯中古のデメリット
希少性が高いのでスピーディーな決断力が必要になる
経過年数が長い物件ほど修繕が必要なものが多い
耐用年数も十分に考慮する必要がある

◯マンションのメリット
戸建てと比較すると割安
構造上暖房効率がよいため光熱費が戸建てより安く済む傾向がある
鉄筋コンクリートなどで建造されているので構造が頑丈で、自然災害にも安心
防火管理体制も充実
共有設備も魅力

◯マンションのデメリット
管理費や修繕積立金の支払い義務
10数年ごとに行われる大規模な修繕のための入居者が貯めておく資金
管理費と修繕積立金、合わせてつき3万円未満が妥当
築年数を重ねるほど値上げされていくといった規定が設けられている
駐車場代を要する
上下左右の隣人に対する気配りが必要
管理組合の会合への参加義務、役員の持ち回り

◯戸建てのメリット
敷地全体を所有できること
土地の価値は永続的、優れた資産性
外装や内装の自由度が高い点
上下階などへほ配慮不要
敷地内に駐車スペースがある

◯戸建てのデメリット
セキュリティが甘くなりがち
庭や敷地の定期的な手入れも必要
建物の断熱性にも注意

◯生活スタイルとのマッチ度を基準に
子どもがいるのであれば、保育園学校までの通学路ににを使うべき
車を持つなら駐車場代を勘定に入れる

◯物件の隠されるデメリット
販売側は少しでも多くの人が見学に来てもらえるように、入口を出来るだけ広く設けます、すなわち、物件のメリット関しては大々的に告知しますが、デメリットに関しては隠されているケースも多いということです

◯選定の決め手にしたい3要素
家探しのポイントは「トータルで判断する」ということ
物件を選ぶ際は、必ずどこかで「目をつぶる」瞬間があります。それは妥協と言い換えることもできます

どの要素で目をつぶり、家探しの最終的な決め手とするべきなのか
私が提案したいのは三つの要素「立地」「建物」「予算」です
要するに幅を持たせてトータルバランスで見ることが大切です
・立地は絶対に譲れないが、予算はこのくらい高くても我慢しよう
・予算は絶対この額に収めたい、そのためなら多少間取りが狭くても問題はない

◯予算は総合的に出す
物件の相場というものは、立地や建物や良し悪しなどで総合的に弾き出されます
コスパ抜群のお買い得な物件というものはほぼ皆無で、どれもきちんとその価値に応じた値段が提示されている

◾️失敗しない業者選び

◯不動産売買取引の基本構造について
「3者取引」「4者取引」がある
実際のところ、3者取引での不動産業者はどうしても売主側に寄り添う傾向が強くなってしまいます
なぜなら、不動産の持ち主である売主は唯一の存在であり、対する買主は物件を売りに出している限り、候補が見つかるからです

◯不動産業者の真の役割
お客様が見学したい家だけを案内して「◯◯円です」と契約を促すだけでは成立しないのです
セルフサービスだけで見つけた物件のみを見学して契約するのは、体調を崩しても病院に行かず、自己診断で薬を購入するようなもの
病院に行けばもっと迅速に効果的に治せる良い薬があるかもしれないのです

◯良い業者、良くない業者
不動産業界だけでなく、あらゆるサービス業に通じることですが、迅速さと分かりやすさが良し悪しの判断材料となります
こちらの質問に迅速に対応し、丁寧で分かりやすい説明を心がけてくれるのが良い業者です

説明に専門用語を並べたり良いところしかアピールしなかったり、しつこさや、まくしたてるやつな強引さを感じたりする業者には、とくに気をつけましょう

まず「買うこと」が前提ではなく、「そもそも購入自体が得策かどうか」という観点からアドバイスをスタートしてくれる業者は信頼できます
良い業者は紹介する物件だけを説明するのではなく、他の物件との違いを比較し提示してくれます
例えば価格についてなら、近隣の似た物件と比較し、なぜこの価格で販売されているのか、きちんと説明してくれます

物件の下見や見学同行は大切で、特に見学の前に下見をしていること
優秀な業者はアンテナを多方面に張っていて、購入検討者が短時間の見学では気づかない点にまで着目してくれます

◯担当者の見極め方
担当者を見極める上で大切なのが、担当者との相性です
気兼ねなく話せる人に担当してもらいましょう
年上か年下かは関係ありません、長く業界に身を置く年配でも、知識経験を更新できないまま年を積んだだけで実績は大したことなく、売上や成績、歩合給ばかりに照準を当てている方もいます

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