2020/05/24 メンテナンス/リブ・リブ・リブ
午前、M師匠のサロンでカラーとカット。前の2か月は感染症対策で、その時間にお客を一人しか取らずに大幅に規模を縮小して営業していたが、大阪の緊急事態宣言解除を受けて、予約を受けるお客の数を増やしたそう。今日はいつものようにお客が席を埋め、大勢のスタッフが働くいつもの様子が戻っていた。やり手のM師匠でも、この2か月は大変だったとき話を聞く。でも、彼のInstagramはその期間でもずっと「#ポジ活」として朗らかな様子だった。改めてすごい人だと思った。美容師としてできる新しい取り組みも本格化させているし、M師匠のフットワークの軽さには毎度のことながら刺激を受ける。
今日はメンテナンスの話をする。ここのところ動画授業や生徒へのメッセージを配信して、自分を客観的に映像で見ることが増えた。写真でごまかせることも、動画となるとそうもいかないことが出てくる。そういう気になったことを話してみると、同じくサロンワークの配信講座を始めたM師匠も同じことを感じていたそうだ。美容師も教員も「職人」でいればよいのではなく、「見られる商売」であることを意識する必要があるという話になった。若さでどうにでもなる年齢ではないからこそ、メンテナンスは必要であると確認する。自分の動画を見て残念な気持ちになっていても仕方がない。M師匠が一緒に頑張ろうと言ってくれるのが嬉しい。わたしの場合は、身体を絞ることと髪を巻くことが課題。
「身体を絞る」と言った矢先ではあるが、M師匠のサロンを出た後、洋食屋の欧風軒で昼食。ほっとする。テイクアウトは時々あったけれど、お店で食事をするのは2か月ぶりのことだ。新しいメニューも始まっていた。クリスタ長堀の店は閉じてるところもまだ多いけれど、緩やかに再開していて、欧風軒が続いていることが嬉しかった。またかつてのように賑わいますように。
夕方はチケットを取っていたオンラインの朗読劇『リブ・リブ・リブ』を観る。植田圭輔・鳥越裕貴・橋本祥平の3人による、下北沢のとあるカフェを舞台にした1時間ほどの物語。4月の緊急事態宣言以降、いくつかリモート配信の芝居を観たけれど、どれも映像として編集されたものだった。だから、今日の『リブ・リブ・リブ』ように、画面越しとはいえリアルタイムで芝居を観るのはものすごく久しぶりで、3人の俳優の良さが出ていたこともあって、ちゃんと芝居を観たなあという充実感があった。
明日には東京を含む緊急事態宣言の全面解除が発表されそうだけれど、ここからどうなるか。命に関わる緊急の度合いが下がっただけのことで、人の動きによってはまた第2波が来ないとも限らない。しかし、もう危機が去ったかのように振舞う人も出てくるのではないかと思うと、むしろこれからが心配でならない。
生徒たちの登校の機会が増える。
日常の行動範囲が広がる。
音楽や舞台に出会う機会はいつになるだろう。ステージに立つ彼らも、わたしも、同じく日々働き生きる存在だ。そのことが忘れられることなく、彼らの力を発揮する場が早く戻りますように。
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《2020/05/25 補記》
ここに書いたような話とともに、「俳優が舞台の話が出来なくて、料理のインスタライブ続けてたり、植物の成長日記を淡々と更新していたりするのを見てたら寂しくなる」と同僚たちに話した。すると先輩から「なんかもうタニマチのような発言やな」と言われる。いいんだい。だって、ワタクシの潤いは音楽や芝居によってもたらされるのだから、こちとら死活問題でござるよ。