JBC競走その④ JBCクラシックの予想

金沢10R 16:20発走
ダート2100m 右

2コーナー過ぎの直線からスタートでコーナー6回を回るコースで今年実施された同距離の白山大賞典はメイショウカズサが主導権を握るとコーナーワークで絶妙に後続を離して最終的には大楽勝と逃げ・先行が絶対的に有利なコース形態

2013年に金沢で実施されたJBCクラシックは本格化を迎えたホッコータルマエが危なげない競馬で逃げて楽勝、ホッコータルマエを見ながら3,4番手につけたワンダーアキュートとソリタリーキングがバテたサイモンロードを交わすだけの動きの少ないレースだった
2013のJBCも今年の白山大賞典も不良馬場で実施された影響もあってのことだがよほど先行争いが激化しない限りはスタートを決めて良い位置取りを取ってコーナーをうまく回った馬が上位に来る傾向にある

[レース展開]
今年既に川崎記念、かしわ記念と二つのG1を制覇したカジノフォンテンは何が何でもハナへというタイプではなくコーナーワークも上手
テーオーエナジーが行く構えを見せればインの番手で脚を溜めながら後続の追撃に備えた競馬をするだろう
3番手にはダノンファラオ、チュウワウィザード、テーオーケインズあたりが出たなりで取った位置から多少押し上げはありつつも好位集団を形成
オメガパフューム、ミューチャリー、ケイティブレイブは中団といった形になるだろう

カジノフォンテンがハナでも番手でもレースを作る展開になるのは恐らく間違いないので、ダノンファラオは被されない形での追走をするために横並びの隊列は避けて内か外に少し離した追走を取ることから、レースが組み立てやすいのはテーオーケインズとチュウワウィザードあたりになりそう

オメガパフュームはなんだかんだで人気馬の乗り方をせざるを得ない宿命が待ち受けるので、嫌でも2周目向正面では追い出しを開始もしくは直線走路のある1周目スタンド前でも押し上げてくる可能性もあり早めから前を追う展開か

そうなればギリギリまで待って前を追えるミューチャリーは白山大賞典で見せた競馬と同じような形での上位進出が狙えて良い

前を行くカジノフォンテンとテーオーケインズを後方から捉えきるのは容易ではないので4角3番手以降の馬は馬券絡みはあっても勝ちきるまではどうかという読みとなった


[各馬について]
1.チュウワウィザード[JRA] 牡6 戸崎圭
・主な成績
2020 チャンピオンズカップ
2019 JBCクラシック
2021 ドバイワールドカップ2着

前回の帝王賞で国内で初めて掲示板外を経験
ようやく本格化を迎えた昨年から今年の春までは変わらずの安定感を見せていた
前走の敗因はドバイ帰りの調整に加えてレース前・レース中のいずれかに右第一指骨を剥離骨折していた影響が大きかった
帝王賞後に陣営が特にコメントしなかったことも気になっていたが、プレスニュースを見る限りは7月7日から3ヶ月以上の休養が必要とされていた中で逆算してもレースまで1ヶ月の調整で果たして心臓も脚も保つのか不安は付きまとう
ただし未勝利の大井以外の小回りや特殊な設定の地方馬場で4-0-0-0、2100m以上のレース(コーナー6回)も3-0-0-0と体調が万全であれば人気落ちが見込まれる今回はかなりの狙い目であることも追記しておく
左回りの方が良いタイプではあるものの、小回りの機動力の高さを活かして人気上位を出し抜くことができるか注目したい

2.グリードパルフェ[高知] 牡5 林謙佑
・主な実績
2019 ジャパンダートダービー7着

3歳時に南関東でトップレベルの走りを見せていたものの4歳から成績が急降下
高知に移籍して久々の勝利を挙げてはいるが、スペルマロンに迫るほどの力は無いことから3歳春の頃の走りをしても厳しいこの相手関係でどうこうする走りを望むのは酷だろう

3.オメガパフューム[JRA] 牡6 デムーロ
・主な実績
2018〜2020 東京大賞典3連覇
2019 帝王賞

昨年の秋から能力の衰えに関してはnoteにも散々指摘したから大得意の大井での敗戦も特に驚きはなかった
クリソベリルが強すぎるとは言いつつも3歳から4歳時のこの馬ならもっとやれていたし、カジノフォンテンにあわやの場面を作られることもなかったはず
これまでコーナー6回の川崎2100mと浦和2000mではチュウワウィザード、カジノフォンテンに惜敗していることからも小回り適性においても上位の評価はできない
季節的には得意時期を迎えたものの買っても3着候補としての抑え程度で良いだろう

4.テーオーケインズ[JRA] 牡4 松山弘
・主な実績
2021 帝王賞
2021 アンタレスステークス

3歳の夏を超えてから5-1-0-1と本格化を迎えてからの安定感は高く、年が明けてからの三戦は危なげなく無敗を続けている
昨年の5ヶ月ぶりのレースは2勝クラスではあるものの大楽勝で鉄砲が利くタイプであることも好感が持てる
唯一の不安は敗戦しているレースが良馬場で時計のかかる馬場に集中していることで、好位のインから乗る形を取るであろう今回もスローで時計のかかりすぎる展開は避けたいが瞬発力勝負の形ならこの馬が1番だろうから時計のかかる決着になったとしても心配は杞憂に終わりそう

5.ダノンファラオ[JRA] 牡4 横山武
・主な実績
2020 ジャパンダートダービー
2021 ダイオライト記念

未だに好走条件と凡走条件が断言しきれない
横に馬を置くとリズムを乱すと思いきや何の問題もなく勝ったりするので買うと来ない、買わないと来るという相性の悪い人は翻弄されるタイプの馬だろう
周りが右か左かよりも今日は走る気があるかどうか馬の気分次第なのかも
コーナー6回のコースでの成績は2-0-1-0とむしろ良いので、3番手で後ろからプレッシャーがかからないような形に持ち込めば面白い存在だろう

6.トップロイヤル[金沢] 牡4 池田敦
・主な実績
2021 白山大賞典 8着

ゲートで出た位置がそのままゴールの着順になることが多く仮にも13勝している馬なので弱くはないが相手が強すぎる

7.ミューチャリー[船橋] 牡5 吉原寛
・主な実績
2021 白山大賞典 2着
2019 ジャパンダートダービー 3着

前回は逃げたメイショウカズサを追う各馬がいっぱいになったところを強襲して出し抜いた形の2着ではあるが勝ちきるまでは厳しくても馬券内に突入するだけの力は示せた
金沢のトリックスター3鞍目が1番チャンスがありそうな馬で白山大賞典2着コンビで引き続き上位を目指す
前回は斤量の恩恵もあったので今回は簡単ではないと思うが、今は南関東を代表する立場となっての参戦ではあるが末を伸ばして一つでも上の着順を狙いたい

8.ケイティブレイブ[JRA] 牡8 内田博
・主な実績
2018 JBCクラシック
2018 川崎記念
2017 帝王賞

2020年も川崎記念で1.8秒差に負けた後にフェブラリーステークスとかしわ記念を激走したように忘れた頃に走る馬券師泣かせ
3歳時には白山大賞典も勝利しており金沢適性もコーナー6回も得意ではある
ここに来て1ヶ月前にG3で2.1秒負けての巻き返しとなると常識的には買い材料は無いがもしかしての思いを持たされるが冷静に印をつけていけば12頭立ての7,8番手の存在になるので走られたら仕方ないと割り切るしかないか

9.カジノフォンテン[船橋] 牡5 張田昴
・主な実績
2021 かしわ記念
2021 川崎記念

よく記事で右回りではなく左回りの馬だから云々と書いてあるがコーナー6回の競馬は2-0-0-0という事実も伝えた方が良いと個人的には思っていた
あとはダートグレードにしか興味のない記者なのかもしれないが右回りが苦手で勝ったり2着になったりするほど勝島王冠も東京大賞典も簡単なレースではない

・帝王賞の敗因
出負けしたところから先頭に立つまで200m以上押して押して主張する形になってしまったこと
苦手な時計勝負になったこと
夏負けで体調が落ちていたこと
はっきりとした敗因があるので時計がそれなりにかかる金沢コースで息の入る展開をコントロールすれば自ずと結果はついてくるはず
テーオーエナジーの出方次第ではあるが、ここもハナか番手で必要以上に速い時計にしないことが好走の条件になるだろう

10.シゲノブ[岩手] 牡6 小林凌
・主な実績
2021 マイルCS南部杯11着

愛知在籍時から見てきた馬ではあるがいくらなんでもこのメンバーでは無理

11.テーオーエナジー[兵庫] 牡6 田中学
・主な実績
2018 兵庫CS
2021 オータムカップ(笠松)

重賞で好走した3走は全てコーナー6回の小回りコースで金沢コース適性もありそう
しかし前走のメンバーレベルを考えれば大差勝ちしたからと言ってなんなのか?と鵜呑みにし辛い面もあるがレースラップは良かった
それでもテーオーケインズのアシストはできるだろうしこの馬自身も極力残るための努力はするはず
一気に来られた時にどれだけ踏ん張れるか微妙なところもあるが3着くらいであれば狙ってみても悪くはなさそう

12.マイネルパイオニア[金沢] 牡4 松戸政
・主な実績
特になし

園田のCクラスで四苦八苦していた馬がここに出てくるということは出走手当を取りにきただけのはずだ

[印]
◎ 4 テーオーケインズ
このレースの1番人気は先導役と展開を含めて考えても連軸としては盤石だと思う
基本的に3頭の優劣で1番不安材料が少ないこの馬を本命としたがきっちり期待に応えてくれることを信じたい

◯ 9 カジノフォンテン
ハナか番手で息を入れれば今年のNAR年度代表馬当確の実力を見せつけてくれるはず
帝王賞の時よりは良いスタートを切って流れに乗れれば簡単に交代する場面は想像がつかない

▲ 1 チュウワウィザード
◎と迷うくらいにはこの馬を見直したい気持ちが強かった
骨折が軽度であったことが幸いして年末の大井に行くよりは得意な小回りで特徴を活かした走りに期待したい陣営の思惑が現れた形だが、乗り込み本数はきっちりやっており果たしてどの程度仕上がっているか

△ 7 ミューチャリー
吉原は1鞍は仕事をすると思うと言うと適当な感じがするが、白山大賞典のように止まらない前を他の馬が追いかけてくれたところを強襲する形しか無いだろう
あわよくば2着というところまで期待する手もある

↓3着候補

3 オメガパフューム
賞味期限は切れた
とて大井の鬼として無様な競馬はできない

5 ダノンファラオ
揉まれなければ力の要る馬場では強い
チュウワウィザードやカジノフォンテンを信用しきれない時には2着に上げる手があっても良いくらいか

11 テーオーエナジー
ケインズのエスコートに徹する形ではなく自らも逃げてコントロールする形が取れれば面白い
ただ、後ろも前走のようには逃してくれないことから買い目を減らすためには切っても良さそう

4→1,9→1,7,9
4→7→1,9
4→1,7,9→3,5
9→4→1,7
9→1,7→1,4,7
9→1,4,7→3,5
1→4,9→4,5,7,9  

この28点の中から強弱をつけて選びたいがオメガパフュームは切る可能性もあります

逆にミューチャリーが上がって来られる場合にオメガパフュームはもう止まってる気もする

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?