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2020/03/13 3月はさよならの季節

学校で働いていると、特に3月は特別な月に感じる。たくさんのさよならがそこにはあるからだ。

毎年、卒業する3年生を見送り、他の学年も1年ともに過ごしたクラスが解散する。そしてまた4月を迎え、新たなスタートを切る。

別れを寂しく思いながらも、次への期待も高まるような、なんとも言えない切ない感じがある。

ただ、別れがあるのは生徒だけではない。
教員との別れもある。来年度の人事配置が出る頃には、退職して他所へ移ってしまう人が明らかになる。もっと一緒に働きたかった人との別れはとても残念だ。その人が新天地で活躍することを応援する気持ちはあれど、この職場でそれがかなわないことが惜しまれる。

今年は急な休校措置が行われ、しかもそれが先日延長になり、修業式も中止になった。教科書販売などの都合で、来週は学年ごとの時差登校で生徒は1日だけ(しかも1時間程度)の登校があるだけだ。だから、担任が生徒にさよならも言えずに学校を去る場合が出てくる。

さよならは悲しいけれど、言うべきさよならを伝えられないことはもっと悲しい。

去年の今時分、修業式前だという理由で、転勤のことを自分のクラスの生徒と保護者に卒業式のホームルームで伝えることができなかった。どこで聞いたのか、一部の生徒は知っていたらしいが、知らないふりをしていてくれた。3年持ったクラスの生徒たちが大好きだったし、保護者にも本当によくしてもらったので、今でもきちんとさよならを言えなかったことを悔やむ気持ちが残っている。

だから、今年思いもよらないことで生徒たちにさよならを言えない人の無念を思うと、我がことのように悲しくなる。

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《2020/03/13 補記》
記事を書きながら思い出したのは、NHK《みんなのうた》でこの時期によく流れていた「ありがとう さようなら」という歌だ。子供頃からずっと中井貴一さんのあたたかな歌声が大好きで、何度聴いても飽きない。

さよならのことを考えていたら、妙に懐かしい気持ちになって、1年前にもらったメッセージボードを久々にゆっくり見返した。わたしの宝物だ。

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クボタエリナ
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