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「花束みたいな恋をした」というタイトル。💐

突然ですが、
「花束みたいな恋」ってなんなんでしょうか。

「東京ラブストーリー」とか
「最高の離婚」とか
シンプルなタイトルの多い
坂本裕二さんの脚本にしては
なんとも抽象的なタイトルだなぁと
書き始めてふと思いました。

なので今日はこのタイトルについて
少し綴りたいなと思います。

思いつきなので形になるかわかりませんが、最後まで一緒に楽しんでくれたら嬉しいです☺️

あ、ちなみに映画の感想なので
少しネタバレがあるかもしれません。
全く知らない状態で観たい場合は
観た後にまた読んでください🤍


花束ってみなさん、
どんなイメージですか?

私は「大切な人にあげる」というイメージでした。

誕生日。
夢に一歩近づいたとき。
そんな特別なお祝いの日に
お花を買いに行きます。

その人のことを思って
お花屋さんでお花を選ぶとき、
そしてそのお花をあげたときの相手の顔、
嬉しそうに匂いを嗅ぐしぐさ、
その全ての幸福が花束には詰まっています。

映画の中に「花」が出てくるシーンはたしか二つ?だった気がします。
(もっとあったらごめんなさい)

一つは、絹ちゃんが麦にいう言葉

「女の子に花の名前を教わると、男の子はその花を見るたびに一生その子のこと思だしちゃうんだって」

「じゃあ、教えてよ」

という麦の言葉を他所に絹は花の名前を教えません。




二つ目は、同棲を始めてお花を買って、
駅から家までの30分の幸せな時間の中で、
絹ちゃんが満面の笑みで花束を抱えています。

この二つのシーンが凄く印象に残っています。


タイトルに花があるから、容易ですが、
このシーンにも意味があるのかなと思いました。

一つ目の花の名前を教えないのは、
絹は頭のどこかで、麦と別れがあるかもしれないと考えていたのかもしれません。

そんなことを言うとなんだか絹が怖い人みたいになりますが、私は少し似てるなと思います。

現実的で傷つくことに慣れていない
それが所謂「冷めている」と言われる人間の特徴だと思います。

この人と一生があると期待をしてしまうと
裏切られた時に凄く辛い。
それならば、
この人といつか別れるかもしれない
と思っていた方がまだ辛くない。

好きな人に期待をしないことは
凄く寂しいことですが
自己防衛策としては
かなり強い防御になります。

絹ちゃんが私と同じかはわかりませんが、
もしそうであるならば
彼女はただ自分を守っているだけで決して
冷めた人間ではないと思います。

そしてまた、
もしもの別れを想定した上で
教えないという行動も
自分だけでなく相手のことも守る
とてもとても優しい行動だと思います。

私だったら大切な人ともし別れてしまったら、一生引きずってほしいので
数え切れないほどの花の名前を教えてしまいそうです。

そのためには、花の名前を覚えなくては
いけませんが😅

少し長くなってしまいましたが、
絹のこの冗談めいた行動の心の中には
こんな感情があったのではないか
と深読みしてしまいました。

そして二つ目の
これもまた絹が花束を抱えて帰るシーン。
あの有村架純さんの笑顔は
本当に本当に可愛くて
「幸せだ」と言う言葉がぴったりと当てはまる
そんな印象があります。

好きな人と同棲を始めて
一緒に家まで帰る道のりは
たとえ30分だろうとも
最高の幸福であることは
間違いありません。

あそこでペアのマグカップや
パジャマ、歯ブラシといった
定番の同棲グッズではなく
「花束」を登場させたのは
もしかしたら画的に綺麗とか
脚本的に美しいとか
そんなことかもしれませんが、
私はあのシーンで、

花束=幸せ

というイメージを持ちました。


このお話は、
ラブストーリーなのだから、
単純に考えたらバッドエンドですよね。

別れのシーンで2人が流した涙は、
本当に胸をえぐられるような悲しさで
どうしようもない感情に締め付けられました。

それでも
2人にとってあの5年間は、
「花束みたいな恋」だった。
ということなのですね。


私はまだ20代前半で
大切な人とずっと一緒にいれたらいいなと
思ったりしてますが
あの2人のように
まだまだこの先何があるかわかりません。

それでも私が今してる恋が
過去形になるか現在進行形のまま進んでいくかは分かりませんが
「花束みたいな恋」
そう思えるような恋だといいなと
思っています。

いつか彼に花の名前を聞かれたら
きちんとはぐらかせられますように。

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