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言葉を交わさない会話=ユメノユアさんのレス

「指差しただけで人を幸せにできるってもうほぼ魔法使いやん」
末吉9太郎さんがYouTubeで発した、アイドル史に残る名言だ。

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アイドルのライブに行くと「レス」をもらえることがある。
目線を貰えたり、指差してもらえたり、ハートを作ってもらったり、手を振ってもらったり。
所謂ファンサービスのことを「レス」と呼んでいる。
日頃、灰色の世界で死んだ目をして生きるオタクにとっては、それはそれはこの世で1番嬉しい瞬間だし、レスを貰った暁には今死んでも良いと思うほどの幸福感で満ち溢れる。

レスと言ってもアイドルさんによっていろいろ特徴はあって。

チューする勢いの近さで一点集中狙い撃ち型、ももクロ高城れにさん。
女の子を撃ち抜く、天然人たらし型の元モーニング娘。工藤遥さん。
そして両手で優しく抱きしめてくれるかのような温かさの聖母マリア様型、推しメンのユメノユアさん。

普段はユアちゃんと呼んでいるけど、今回はあえてユアさんと呼ばせてもらう。

ユアさんのレスはアイドルからのレスというよりも、聖母マリア様がこの世界を慈しんで温かく包み込んでくれるような、そんな神々しさがある。
こんなこというと、またオタク特有の誇張表現だと言われるだろう。
でも事実なんだから仕方ない。

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ライブ中、ステージ上から光を見渡すユアさんの瞳はそれはそれは優しくて。
この空間をどれほど愛おしく大切に思ってくれているかがひしひしと伝わってくる。

そしてユアさんのレスはとにかく体感時間が長く感じる上に、ファンの一人一人としっかりゆっくり丁寧に目を合わせて頷き心を通わせてくれる。

「あれ?目合ってる?」ではなく、確実にその人の心を掴むまで目線を逸らさない。
ちゃんと届いてるか確認するかのようにその人からしばらく目線を外さない。
いくら離れてても絶対にステージからもオタクの顔が見えていて、オタクからの気持ちや想い、感情も伝わっていて…
そう感じさせてくれる瞬間がユアさんのレスだ。

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それゆえに彼女のレスは勘違いレスが少ないように思う。
私に向けてのものではなく、自分以外の誰かにレスを送っている時も明らかにもうその人だとわかる。
両肩を思いっきり掴まれてるような。言葉は交わしていないけど会話をしてるような。

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そんな光景を見るたびに愛おしいこの時間がずっと続けばいいのに、と思う。

彼女が歌う歌にこんな歌詞がある。
「僕がここにいる理由を証明してくれるその姿、間違いなくこの目に映って。きっと届く。隠しきれない想いを、この音に乗せて遠くまで、どれだけ先でもいつまでも」

アイドルはいつだって我々オタクに向かって「ありがとう、大好きだよ」と言ってくれる。
それはきっと本心だ。
オタクの自意識過剰だとかアイドルさんのリップサービスだとか言われるかもしれないけど、ステージとフロアの間で交わされる言葉のない会話を目にするたびに、彼女たちの言葉は本心だと改めて感じる。

何事にも嘘を付けない、自分の思っていることを真っ直ぐに表現するユアさんのレスは、言葉と同じくらい、時にそれ以上に記憶と心に残る愛情をくれる。

私はそんなもらってばかりの彼女に何ができるだろうかと思いながら今日もこの文章を書いている。

「我儘な僕と生きてくれないかい?」そう彼女が歌いステージに立ってくれている限り、オタクという生き物は彼女たちと共に生きて言葉を交わさない会話を通して対話を繰り広げていくんだと思う。

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▶写真提供→ぶりはらさん


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