2020/01/28 思考の許容量
仕事帰りに、M師匠のところでカットとカラーをしてもらう。よく話をしてくれるスタッフNさんも朗らかだし、M師匠の仕事と美容についての話はいつも刺激的だし、毎月お店を出るときは満たされた思いになる。
サロンのオーナーとしてかなり仕事熱心なM師匠から最近の変化として聞いた話は「犬を飼った」だった。M師匠によると、例年であれば、今年はサロンをどう運営するかに並んで、出場するコンテストの作品づくりについての計画をずっと考えるという。ところが、今年は後者について考えるよりも、迎えたポメラニアンのことばかり考えてしまうとのこと。M師匠曰く「考えられる量というのは決まっているみたい。犬が思考を侵食している」と。それほどかのポメラニアンはかわいいらしい。
M師匠の話、実感として分かる。他のことを疎かにするつもりはないのに、寝ても覚めてもあることばかり考えてしまう。人によって、いわゆるメモリやCPUのようなものに違いがあり、思考の許容量がそれらによって規定されているように思う。たいていの人は一度に全部を処理しきれずに優先順位をつけることになる。全部一度に処理できるのは聖徳太子くらいか。
とはいえ、M師匠は今月もいくつかのアドバイスを与えながら、ご自身の仕事の希望や展望も話してくれる。実際色々考えて行動に移すから、それらを順に叶えてしまう。そこがM師匠の立派なところだ。
見聞を広げて、経験を積む。試行錯誤を重ねる。思考の許容量も、増やすことは難しくとも、うまく最適化をして様々なことに対応できるのだろう。そのために、まずは言葉にして一歩を踏み出す。先日の君沢さんが話していた仕事との向き合いかたも同じだ。一つずつ、確実に。
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