底知れぬ狂気の濁流!!!!!!!!驚異!!!アドベンチャータイム!!!!
アドベンチャータイム。海外アニメの異端児であり屈指の傑作であり怪作。このブログを読んでる人類はきっと大方が愛すべき海外アニメオタクばかりであるからして最早説明は必要無い。というくらいメジャー作品中のメジャー作品である。
しかしながら海外アニメというジャンルに普段触れていない人間にとってはヴィレヴァンでたまに垂れ流しにされている気の狂ったレモンが甲高い奇声を喚き散らしているアニメくらいの認識しか持っていないかもしれない。故に今日この場で私がアドベンチャータイムというこの醜くも素晴らしき世界が生み出した奇跡に行き遭わせてしまうゾ♡
(正気のまま生を全うしたい方は今すぐこのページを閉じ洗面所で顔を洗って眠りましょう。貴方の人生を大きく捻じ曲げる可能性があります。これから紹介するのは劇物です。)
◆アドベンチャータイムキャラクター紹介
完璧である。完璧過ぎるキャラクター紹介である。何が完璧ってお前、マジで意味がわからん。わからんのよ。わからん。あえてわけわからん紹介にしてるとかじゃなくて最終回まで完走しても未だにあのキャラは一体…という不安な気持ちにさせてくれるのがアドベンチャータイムのキャラクター達なのだ。
最早恐怖に近い。意味不明であり正体不明。人間の原初的な恐怖の正体は『わからない』という不安である。勿論、話が進むにつれてキャラクターの出自や正体は(半分くらい)明かされてはいく。特に主人公のフィン。彼は人の子。序盤から『人の子』とまるで姓の様に、或いは二つ名の様に呼ばれる彼であるが、物語の途中である時いきなり彼が『人類最後の生き残り』であることが判明する。特に物語中の彼らは衝撃を受けず、というか既に周知の事実であり『人類が滅んだ』ということを例えるならば『昔は日本にもオオカミがいたが絶滅した。今は日本にオオカミいない。』と同じ様な常識として生きているのである。
ゆめかわいいゆるふわとした背景に素っ気なく散らばる人骨、倒壊したビル、錆びた廃車やキャラ達の言動から物語の舞台、ウー大陸は現代文明が核戦争で滅んだ千年後の地球であると気づいた時にはもうドップリと深夜アニメも青ざめる退廃的で混沌とした世界観の虜になっているのである。エモい。エモ過ぎる。カワイイアニメの皮を被った底知れぬ狂気と絶望の沼なのだ。
◆魅力的なキャラクター達
第一にまず見た目が可愛い。めちゃくちゃ可愛い。シンプルな線で描かれたカラフルなキャラクター。作品を知らなくとも彼らのビジュアルに惚れ込んでグッズを買うjkは少なくない。バブルガムはぴんくのキャンディのお姫様である。カワイイという概念の煮こごりの様なジャイアント・カワイイ・ボンバーである。もうめっちゃ可愛い。好き。反則だ。
マーセリン。ヴァンパイアクイーン。千年の時を生きる吸血鬼の女王。スレンダーで胸が大きくてクールでたまに刈り上げにしてくれて顔面の作りが極めて良い超エモカッコいい姉ちゃん。好き。最愛。反則だ。しかもこの2人、友情を超えた愛情で惹かれつつある。反則だ。もう優勝でいいよもう。
アイスキング。狂ってる。プリンセス達をさらう大迷惑狂気の婚活おじさん。さらうどころかプリンセス達の『お気に入りの部位』を切り取り組み立て理想の妻を創ろうとしたガチ☆ヤバめのジジイである。物語序盤の狂気とヴィラン担当はこのじいさんにお任せである。
とまあさわりだけ紹介しただけでもだいぶ個性の強いキャラクター達であるが、その魅力の真髄は彼らの正体、過去にある。バブルガムはゆるふわとしたお姫様の様だが実際はサイコパスと言っていいほどのマッドサイエンティストと独裁者の香りを漂わせ、マーセリンは恐怖の象徴の様な登場をしておきながら何だかんだ面倒見のいいお姉さんであって他者との絆を大切にする優しさが垣間見れる。彼等の過去についてだがハッキリ言ってこの作品に哀しみを背負っていないキャラクターは誰1人存在しないと言っていい。いやいる。いるけれど。それは各人が見つけ出してくれ。
とんでもない狂人であるアイスキングも凄絶な過去を持ち、ある回を境に同情と憐れみと親しみを含んだ目で見てしまう様になるのだが、彼ほど『狂気とは哀しみが生み出し育む』という事を教えてくれる存在もいるまい。
とにかく彼等は皆千差万別、多種多様な哀しみやコンプレックスを背負っていて、その中には必ず自分と重ねてしまうキャラクターもいるはずだ。それでいて必死に生きる姿は勇気を与えられるという生半可なものではない。自らの生を肯定される気すらする。ゆるふわとした可愛らしいキャラクター達の秘めた深淵に触れること、それこそがアドベンチャータイムのキャラクター達の魅力であり、どうしようもなく人間くさい彼等の愛おしさの正体なのである。
何か生きることに躓き、悩んでいる人間に光を差す意味不明な救いこそがアドベンチャータイムなのだ。
◆とはいいましたが
単純明快、愉快爽快なシュールで笑えるアニメとして全然見れる。勿論、中盤から上記に記した様な狂気と哀しみの物語の側面をゴリッゴリに押し出して来るがyoutubeで公式から配信されているエピソードはアドベンチャータイムの面白さ(もとい意味不明さ)を充分に楽しめるエピソードなので暇つぶしにでも息抜きにでもほんのちょっぴり眺める事をオススメする。1話15分。1話完結。基本意味不明かつ意味が無い場面ばかりなので本腰入れて見ようとしない限り深く考える必要は無い。『考えるな。感じろ。』を地で行くアニメである。それでいて考え出したらいくらでも掘れるからこのアニメはスゴい。イヤ本当に。
全人類是非見てくれ。
もしもアドベンチャータイムの魅力に惹かれ、深みまでハマるようになったらいっぱいお話ししましょう。大歓迎です。ゆるふわぴんくチャンは海外アニメオタクを応援しています。
以上、アドベンチャータイムの魅力についてでした。