2019/11/15 新たな高野寛―アルバム発売記念ツアー「City Folklore」season 1. @旧桜宮公会堂(大阪)
高野寛アルバム発売記念ツアー「City Folklore」season 1. @旧桜宮公会堂(大阪)
高野さんのデビュー30周年を寿ぐこの1年、その締めくくりは新譜の発表だった。先月8日に発売になった「City Folklore」。今日はその発売記念のツアー初日。仕事が立て込んでいて行けないかもしれないと半ば諦めていたのだけれど、なんとか都合をつけられてよかった。本当にすばらしかった。
セットリストは「City Folklore」のコンセプトに合う選曲がなされていた。数年ぶりに演奏する曲、2019年の今だから新たな聴き方のできる曲が盛り込まれていて、高野さんが30年続けてきたからこその内容になっている。(セットリストは後日ツアー日程が落ち着いてから追記します。)
何よりすばらしいのは、このツアーで登場したレスポールだ。弾き語り用に仕込んだ「MacBookさん」との二人三脚で行う演奏は、アコースティックとエレクトリックの良さを掛け合わせたもので、どちらかに偏ったときの物足りなさを解消する。音のきらめきが目に見えるようで、ほんとに素敵な演奏が続いた。高野さん自身が「頭の中に鳴っている音をシンプルに届けられるようになった」と話すのも嬉しい。終演後、このレスポールがあまりに恰好よかったことを伝えると笑顔で「でしょ」との返答で、高野さん自身が手応えを感じているらしいのがなおのこと嬉しかった。
高野さん本人は「飽き性だから新しいものを求めてしまう」と言うけれど、「今」だからこそできる新しい表現をいつも探求する彼の姿勢があるからこそ、「これまで」の曲もいつまでも古びることなく、何度でも新たな色を帯びる。その色は、そのときそのときで様々な彩りを見せてくれるから、ファンとしてはいつも目が離せない。いつだって、次も楽しみ。大好きです。