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エスコート
先日、若手や経験の浅いのタンゴダンス愛好家を中心に出場募集したタンゴダンスコンペティションの審査員をさせていただきました。
日本初のJack&Jill方式のアルゼンチンタンゴダンス選手権となりました。
香港やソウルではこの方式のコンペは行われているのですが、やっと日本でも開催され喜んでその審査員を引きうけました。
ダンス技術やミュージカリティなどはさることながら、この方式では1曲ごとに相手が変わるので、カップルとしての熟練度を見るというより、相手が変わってもうまくやっていくことが出来ることが評価されると思っています。
もっというと、自分の技術を見せることばかりやるのではなく、相手の能力を引き出すことができることが大事だと思っています。
そんな視点をもちつつ審査員として参加したのですが、もっと根本的なことに驚愕してしまったのでした。
ある程度、分かっていたつもりではありますが、日本でタンゴを踊る初心者男性の多くが、エスコートが出来ないこと。
というか、きっと経験がないのですよ。デート相手の手をとってエスコートすることに。
曲がかかって踊る前に、相手とフロアを周回する時、その時にリーダーがフォロワーを腕に捕まらせたり、手をとったりしてエスコートして歩きますが、明らかに腕に捕まらせてエスコートしたことがない!
周回して歩かねばならないから、エスコートしている風を装っているリーダーはマシで、腕に勝手につかまりやがれ的なリーダーや、腕組んだことないでしょ?というリーダーも見られた。
もう根本的にペアダンスを踊るという段階ではないく、このエスコート風景を見ただけでその人のタンゴダンスレベルが見えてくるほど。
『タンゴダンスが上手くなりたいなら、まずはエスコート上手になれ』
これを根底に持って欲しい。