JBCその② JBCスプリントの予想

11/3 JBC競走② JBCスプリントの予想

金沢9R 15:00
1400m ダート 右

園田や名古屋と同じくスプリントと言いながらも1400m戦の設定だけに単純なスピードだけで押し切れるほど甘くはない
特に最初のポジション争いに取れる距離が200m少ししか無いことから逃げたい馬が殺到してコーナーをすぎて再度の加速ラップを刻み出すようであれば後方各馬にもチャンスは広がる
※個人的には昨年サブノジュニアを本命にしながらもマテラスカイが抜けて悔しい思いをしたレース

[レース展開]
絶対に譲らないアランバローズと絶対に譲らないモズスーパーフレアのハナ争いは熾烈を極めそう
JRA勢との初対戦となったオーバルスプリントでもハナ主張は難なく敢行したアランバローズは出遅れた京浜盃以外はジョーロノ以外にスタートで前を走らせたことは無い
ここはモズに前に出られても内枠では引くわけには行かず徹底抗戦してコーナーワークで何とか前に出る形を狙いそう
どこまで逃げ争いが続くかはわからないがまずこの二頭はハイペース至上主義なので遅いペースの単騎になることは無いと見て良い
とは言えワンターンで飛ばすタイプのモズとコーナーごとに離すタイプのアランバローズはタイプ自体は異なる逃げ馬なので、いつまでもペースが落ち着かない展開を想定すると二頭の行った行ったの可能性は薄そうだ

この二頭から少し離れたところにサクセスエナジー、ベストマッチョあたりが追走してリュウノユキナとモジアナフレイバーが好位から真ん中あたり、レッドルぜルとサンライズノヴァ、クリノフウジンは中団から後方追走の形か
JRA勢に関してはコーナー4つの1400mは初経験の馬も多く、ワンターンの経験しかない馬たちは攻略にかなり苦労しても不思議なし
このレースも波乱の目はかなりありそう

[各馬について]
1.リュウノユキナ[JRA] 牡6 柴田善
・主な実績
2021 東京スプリント
2021 クラスターカップ

芝のレースを含めてコーナー4つの経験は過去3回のみで1200mベストのタイプ
1400mは本格化前のものとは言えワンターンでも0-0-0-4と苦戦してきた過去がある
立ち回りが上手な馬なので内を開けて走る金沢コースで4角から直線に入る一瞬だけ内に切れ込む形が取れれば枠を活かす競馬は可能と見るが、1200mでもスパッとキレる脚ではなく立ち回りで勝負するだけに微妙に1400mは向かない面をどう克服するか

2.モジアナフレイバー[大井] 牡6 真島大
・主な実績
2020 マイルCS南部杯 3着
2021 黒船賞 3着

主戦場は1600〜2000mでダートグレード制覇まであとわずかのところまで来ていた4~5歳時と比較したらややパワーに翳りが見えている気もするが、繁田の引退で新たに主戦となった真島が初めて手綱を握った川崎マイラーズは出遅れからしっかり脚を溜めて12番手からマクって圧勝とこの馬らしさを引き出した
前走のマイルGPは外枠に入った馬がどれも厳しい馬場傾向にはあったとしても正直物足りない内容だったが元々夏負けする体質を考えればそう悲観する必要は無いだろう
この二走の内容を踏まえて天才肌の真島がノンコノユメを何度もエスコートしてきたような手腕を発揮する場面に期待する手はある
1400mは2度目となるが黒船賞のような好位からなだれ込む形ではなく思いきって控えて末脚を伸ばす形を期待すれば前進は可能なはず

3.サブノジュニア[大井] 牡7 矢野貴
・主な実績
2020 JBCスプリント

昨年のディフェンディングチャンピオンで有力差し勢が外に振られる中で抜群の立ち回りで抜け出してきたレースから1年
G1ウイナーとして常に58,59kgを背負ってきた為に勝利を挙げることはできなかったが力の衰えというよりは斤量面の影響が大きかった
大井1200mがベストなのは過去の戦歴から明らかではあるが今年は根岸Sへの遠征やフジノウェーブ記念等1400m克服を課題にしてきた面は金沢のJBCを大目標としてきたのが明らかな過程が汲み取れるし、前走の東京盃も残り200mを克服する為の乗り方をしているよつに映った
リュウノユキナと同様に1200mの馬であることに異論は無いが1400m対応を鍵に調整してきた陣営はどちらか?となれば圧倒的にサブノジュニア陣営の方なので、人気落ちが間違いなさそうな今回は展開の助けもありそうなのでしっかり買い目には抑えたい

4.アランバローズ[船橋] 牡3 左海誠
・主な実績
2020 全日本2歳優駿
2021 東京ダービー

荒削りな気性を武器にすることができる若武者
1600〜2000でも勝っているのでなかなかスプリント路線に舵を切るのは勇気のいることだと思うが、燃えやすい気性とゲートからのスピードを考えればどう考えてもスプリンター気質
騎手のスタイルも含めてここも何が何でも行き切る競馬をするのみで単騎ハナが理想だがモズが引いてくれるとも思えない
それでもコーナー4つの経験が豊富なこの馬は若さと斤量面の1kgの恩恵を武器に自分の形に徹するだろう
行けなかった場合はどうにもしようがないので展開も大きく変わってしまうことからさすがに2日続けてこの騎手の出遅れは見たくない

5.サンライズノヴァ[JRA] 牡7 吉原寛
・主な実績
2019 マイルCS南部杯
2018,2020 武蔵野S

2019南部杯をエスコートした金沢のトリックスターが空いていたのは好材料でその手腕で復活に導けるか注目
休み明けを叩かれた効果と速いペースになって展開が向くことに期待してみる手はある
ただし一時期に比べると反応の鈍さと常に上がり最速を繰り出していた頃の立ち回りに翳りが見えているのも事実
個人的にこの馬が一番強い競馬をしたのは2020のプロキオンSだと思っているので右回りがダメとは思っていないが、吉原がどこから上位を窺うか?となると外回しでは届かないので4角インを1頭だけ通ってワープしてくるような得意の乗り方を発揮した時か

6.ニュータウンガール[愛知] 牝4 岡部誠
・主な実績
2021 お松の方賞
2020 東海ダービー

こと金沢コース適性の高さに関してはメンバーでも一番かもしれないが、レディスクラシックではなくスプリントで出走となった点はあまりにも解せない
名手を背に一頭でも多く交わして駆け抜けることを期待しているかもしれないがこのメンバーで戦うためには武器が少なすぎる

7.モズスーパーフレア[JRA] 牝6 松若風
・主な実績
2020 高松宮記念
2020 JBCスプリント4着

ダート参戦は昨年のJBCスプリント以来2度目でデビューから27戦すべてワンターンの競馬しか経験が無い点をどう見るべきか
1400mは過去芝のレースで4度経験があるが
コーナーに入ってもスピードがそこまで落ちないことからコーナーが4回になることは案外この馬にとっては良い方に向く可能性もある
昨年はノブワイルド、ヒロシゲゴールドとこの馬を追いかけた馬が15,16着に敗れる中で4着に踏ん張ったことからも、この馬の正攻法となる逃げが発揮されれば逃げ切りまであっておかしいとは言えない
問題があるとすればスピードに乗るための直線走路がスタートからのコーナーまで250mしか無い点でコーナーを回った向正面もそれは同じで内を頼って走りたいこの馬が内を開けるのが鉄則な金沢コースで内ラチを開けることが果たしてできるかどうか
好走と凡走いずれの可能性も秘めるだけにアランバローズの出方次第では過剰に評価はできないが買うなら頭から買うかどうかだろう

8.フランシスコダイゴ[浦和] 牡6 本橋孝
・主な実績
2021 習志野きらっとスプリント3着

金沢1400mは明らかに長い
小久保厩舎のエーススプリンターがここに出てこれない中で送り込まれた刺客としてはあまりにも上位と力差があるので厳しい

9.サクセスエナジー[JRA] 牡7 松山弘
・主な実績
2021 東京盃
2020 兵庫GT 等
ダートグレード6勝

小回りコーナー4回の1400mの地方コース適性という大雑把な言い方をするとこの馬が頭抜けて一番だろう
出遅れて制した兵庫GTやとんでもない出遅れから2着まで押し上げたサマーチャンピオンのように包まれたり外から被されたりしなければどんな競馬でもできる反面、レース序盤で被された時点でレースが終わってしまう脆さも同居する
この馬は終わったと思ってもレース後には全然終わっていなかったと反省した経験を持つ人も多いと思うが、好走パターンと凡走パターンさえ把握しておけばこの馬を買うか買わないかは決めやすい
初コースの金沢コースに苦戦する場面は想像がつかないし、外枠を引けたことでベストマッチョさえ凌げればやる気を無くして走るのを止めることもなさそうで常に58,59kgを背負い続けての同斤量のレースになる今回は明らかな好走パターンと言えるだろう
前の2頭が簡単に止まると後ろを凌ぐ時間が長くなってしまうが、そんなに簡単に止まらなかった場合は4コーナー2番手を目処にラスト突き抜けたい

10.ベストマッチョ[川崎] 牡7 森泰斗
・主な実績
2020 兵庫GT2着

意外にも重賞タイトルはプラチナカップの一つだけではあるが、楽にハナか番手インを取れた時には交流重賞でも何度も掲示板を巡る争いには入ってきた
しかしここはあまりにも前を行く2騎が早過ぎるし意識的に追うような展開になってしまうとサクセスエナジー以下、過去にも分が悪い戦いをしてきた馬が虎視眈々と狙う展開になってしまいこのメンバーで外から上位圏に加わる戦いになりそうにはない

11.クリノフウジン[兵庫] 牡7 下原
・主な実績
小倉1700m 3勝クラス勝利2度

前走移籍初戦は5頭立てで出遅れて4角から直線のみであっさり勝ってしまっただけに控える競馬であればまだまだ地方ではやれることを示した
さすがにちゃんとした末脚を発揮するタイプの多いこのメンバーに入っては苦戦は免れないと思う反面です前が止まる展開になりさえすれば溜めた脚を活かして掲示板を巡る攻防には加われてもなんら不思議ない

12.レッドルぜル[JRA] 牡5 川田将
・主な実績
2021 フェブラリーステークス4着
2021 ドバイゴールデンシャヒーン2着
2021 根岸S

今年に入り馬の本格化も目覚ましく秘める能力で言えば今年の出走馬ではNo.1の存在と言って良いだろう
1番人気に選ばれるのもこの馬だろうしあっさり勝って不思議ないが、コーナー4回の競馬は今回が初経験となりスタートの出が甘くコーナーでややもたつき加減になるこの馬が最初から外でスピードに乗ることが可能か?となるとよほど展開の助けが必要になりそう
イメージ的には巻き返して差し届かずの2,3着というところか
海外帰りの初戦を3着にまとめた実力を評価して本命にするのも十分理解できるが、大井のような地方では大箱のコースに比べて直線が200m少ししかない金沢コースで上積みを含めても攻略は容易ではないと判断したい
ドバイ2着もフェブラリーS4着も素晴らしい結果と思いつつマテラスカイもその後は苦労しているところから個人的な感覚としては頭で買うことはなるべく避けたい

[印]
◎ 9 サクセスエナジー
苦手な大井1200mでも得意な形に持ち込めば勝ち切れることがわかったし、同斤量でより得意な条件になる今回は有力馬の大半が前走からの再戦メンバーとあれば評価を下げる理由が何も無かった

◯ 2 モジアナフレイバー
高知ほど走りにくいことは無いコースだし真島とのコンビ三走目で最も力を発揮する乗り方を引き出すことに期待して対抗評価とした
この馬で散々稼がせてもらった上に人気落ちも間違いないここはむしろ期待しかない

▲ 7 モズスーパーフレア
1200m芝の馬というイメージは強いがスプリンターズSでもガタッと負けなかったようにまだまだ粘りを発揮する走りは可能と見ているし、アランバローズが速いとは言っても日本一初速の速い馬は明らかにこちらでラチを頼れないコース形態は気になるもののスピードの違いで終始リードする展開にしたい

△12 レッドルぜル
3番手にするかどうかも悩んだが過去のレース動画を見返すと外枠好走時は明らかにコーナーまでの長い直線で整えるだけの距離がある東京・京都・阪神コースでのもの
スタートして13秒ほどでコーナーを迎えて直線を走れるのがレースの半分にも満たないコース設定であれば位置取りを整える時間も押し上げる時間もあまりにも少ないところで来たら仕方ない2着候補という見立てとした


↓買うけど3着候補という馬

× 3 サブノジュニア
リュウノユキナとの大きな違いは1400mを見据えたレースの選択をしてきたかというところで適性からやや長い1400mで人気落ちが確実なここは昨年のような立ち回りに期待してみる手は十分

× 5 サンライズノヴァ
終わってしまった馬というイメージを良い意味で裏切られるかどうかだが、終わったと判断した人気馬には来て欲しくないというのが本音ではある


[3着で買うか切るか迷う馬]
1 リュウノユキナ
普通のコースであれば1枠はこの馬にとってはベストではあるが、内を開けないといけないことを考えるとこの馬の立ち回りの上手さが消えてしまう気もする
その一方で立ち回りの上手さでコーナー4つの競馬は無難にこなす気もするので買い目には入れておいた方が安全か

4 アランバローズ
モズスーパーフレアがあっさり譲ったり出遅れたりした時には前で残ってしまう可能性はあるし、コーナーがキツい分この馬がハナの場合は滅法粘っこい競馬ができる可能性はある
安全策であれば買い目には入れておかないといけないがモズの方を上に評価する今回は果たして両雄並び立つのか?というところ

11クリノフウジン
大穴の存在になるがJRA時代に福島・小倉で発揮したレースの上手さと小回り園田も無難にこなした内容から地方移籍が良い方に出るとみてアランバローズを買うくらいならこちらの差し脚に期待してみる手もありか

[買い目]
①9→2,7,12→2,3,5,7,12 12点
②2,7→2,7,9→2,3,5,7,9,12 16点
+3着候補から一頭増やすごとに①3点②4点ずつ増加


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