2024 兵庫優駿の予想

ダービーという名が使えなくなりダービーウィークも無くなったことやレース体系の変更でこの時期にずれ込んだ世代No.1決定戦

こちら兵庫県・大阪府は7/3から急激な気温上昇と梅雨独特の湿気で体感温度は34℃の発表よりも遥か暑く感じるまでに達しました

明日もこの天気がある程度続きそうということで元々の実力に調子の維持が一つ大きな要因になる可能性もありそうです

2歳世代の重賞を3勝して5戦5勝のマミエミモモタローが間に合わなかったのは残念ですが2歳チャンピオンに菊水賞馬に西日本クラシックの好走馬に6戦負けなしの新興勢力が集結したので考えられる有力馬は全て順調に駒を進めてきました

まずは有力馬の評価からしていきたいと思います


[有力馬の実力寸評]

S評価
②オーシンロクゼロ 廣瀬航

菊水賞はテンこそ速くなったものの楽に逃げたクラウドノイズ以下、隊列が決まってからはスローで流れて最後は瞬発力勝負となりました

休み明けという十分とは言えない態勢もあり無敗馬ながら5番人気という低評価の支持だったものの4角手前で4頭による争いが外にもつれそうになる中、廣瀬Jお得意の強気のイン強襲で1冠目を手にしました

脚色が最後まで衰えなかったクラウドノイズを競り落とした内容とレースセンスの高さは目を見張るものがありましたし、休み明けで反応が本物ではない中での完勝劇は見た目以上の強さを感じました


試金石となった西日本クラシックでは高知のオールスターのようなメンバーを相手に抜群のスタートから外の番手を確保して早めに追ってきたシンメデージーとのマッチレースの末に2着に好走しました

結果として0.6秒という差はつきましたが1着馬のシンメデージーはJpnⅠとなった東京ダービーで4着に好走しただけにその価値は更に高いものに

が、この結果を額面通り受け止めて良いものかどうか3〜4コーナーでのマッチレースを何度も見返しました

539kgのオーシンロクゼロに対し外から被せたシンメデージーは432kg

最後の直線に入るところで前に出ようとした横シンメデージーが内に押し込むように被せてきた時に抵抗するものの100kg以上馬格差のある馬を弾き飛ばせず最後は止まりきったわけではないものの3着のマルカイグアスにはむしろゴール板すぎのところでは差を詰められています

単純な上がり時計はシンメデージー38.1の上がりに対してオーシンロクゼロは38.9なので悪い内容ではないですし長い距離を追われた影響もあるとは思います

しかし、スローに落とし込んで楽な番手追走だったオーシンロクゼロに対してまだ完調前のシンメデージーは自力で動いて3馬身半の圧倒的な差を見せつけられたのも事実

①騎手の経験の差
②強敵との対戦経験
③持続性のある脚とセンスの高さ

などからライバルと目される陣営に対して大きなリードがあるように感じるものの馬の力だけで比較した場合にそこまで差があるか?となると微妙な気はしています

前回のように狙われる位置取りになることがある程度想像できるので相手が変わって今度は辛抱しきれるかどうかが最大の注目ポイントです



S評価
⑦ウインディーパレス 長谷部

兵庫のスプリントマイスターとして電撃戦なら引くて数多の長谷部J

これまでの騎手人生で巡り合った最高のギフトで兵庫クラシック制覇の最大のチャンスが今回でしょう

デビューからの内容がクラスが上がり距離が伸びるにつれて苦戦するどころか良くなっているところに底知れぬ強さを感じるのがこの馬です

逃げにこだわらずすんなりと先行した位置から後続を突き放す競馬をしてきたので今回クラウドノイズやプリムロゼがいる中でどの位置からレースを展開するかが一つ鍵になりそうです

ゲートがそこまで速いわけではない中で自前の二の足で先行してきたのでゲートが速いオーシンロクゼロを見ながらの位置になって狙う側の競馬になる方が面白そうだと感じます

前走で西日本クラシックで3着のマルカイグアスには一旦2馬身圏内に詰め寄られるもスピードの違いで余裕で1.1秒の差をつけた内容は圧巻でした

マルカイグアスも本番前仕上げということはあったかもしれませんが脚色は全く違ったことと西日本クラシックでのオーシンロクゼロとマルカイグアスの着差から考えてもこの決定的な差はウインディーパレスが更に上のメンバーの中に入ってもやれることの証明に繋がったと言えるでしょう


オーシンロクゼロの廣瀬Jがこの馬の前なのか後ろなのかどちらの選択をするかでレース展開はがらりと変わりそうですが結果的には3〜4コーナーにさしかかった時にはこの2頭のマッチレースになる公算が高いので長谷部Jが焦らず余力を残して馬体を合わせに行くことを期待してレースを観たいと思います



B+評価
①クラウドノイズ 大山龍

ケレン味のない逃げを身上とするこの馬にこの枠が当たったからにはゲートの出が悪くともやることは逃げの手に出るのみでしょう

菊水賞ではスローの瞬発力勝負にも対応したようにハイペースの逃げもスローの逃げも可能ということでこの馬を信用して馬券を買うなら内枠が仇にならないようなスタートを祈ることになりそうです

残り目を考えるのであれば前有利な馬場+ウインディーパレスとオーシンロクゼロが後ろを牽制するようなスローの流れになった時だと思いますが、オーシンロクゼロもウインディーパレスも自身より後ろのポジションの馬にはやられることはないと決め打ちして乗る可能性も高いので1870m戦の方が1700m戦よりも単純に直線距離が伸びる点が有利に働くとは思いにくいところもあります


B+評価
⑩マルカイグアス 鴨宮祥

昨年の2歳チャンピオンとして年明けの名古屋戦では2着好走→菊水賞には出走してきませんでしたが西日本クラシックではしぶとく脚を伸ばして結果はオーシンロクゼロから0.5秒差の3着となりました

前走でウインディーパレスの良い物差し馬となってしまった感はありますが、本番に向けて着差を埋めるため、また着順を上げるために何が必要かを陣営も考えて調整してきた点を評価すればA評価に近いところまで持っていっても良いでしょう

現状では3番手の最有力候補というところで道中の位置取りについては後ろになりすぎず3コーナーの進入地点で4〜5番手にはいたいところです

個人的に名古屋のスプリングカップで勝ち馬のスティールアクターにはうまく乗られてしまいましたが、後のダービー馬フークピグマリオンを競り落としての2着はかなり高い評価を与えたい内容でした

スタートで凹んでしまいすぎなければ上位争いには間違いなく加わってくる存在でしょう



B評価
④ウェラーマン 下原理

園田ジュニアカップでは良いところなく敗れてしまいましたが菊水賞は後方から追い上げる競馬で上がり最速タイの3着でした

先述の通りスローの上がり勝負だったレースで3着まで押し上げたことはかなり高く評価すべきですし、西日本クラシックでもマルカイグアスに対しては0.1秒差での5着でした

この2走は先行したオーシンロクゼロと同じ上がりを使えているのでしっかり上がりに向けて良い脚が使えることは証明できたと思いますし、オーシンロクゼロに対しての逆転の目というのは現段階では難しそうではあるものの一戦ごとに内容は良化しているので兵庫優駿に向けて更に一段階上げることができれば下原Jの2度目の騎乗の後押しも受けてコーナーで膨れてきたここ2走の修正を期待したいところです

マルカイグアスと比較してオッズ妙味はこちらの方がかなり高いでしょうから3着候補の筆頭に待ったをかけるならまずはこの馬というところでしょう


B評価
⑧メロディメーカー 川原正

この馬に関しては血統背景からしても距離延長は微妙なタイプで短差しタイプと言えるのでここで出番を期待するのは酷かもしれません

しかし、前走があまりにも鮮やかな追い込み脚で辛抱が利くようなら大きな仕事をするならこういうタイプと言えるかもしれません

ナツやエンタノメガミのように兵庫優駿(ダービー)で牝馬でたびたび好走してきた川原Jに導かれて前走のような鮮やかな末脚を披露すればこれだけ暑くなってきた今なら牝馬特有の暑さへの強さと負担斤量を活かしての追い込みがあるかもしれません



B評価
⑥プリムロゼ 吉原寛

西へ東へ大忙しの吉原Jが今年騎乗するのは園田2-4-1-0と着外のないこの馬

クラウドノイズの出方にもよりますが何が何でも逃げにこだわるということはないでしょうし、前走のJRA交流にいたってはハイペースからの粘り込みで良い競馬をしました

簡単に言うとブリオメンテが強すぎただけですし時計も上々だったことを思えば乾ききらない力のいる馬場対応だけがどうかですが、関東オークスで赤岡Jに導かれて3着に好走したグラインドアウトに先着しているような馬ということを忘れて軽視すると痛い目を見るかもしれません


C+評価
③ワンダーグリー 大山真

今回穴っぽい存在の中で一番興味があるのはこの馬が今どこまでやれるかというところです

前回はついて回るだけというような位置取りになってしまっていたので今回も追走は置かれることになるでしょうが、プリムロゼがハイペース演出ならポツンと一頭離れたような位置から画面に映らないような場所から飛んでくる可能性は否定できません

何よりこういう馬を扱わせたら園田でも1,2を争うのがこのジョッキーの良いところでもあります

ウインディーパレスには歯が立たなかったもののマルカイグアスとの着差や先着した相手がゼンダンノハゲミとグランレザンドールというのを考えれば相手が上がっての2度目ならもう少しやれる可能性は高まると思います



残りは西日本クラシックの結果を受けて菊水賞で2,3着と差のない競馬をしてきた馬たちもC,D評価とさせていただきます

唯一見直せる存在がいるとするならば⑫レイアンドダンスだと考えています



[展開予想]

クラウドノイズとプリムロゼ、主張はどちらもすることになると思います

オーシンロクゼロがいつも通りの好スタートを切るようであれば多少無理をしてでもクラウドノイズが前に出て吉原Jのプリムロゼはオーシンロクゼロとウインディーパレスを見送ってインをベタベタで回る選択をするかもしれません

その後ろにはミスターダーリン、グランレザンドールが続きマルカイグアスの位置関係はこの前後になるでしょう

後方待機組はペースを見守りながら好位集団が動くのをじっと我慢する形

放っておいても前は向正面から動くので極端な捲りに出る陣営はいないと思いますが、一気に加速する向正面から3コーナーで先頭集団と後続にはかなりの差がついていることと思われます

ウインディーパレスとオーシンロクゼロの一騎打ち模様からプリムロゼあたりが前で残すかマルカイグアス以下の馬たちが上がって着をとるかといったレースの振り返りになると想定して以下の印とします



◎⑦ウインディーパレス
◯②オーシンロクゼロ
▲④ウェラーマン
△△⑩マルカイグアス
☆⑥プリムロゼ

3着の穴候補として

③ワンダーグリー
⑧メロディメーカー


⑦→②→④⑥⑩を本線として

⑦→②→③⑧をおさえ

②→⑦からの折り返しは元返し程度にして

⑦→何か→②という馬券を買うかどうかでしょう

②→の馬券を買う場合は長谷部Jが色々なプレッシャーに負けて3着以下になる馬券というのを買ってみるのが馬券妙味となるかもしれません

それでは良い午後の競馬ライフをお過ごしください👋🏾


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