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2019/11/23 改めて知るのは
昨年度まで勤めていた系列校の文化祭を訪ねる。生徒たちの学びの成果や楽しそうな様子を見られて嬉しかった。
生徒たちや保護者のみなさんとたくさんの握手や抱擁を交わす。遠くにいて気がついた人には手を振った。たった半年ほど離れただけなのに、やけに懐かしく感じてしまう。
フェスの実行委員の仕事があるのにわたしが来てると聞いて駆け寄って来てくれた生徒。2年間担任をした。彼がそんなふうにしてくれるなんて思わなかったから、嬉しくてぎゅっとなり、言葉が上滑りする。抱きついて挨拶をしてくれる女子生徒たち。一緒に写真も撮った。「早くこっちに帰ってきて国語を教えてほしい」と言ってくれる生徒もいた。
担当したクラスや学年やPTAの仕事でお世話になった保護者の方々からも温かい言葉をかけてもらう。姉妹ともに授業を担当した、ある保護者からは「先生がいないと寂しいし、学校が暗く感じます」と、あまりにももったいない言葉を聞く。初めて担任をした年から学級委員やPTA実行委員を引き受け3年間ずっと支えてくださった方とも再会を喜び合えた。「参観日に見た古文の授業がおもしろくて、ずっと忘れられない」と話してくれた方もあった。
長くお世話になった茶道の先生方にも久々にお目にかかることができた。「久々に先生に点ててあげられるのが嬉しい」と言って大服で点ててくださる。きれいな月下美人と白い孔雀の写真を「きっといいことがあるから」と、送ってくださったり。
改めて知るのは、わたしはここで凄く大事にしてもらっていたのだということ。大変なこともあったけれど、温かな人たちに助けられて、たくさんの幸せをもらって日々を過ごしていた。文字通り「有難い」ことだと思う。
一般の公開時間が終わり、帰り途、春に卒業したばかりの卒業生が声をかけれくれた。「先生、明日誕生日おめでとう」「Iくんもおめでとう」そう言って握手をした。彼を中1の授業で担当したとき、同じ日の生まれだと分かって以来、毎年握手をして互いにお祝いの言葉を言い合ってきたのだ。
幸せでいて切ないような、そんな気持ちを抱えて、最後に懐かしい眺めをカメラに収める。
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