第25回 黒船賞の予想

3/14(火)
高知4R 黒船賞
ダ1400m  16:45発走

今年の黒船賞はちょっと難解

前は正午から開催スタートで7レースくらいの施工やったからまだ事前予想しやすかったけど、馬場傾向を読むのに3つしかレースが無いのは直前で考えをまとめるにはあまりに時間が無いのが痛い

日曜・月曜と春雷の影響でまとまった雨も降った後やから時計水準はかなり速くなりそう

高知の馬場がいくらパワー優先とは言えどもスピードタイプのラプタスやシャマルに向く馬場にはなっている気がするものの高知初見参の馬たちがどこまでやれるのか未知数

人気通りに決する可能性ももちろんあるが、前走兵庫GT組があまり良い結果を残せていないレースでもあるので人気どころが該当する今回は敢えて違うレースを経由してきた馬たちを狙ってみるのも一考しても良いかも


☆有力馬について

2.ラプタス セン7 57kg 幸英明
[前走の振り返り]
逃げベストだと思っていたが前回は前が飛ばしに飛ばす形を無理せず内の深いところを避けながら追走
好位の中程の走路でロスを減らしつつ先に向正面で外から動いていったシャマルがコーナーでも外を回して進出した一方で4角では逃げたオーロラテソーロに外から追いついたイグナイターが並ぶところの間を割る(イグナイターを外に弾いて)驚きのイン突きで一気に先頭へ
3コーナーでは間に合うかどうか微妙な位置だったものの前半で無理しなかった分とコース取りが功を奏して59kgを背負いながら強い競馬をしたシャマルを抑えて勝利した

[取捨のポイント]
スピードタイプだけに少しでも時計が速い馬場になることを願いたい
スタートで前に出て息の入らない展開になるくらいなら前走同様の乗り方を選択した方が良さそうで鞍上も狙ってきそう
高知の傾向としても外枠からダッシュがつくヘリオスやケイアイドリーが先に出ていく流れになりそうなので3コーナーでロスを少なく回って来られるかどうかと泥混じりのキックバックを浴びすぎないことも必要になるかと思う
イグナイターやシャマルが強気に仕掛けて前を捕らえに行く競馬を選択してくれそうなので、ある程度他力本願の乗り方をした方が結果は良くなりそう

兵庫GTから直接ここに向かう馬は総じて好結果を得ているとは言い難い点は不安
高知の条件戦でよくある3〜4コーナーで馬券に絡めそうな馬が3〜4頭しか居ないという特有の形にはなりにくい拮抗したメンバーでの争いとなると、前回の誘導があまりにも完璧すぎたので抜け出しを図る際に詰まってブレーキがかからないかというところは気になる
また、本馬は内枠に入るとゲートで立ち遅れて終わってしまう場面も何度も見られたことから溜めて乗る以前に置かれて終わってしまう怖さは含んでいる

59→57kgという斤量面の恩恵は大きい
昨年は体調が整わない中での惨敗とあって人気4頭の中でも1番人気にはなりそうにない点も魅力
パドックでの気合の見せ方や踏み込みの出方がレースに直結するタイプなので、明らかに前進気勢が出ていれば黙って買う方が良いが大幅な馬体の増減があれば少し疑いたい



4.シャマル 牡5 57kg 川田将
[前走の振り返り]
ラプタスのところでも触れたが強い競馬をしたのはむしろこちらの方だがラプタスの方が器用だったと言ってしまえばそれまでの感もある
やり合う前を見ながら先に動いて外を回してのあの結果なら悲観する必要はまるで無いし、パドックを見てもラプタスとシャマルの二頭は兵庫GTでは別格に感じた

[取捨のポイント]
捨てるにはかなりの勇気が必要だしパワーとスピードを兼ねてるタイプでも地方でもかなり重い部類の高知であればパサパサの良馬場よりは渋った方が良いので今回もチャンスは大きそう
チャンピオンズカップの5着こそ馬券内を久々に逃したものの得意な1400mでは2-1-1-0と崩れ知らずで鞍上の川田Jも交流では鬼のような強さを誇る
ラプタスほどではないにしてもパドックの雰囲気で?と感じなければ最も軸向きではある

粗探しをするなら休み明けが全くダメとは言わないものの昨年は年中使いっぱなしで今回は緩めた後の復帰戦
陣営の目標はあくまでもかしわ記念になりそうでこの馬を典型的な叩き良化型だと感じている私としては人気馬の中では枠番も含めて敢えて嫌ってみたいという気持ちはある
蓋を開ければさすが川田将雅と言っている場面も想像はつくが果たして



8.サクセスエナジー 牡9 58kg 松山弘
兵庫GTでは勝負どころの3コーナー手前では上位勢に一旦は完全に置かれたものの渋とく脚を伸ばして逃げ粘ったオーロラテソーロをゴール板ギリギリで捕らえて佐賀のサマーチャンピオンに続くDG競走で連続3着と古豪健在をアピールした

過去、黒船賞は1-0-1-2で完全に調子落ちだむた2021年以外はしっかりとまとめている点には好感が持てる
加齢により馬場が渋りすぎて純粋なスピード勝負になるとさすがに厳しい気はするものの昨年も2着ヘリオスとは0.1秒差で完全に消すよりは均等に馬券を購入する場合は来てくれれば高めの決着に導いてくれるはず

枠は内すぎるよりも外目の方が良いので9,10,11とこの馬より先にゲートで出していきそうな面々を前に見ながらコース取り一つで2,3着争いに加わることは考えておきたい

馬体の増減は減りすぎていなければ問題ないが550kgを大幅に超えてくる場合は割引が必要になるかもしれないが、元々冬場から春先のパフォーマンスが高くてパワーが求められるコースでより活きるので簡単に消すことはしたくない



9.イグナイター 牡5 57kg 田中学
[前走及び兵庫GTの振り返り]
前走の黒潮スプリンターズSではゲートを出て馬なりのままハナに行くも内から主張した馬を意に介さず先手を譲って最後までほぼ馬なりで走りきって9馬身差の圧勝
おそらくまともに走らせていれば1300mのレコード更新は可能だったはずで高知の適性の高さを改めて見せつける以上にまだ進化途上であることを示した

前々走の兵庫GTは短期での盛岡輸送ましてやJpn1連続挑戦ということで立て直しきれなかったという見立てで良さそう
パドックではあまりにも立派に見せていた時点で(良くは見せていた)違和感を感じた人は多かったはずで、レースでも気負って前の馬を深追いしてお釣りが無くなったようにも映った
この春の大目標のかしわ記念へ気持ちよく向かいたい陣営としてもこのレースの連覇は確実に狙ってくる

取捨のポイントとしては高知でのイグナイターの「捨」を全く考えていないというか、よほどの調整ミスでもなければ高確率で2着以上は堅いと考えているので大幅な馬体増減だけは注視したい



10.ケイアイドリー 牡6 56kg 藤岡康
深い砂と小回りが抜群に向くかもしれないし全く向かないかもしれないし現段階で判断するのが難しいということは未知の魅力が最もあるのはこの馬で間違いない
阪神ダート1200mで連勝している一方で東京1600mでの惨敗や1400mで突き抜けきれない面をネガティヴに取られる人も多いかもしれないが、昨年のシャマルがそうだったように地方の一周コースの1400mはむしろ合う馬の方が多い

この馬は一周する小倉・中京・阪神の1700〜2000m戦で好走していたデビュー後の戦績からも周回するコースの方が向いて何ら不思議はない
コーナー4つで減速に対応できるのであれば距離の問題は無いはずなので59kg→56kgの斤量減もかなり魅力的に映る

ここに来て初騎乗の騎手が乗るよりも乗り慣れた鞍上は短距離ダートも得意とあれば人気的にも個人的な期待値はかなり高いのでこの挑戦が良い方に出ることを祈りたい



11.ヘリオス セン7 56kg 武豊
元気によく走るしここらでタイトルの一つと言いたいものの、出して行っても後続にやられそうで番手から前を交わす形でも後ろを凌ぎきるようなイメージが湧きにくい

ラプタスには常に先着している一方で右回りのパワー要求コースでイグナイターには分が悪く昨年からの伸び代としてもイグナイターの方が上というイメージ
好走したコースらややスピード偏重設定というのもあって2,3着より上の敷居は高そうな気はするが名手の手綱で初タイトルを掴みたい

JRA勢の殆どが兵庫GTから一旦作り直しての春初戦となる一方で根岸SからフェブラリーSを経由しての春3走目でローテ的にも詰まりすぎの印象はある
今回はハナか番手での押し切りまでどうかと思いつつ勝負には加わってきそう



その他、注意が必要な馬

3.モダスオペランディ 牡7 56kg 赤岡修
だるま夕日賞は内から逃げを取りきったリワードアンヴァルと道中で位置を上げていたジョウショーモードを外から交わしに行ったところを内からスルスル抜けてきたガルボマンボに出し抜けを食らったと言えばそれまでのレースだったが、勝負どころで赤岡Jが促しても反応良く動けていなかったのが前半38.7という重賞にしては上がりきらなかったペースの問題だけども思いにくい

もともとJRA3勝クラスで接戦を演じていた馬たちが重賞やリステッドでも活躍しているのでポテンシャル的にやれても不思議はないが、よほど前がやり合って止まる形にならないと圏内突入はやや厳しそうに映る
ただ、その前の大高坂賞のパフォーマンスの少し上があるなら過去のサクラレグナムよりやれて2018年のエイシンヴァラーが起こした波乱の結果を演出する期待をしても良さそう



12.ガルボマンボ 牡4 56kg 林謙佑
1600m以上になってくると要警戒だし高知のトップレベルにある馬だが1400mとなるとやや忙しくスピードの絶対値が不足かも
前回モダスオペランディを封じたのは見事だったが勝負所でのイン強襲がうまくハマったところもあり今回その位置が取れるとは思いにくい



☆展開について

枠の並びからハナはおそらくヘリオスになりそうだがスタート次第でラプタスが主張する可能性もある
前を見ながらイグナイター、ケイアイドリーが続きシャマルはそれらを見ながら徐々に外へと誘導しサクセスエナジーはラプタスが前に行く場合はイン強襲が狙える位置に付けるが基本はシャマルの後からずっと手綱をしごいて長く追われる形か

シャマルのイン突きが無いとは言わないが人気的にも騎手のスタイル的にも内で詰まって凡走するのは避けるイメージが強いので、この馬は外から上がっていってイグナイターとケイアイドリーをはじめとする馬を3コーナーから4コーナーの間に交わしきれるかどうかという形をとる気がする

番手で運ぶ馬たちが強い競馬をすると見込んで最終的に以下の印とした


◉⑨イグナイター
対戦済みのメンバーに昨年以上の状態や力の馬がいるとは考えにくいがこの馬の前走のパフォーマンスは昨年以上を更新してきたと確信
1300mを余力たっぷりで1.20.7であれば多少の馬場差を考慮しても100mを6.3秒分の時計を足しても1.27.0であれば断然の主役を張りそう

◯⑩ケイアイドリー
JRA勢の中では臨戦過程が最も良く感じることと59kgを背負った前走が強く軽い1ターンのダートとは言え1400m戦は4-3-0-1で掲示板外なしの安定感も魅力
レースの幅も増えてきた印象がありイグナイターと同じく大型のエスポワールシチー産駒とあれば馬場がこなせる下地もありそう
シャマル、ラプタス、ヘリオスの方が人気をするのであれば地方初戦の今回こそ狙い目と判断した

▲②ラプタス
昨年はヘリオスとイグナイターの追撃にあっさりと止まってしまったが選択できる戦い方が増えたこととシャマルとは通る位置の差を考慮してこちらを上位とした
シャマルと比較した際に初戦からより動けるのもこちらかなというイメージもある

△△④シャマル
兵庫GTで一番強かったのはこの馬だし実力的には◎相当が妥当だが一度緩めたのであれば初戦からベストのパフォーマンスを発揮すると思いにくくこの評価としたがカワダユウガが怖い

△③モダスオペランディ
全てが上手く行った時に波乱の使者となるのはこの馬という評価でJRA勢が外から追う形でインが突ければ

△⑤サクセスエナジー
一生懸命最後まで走ってくれるので最後に3着に入れるならヘリオスよりもこちらにしたい

悩⑪ヘリオス
惨敗した根岸Sから前走のフェブラリーSでは番手追走から1.0秒差でG1で7着と聞こえは悪くないものの時計的にもメンバー的にも不満の残る内容だったと個人的には感じている
今回はハナを取りきれればイグナイターらがシャマルを警戒して楽をさせてもらえる展開が無いとは言いきれないし、スピードが活かせる馬場ならワンチャンスありそうだが目標にされるイメージの方が強い


買い方としては

⑨→⑩→②③④⑤を本線
⑩→⑨→②③④⑤
⑩→②③④→⑨をケイアイドリー逆転の裏目

⑨→②③④→②③④⑤⑩を妥当な抑えとして購入する予定です

本当はシャマルの2着もあまり買いたくないですが実力は存分に認めているのでこのあたりでまとまるのが妥当な気はしています

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