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67年間下請けのみの零細企業が初めての自社製品を作ろうと決意した話

初めて投稿します。ピノスタジオという撮影用背景撮影セットを製造、販売している青梅匠吾といいます。よろしくお願いします。

【結論】
早速ですが結論から申し上げますと「自社の製品の金額(価値)を自分たちで決めたいから」です。
次章から一つの問いかけを基に「金額(モノの価値)を決めること」について考えた上で、どのようにしてオリジナル自社製品の開発を決意するに至ったか、お伝えします。

【電気と電波とラベル】
突然ですが3つ質問させていただきます。一つでも「はい」と答えた方は変わり者なので仲良くしましょう。笑

<質問1>「特定の電気(火力、水力、風力など)にこだわりがありますか?」
<質問2>「特定の電波(docomo、au、softbankなど)にこだわりがありますか?」
<質問3>「特定のラベル(インクジェット、シルク印刷、オフセット印刷)にこだわりがありますか?」

いかがでしょうか?
ちなみに私は1と2は当てはまりませんが、3のみ当てはまります。
残念ながら私は人生で一度も、
「火力発電で発電した電気で見るYoutube面白えー」とか
「やっぱsoftbankの電波でする電話は気分アガるわー」など
一度も考えたことがありません。。。笑

皆さんこれらに求めてることは唯一つ「安いこと」ではないですか?
電気や電波に「品質」を求めてる方って極少数だと思うんです。
多くの人にとっては、正直違いがわからないですよね。


【実は私ラベル屋さんなんです】
質問3にラベルのことを書いたときに「あぁ、多分この人ラベルの会社の人なんだな」と勘付いた方いると思います。正解です。

私は67年間ラベル製作の下請けを行っている零細企業の2代目です。
皆さんの家にも見渡せば必ず一枚はある「⚠注意」「⚠警告」などのラベルを製造しています。

ラベル屋さんでありながら、残念ながら私自身も注意ラベルは電気や電波と同じように「安いこと」を一番に求められている例の一つであると考えています。

ラベルを日々製造している自分自身でも、
「やっぱりインクジェットプリントしたラベルは注意しよう!って気になるねぇ」とか
「オフセット印刷で製造したラベルなんかじゃ、注意しようって気にならないね」など思ったことは一度もありません。

【ピノスタジオは品質で勝負したかった】
このようなラベル作りを日々行っていても、お客さんからは、
「お宅より安いところが見つかったから変えますね。」
「他社は単価〇〇円でやれるって言っているのに、どうしてお宅ではできないの?」
「相見積もりの結果〇〇と●●のラベルはA社より安かったからお宅にするけど、□□と△△は高かったからA社にします。」

このようなやり取りを毎日している中で、うちの商品の「価値」ってなんだろうと思うようになりました。
職人たちが必死に工夫しても、少しでもいい印刷にしようとしても、インクのバランスや僅かなにじみに日々奮闘しても、単に「他社より金額が1円でも高いから」という理由だけで仕事が来なくなる現状を変えたいと誓いました。

冒頭で述べた「自社の製品の金額(価値)を自分たちで決めたい」という想いを叶えたいと心から願いました。
自分で付けた値段で世の中に自分で作った製品を出してみたい。もし価値を感じてくれて、手にとってくれた人がいたら最高に幸せだ。このような経緯でピノスタジオという自社製品の開発を決意しました。

【ピノスタジオ開発】
紆余曲折あって、様々な困難を乗り越えた結果、素材や構造、使いやすさやクオリティにこだわり抜いて、初の自社製品の名に恥じない自信作「ピノスタジオ」が生まれました。
開発ストーリーは別の記事で書いていきたいと想いますので、お楽しみにしていてください。

【宣伝】
ピノスタジオはありがたいことに、発売1ヶ月にして約10個売れました。1個も売れないのではないかという不安もあった中で、非常にありがたいです。ですが、もっと多くの方に手に取っていただきたいので興味をもってくださったかたは是非、下記のショッピングサイトをチェックしてみて下さい。

https://pinostudio.base.shop/

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