2020/06/20 リーディングシアター「緋色の研究」(東啓介×橋本祥平)
5組10人の俳優が日替わりで登場し、コナン・ドイル『緋色の研究』を原作とする朗読劇を劇場から生配信するイベントの第四夜。
今夜の演者は、ホームズに東啓介、ワトソンに橋本祥平という20代半ばの若い2人。なんとなく若すぎるような気がしてしまうけれど、ホームズとワトソンが出会い、ベーカー街221Bで暮らし始めたとき、ホームズ27歳、ワトソン29歳。実は今日の2人くらいなのだ。(どうしてもストランド紙の挿絵や、ジェレミー・ブレットのイメージに引きずられてしまうけれど。)
「熱演」という印象。本当に若いホームズとワトソンという感じで、楽しく観ることができた。印象としては、アニメの犬ホームズ。「名探偵ホームズ」だ。東ホームズが自身の長い脚をローテーブルにのせる演技が行儀は悪いのだけれど、スマートな感じになっている。まさしく犬ホームズ。橋本ワトソンは、橋本さんの声が元々特徴的なので、他の役がちょっと聞き分けづらいのが惜しい。でも、ホームズの讃美者として嫌味がなくてよかった。
同じ演目を異なる役者の演技で観る機会はあまりなかったので、昨日と今日のように見比べてみられることがおもしろかった。演出家は全夜通して劇団少年社中の毛利亘宏さんなので、各回の違いはそれぞれのペア、役者がどのように作品(脚本)を解釈したのかが割と強く表れているのではないかと思う。
文字で書かれた脚本をいかに生身の役者が表現するか。それをダイレクトに味わえることのスリリングさと楽しさ。何かひとつ完成されたものも素晴らしいけれど、様々なバリエーションがあることもまた素敵だ。
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《2020/06/23 補記》
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