2021 NHKマイルカップの予想
NHKマイルCの予想
東京11R 15:45発送
先週先々週と馬場水分12〜14とクッション値8〜9.2は良馬場発表でも稍重に近付くような値となっており、開幕週でも全体時計としては東京コースとしては速すぎることもない5/8(土)の結果となったが、芝1400〜2000mで上がり3Fは11秒台を継続して出すことが可能で晴れ予報の明日は全体時計も上がりそう。
3歳未勝利クラスの1600mで1.34.1(-0.5秒)くらいの馬場見込みであれば当レースは1.32.0を切るような攻防になると見込んで予想を始めたい。
※馬場水分は乾燥傾向でもクッション値は昨日と変更無しで超高速決着となると少々難しいかもしれない(12:00現在)
[展開]
逃げ・もしくは番手競馬で結果を出している馬が多く、横に馬を置きたくないバスラットレオンは出たなりでハナを切り11秒台の時計を刻み続けるラップが得意な一方で大外のピクシーナイトは差して競馬してきた経験もあるもののここ二走は逃げて2ハロン目にかなり速い時計でハナを是が非でも取り切る形を選択しているだけに最初の600mを33秒台後半〜34秒台前半で3コーナーを目指す攻防になりそう。
2,3番手からになると甘さの出るバスラットレオンはシンザン記念のようにピクシーナイトに制される展開だけは避けたいので途中からでもハナを取り返しに行くかどうか。
すぐ後ろにホウオウアマゾン、グレナディアガーズ、シュネルマイスターらが虎視眈々。
初マイルのランドオブリバティやルークズネストが前から競馬するか後ろから競馬するかで結果にも大きな影響を与えそう。
開幕週だけに前の2,3頭が必要以上の競り合いをしなければ先行〜好位勢有利な展開に、前半46秒を切るようなペースで進めば後続にもチャンス十分といった形になる。
4コーナーから直線を外外進出という形はよほどハイペースで前が止まる展開にならなければ昨日のプリンシパルSを観ていても厳しくなることから、内から3頭分くらいを回って追い出したいタイミングで外に蓋をされない乗り方が求められるので、内を引いたアナザーリリックはギリギリまで進路が空くのを待つ形になるか。
[各馬の評価(注目馬のみ)]
2.アナザーリリック 津村
→展開待ちの面はあるが内を捌けた時は面白そう。速い時計のレースの経験不足は不安だが、時計のかかる展開やコースで差し・追込みで2-1-0-0ならハマった時の怖さはある
・課題
時計の速いレースへの対応?
レース上がり-0.5〜1.0秒で圏内突入なら
3.ルークズネスト 幸
→逃げでも差しでも結果を出した自在性◯、前回はグレナディアガーズ以外がかなり落ちるメンバー構成だった為にグレナに追いつかれたところで更に盛り返す内容は良かった。今回は逃げず後方になりすぎずこの枠を活かして前に風除けのような形で馬を置いて溜める競馬ができそうな点が魅力十分。
・課題
包まれて出られない展開は厳しい
逃げてしまうと今回は格好の的になりそう
4.バスラットレオン 藤岡佑
→逃げて全勝、番手で全敗だけにやることは一つのみのはずだが二の脚がそこまで速いわけではないので各陣営ともこの馬の単騎逃げの形を取らせたくはないはず。逆に単騎で逃げられた場合に競り落とすのは至難の業。
・課題
番手競馬になった時の対応力
そもそも逃げられればという前提
速すぎる決着への対応力
7.タイムトゥヘヴン デムーロ
→0.9秒離されたNZTの内容は目立たないし上位とはそもそも差がありそうだが、中距離路線からシフトして前進の内容ではあったし、8枠からあの展開で唯一差を詰めてきたという意味では展開が噛み合った時にはマイルまでなら今少しやれそうなイメージか。
・課題
実力差をカヴァーする乗り方の工夫
速い時計勝負の対応力
8.グレナディアガーズ 川田
→騎手は目下のところ絶好調と言えるし、前走はマッチレースの中で差し返されたものの57kgの競馬を経験済みなところも好感が持てる。レコード決着の朝日杯の抜け出し方を見ても番手でも好位でも隙間を縫うような走りができる点が良いし枠的にも競馬がしやすそうなメリットもある。川田も何も不安が無いとコメントしているし、いつもより少し後ろ目で周りの馬を見られるポジションなら展開がかなり向きそうな点が魅力的。
・課題
左回りで一度も勝利していない点
右回りの時計勝負は可能なのでそれが左回りになっても行けるかどうか
10.ソングライン 池添
右回りはからっきしというイメージなだけに2度強い勝ち方をしている左回りであれば前進が期待できそう。時計面ではアナザーリリックよりも明確に結果を出している点は有利に映るので、展開が向けば上位争いに顔を出せるだけの力はありそう。
・課題
上がりが速すぎる決着になると疑問
コーナーを回る時にそれなりに外を回りそうなところ
12.ランドオブリバティ 石橋
中山での逸走からリズムを崩して本来の力を発揮することなくクラシック戦線から離脱。初マイルへの対応は血統的にはプラスに作用しそうなだけに、騎手が変わることで新鮮さから本来の走りを取り戻す可能性はありそう。
・課題
まずは能力を発揮すること
コーナー対応
13.ホウオウアマゾン 武豊
現時点で崩れたのは阪神での朝日杯FSのみで、番手抜け出しで少し時計のかかる馬場では見事な走りを見せているだけに高速になりすぎない馬場であれば実力的にはここでは上位と見て良い。また、父キンカメもさることながら母のヒカルアマランサスがヴィクトリアマイルでブエナビスタとタイム差無しの2着としている東京1600mだけに適性が無いとは思えないし、休み明けで快勝したアーリントンCからの更なる伸び代に期待してみる手も。
・課題
長距離輸送の経験が無いこと
左回りの多頭数競馬の経験不足
全姉が芝×のダート馬
15.シュネルマイスター ルメール
サンデーRとしては今年の皐月賞へ送り出した馬が0頭、近年ではまず考えられなかったことだが権利を有したこの馬に関しては距離の壁を感じたこともあり、NHKマイルCへと歩みを進めた背景をどう捉えるか。前向きに捉えればNHKマイルCであればより確実に結果を残せるという自信の現れだし、ルメールが大きな自信を覗かせている点からも有力な一頭となりそう。弥生賞ではタイトルホルダーのスローの流れを追いかけてラストはダノンザキッドにかなり詰め寄られた結果からも切れる脚よりはスピードに乗せてから良い脚を使ってくれるかどうかというところか。
陣営としては包まれない外が欲しかったということだが、前に馬を置く展開を作るにはゲートを出しすぎるわけにはいかない点で馬を落ち着けることができるかどうか。
・課題
時計の短縮対応
15番枠0-0-1-24というデータ
他の実績馬との比較が難しい
18.ピクシーナイト 福永
差す競馬・追い込む競馬を経験した後に逃げる競馬で早めから後続に脚を使わせる競馬を続けたことからも本番も逃げ或いは2番手という見方が妥当か。スタートの出が悪ければ福永としても無理はさせないかもしれないが、そうするとバスラットレオンが手がつけられない独走展開にしてしまう可能性があるだけに展開面で一番大きく左右する存在となりそう。シンザン記念の内容からは逃げてペースをコントロールしたいはず。
・課題
大外枠だけに逃げかかなり後ろからか思いきった競馬しか選択肢が無さそう
[予想]
思いの外時間が取れないので結論となるが、バスラットレオンがどうすれば強い競馬をするのか各陣営は理解しているはずなので、単騎逃げの展開にはならないと見込んで評価を控えたい。
グレナディアガーズは実力で抜けているというよりはどんな展開でも縫うように勝負圏に来られるレースの上手さで最も軸に向いてそうだが、左回りで少し不安の残す走りを見せてきた経緯からも本命というよりは走られたら仕方ないという意味の◯評価とする。
シュネルマイスターは「強そう」という曖昧な表現になるが、おそらく皐月賞でもそこそこはやれたがここに賭けてきた陣営の思いが実を結ぶかどうかというところで◎を打つか迷ったが▲とする。
ホウオウアマゾンも時計対応可能な楽しみな素材だが、グレナディアガーズとの比較ではやや厳しそうなところもあり△とし、◎は斤量差があったもののファルコンSでグレナを押さえ込んだルークズネスト。
以下、3着候補にバスラットレオン、内外からの差し馬のアナザーリリックとソングラインとする。走られたら怖いランドオブリバティを加える手も。
◎ 3 ルークズネスト
◯ 8 グレナディアガーズ
▲ 15 シュネルマイスター
△ 13 ホウオウアマゾン
3着候補
2 アナザーリリック
4 バスラットレオン
+ 10 ソングライン
+ 12 ランドオブリバティ
3,8,15→3,8,13,15→2,3,4,8,13,15 36点
3着に10,12を追加する場合は45〜54点