カミナータ
アルゼンチンタンゴダンスのムーブメントは、大別して3種類で構成されています
①歩くこと(移動)
②ピボットすること(方向転換)
③基準を中心に回ること(周回)
各々の動きはこれらの組み合わせなのです。
特に、
アブラッソ(Abrazo)してリーダーが前歩き&フォロワーが後ろ歩きすることを、カミナータ(Caminata:walk)といいます。英語圏の表現に慣れている人はカミナンド(Caminando:walking)なんて言ったりもします。
タンゴダンスに入門したてで、まだ勉強し始めたばかりのうちは、ただ歩いていただけだと思うのですが、だんだんと解ってくると、どのように歩くか?音楽をどのようにとるか?など考えることができるようになり、タンゴらしく歩くとは?となってきます。
もちろん、前歩きのリーダーと後ろ歩きのフォロワーでは、やっていることが違いますし、多くの場合はフォロワーは高いヒールを身につけているので、異なる技術が必要になってきます。
また、タンゴとミロンガとワルツでも一歩の間の取り方が異なってきますね。
そして実はアルゼンチンでも地域によって歩き方が異なってきます。
上下動を全くしないことを好む人たちの多いグループと、滑らかに波打つことを好む人たちの多いグループとかもあります。
どちらの嗜好のグループで学んできたかによって、タンゴダンス教師はカミナータのベースが異なってくることがあります。
このように、
歩き=カミナータのなかに、多くの考え方や技術、もっというと習慣や哲学的なものが含まれています。
だからこそ、カミナータは一言の言葉で言い表せたとしても、実際には多くのことから出来上がっているのです。
疑問に思ったら是非タンゴダンス教師に質問してみてくださいね。