見出し画像

人に伝えるのは難しい?(難しいけど大切です。)

今日、浪人生の下の娘が日曜日にわざわざ、入試の願書を出しに行きたいと言ったのでちょっと遠い郵便局に一緒に行きました。
百均にも行きたいというので、ダイソーに寄ってきました。

下の娘と二人だけで行動するのは久しぶりです。

車内ではずっと二人で喋ってました。

熱心に語ってくるので、しっかりと聞いてあげました。

どうやら、本気で社会学が学びたいようです。
就職ではあまり役に立たないと知りながら、それでも学びたいそうです。
既に合格したつもりにでもなっているのでしょうかね?

ゼミも単位もどうしたいか決まっているようです。
(おまえ、それで落ちたらショックでかくねぇか?
 ゆうても偏差値60超えてるし、倍率もたかくなかったっけ?)

まあ、希望や目標はエネルギーになるので、良いと思います。

そして、素直に「成長したなぁ!」と、喜ばしく思ったのです。

もう、指向性が若い頃の自分にそっくりな所は笑ってしまうんですが、

若者らしい、「複雑さ」を備えた良い喋り方をするようになっていました。
「アイデンティティ」や「個性」に対する自分の考え、「心理学」や「統計」を除外した説明なんかが、上手に出来るようになっていたのです。
十分、大学生レベルですね。

下の娘は、そういう話が好きなので、ちょいちょい夜中に二人だけで「問答」みたいなのに付き合ってあげていたのですが、高校を卒業してからかなりの速度で成長しているようです。浪人してますが。
社会現象に対する洞察力も高く、なかなかに面白い持論を展開してくれるのです。
※私と同じで、しょっちゅう嫁に否定されてます(笑)。

他人とと違う事を恐れない、
個性豊かな考え方、
独特な視点、
それでいて、他人の考え方を否定しない、
良いと思います。

(でもそれ、パパと同じで苦労するぞ。
 今の若者世代は自分の時と違って、自由度が高い事を願う。)

え?テーマと関連性が無い?
ですか?

そうですかね?

こうです。

長い年月をかけて、娘と何度も何度もコミュニケーションをとってきたんですよ。
パソコンの使い方を教えてあげたり、
東京事変がピアノで弾けるようになったと言うから聞いてあげたり、
「ここは面倒だから適当にアレンジしたけどどうかな?」
とかに付き合ったり、
ギターのコードについて一緒に考えたり、
二胡が欲しいといいだすから、一緒に買いに行ったり、
書いてる絵の描き進め方を一緒に考えたり、
突然古い歌の事を聞かれるから歌ってあげたり、
彼氏をフッたら切れられたらしく、「どうして?」って聞かれたり、
・・・・

想像してみてください。

自分の体験に置き換えて、感じてみてください。

そういう時間を共有したから、

「意思疎通のための娘と私専用の物差し」が徐々に徐々に、出来上がってきたんだと改めて思うわけです。

ね?タイトル詐欺じゃないですよね?

私はですね。
下の娘との専用「物差し」だけじゃなくて、上の娘にも、ママにもそれがあるんです。家の女どもは全員個性的でバラバラです。
女3人が誰かに対してしょっちゅう
「何が言いたいのかわからない。」
ってなるんですが、そうなった時に、
「こういう事でしょ?」
「そう、それが言いたかったの!」
ってやってあげてます。

当然、長年一緒に働いた部下なんかもそういうのが有ってですね、
会議で報告を口頭で求めた時なんかに、冒頭の言葉だけを聞いて、
「OK。次行くぞ!今日は議題が多い。」って言ったりして、
「え?今ので良いんですか?」って聞かれて、
「続きはこうだ。
 完全に決着は付いてないし、再提案のチャンスももらってきた。
 プランを練り直して、目玉を考えて、次のプレゼンで取ってきます。
 って言いたいんだろ?」って言ったら、
「そうです。」
「な?俺はみんなの話をちゃんと聞いてる。全員な。
 第一、あの提案書は俺が添削できなかった。俺のせいだ。」
みたいな感じになるんです。

「意思疎通の物差し」は大切です。


ここで一つ、「書類」の作り方を部下に教えるうえで、ほぼ高い効果が見込める手法をひとつ、紹介させていただきます。

一言で言うと、部下と一緒に一からその書類を作ってあげるんです。

え?そんな事当然やってるし、そんな事ですぐに上手になんてならないし。
ですか?

時間は確かに「無駄」にかかります。
でも、教育効果は高まります。
ポイントはですね。
参考資料や周辺情報を分析するところから一緒にやるんです。
更に、その情報のどこに着目して何を考えたかも全部喋って伝えるんです。
「今回のクライアント、今年で社長変わるかもな?」、
「時期が繁忙期と重なっちゃうじゃん!」、
「息子が副院長やってたな、たしか。事務は義理の妹だったっけ?」
・・・・
全部です。

書類本体も同じ手法で最後まで作って行きます。
アウトライン、図表の使い方とデザイン、数字、全部、
自分の頭の中に有る事を話しながら進めてください。

部下から、「こうな風にしたらどうですか?」と提案があった場合、
採用しても不採用でも、必ず評価の内容を全部、細かく伝えてください。

そのうえで、
「ここの数字238人月ってのは積算結果だから良いんだけど、
 数字として弱いね。240になるように積算帰えちゃお!」
「え?高くしてどうするんすか?」
「240の方が数字として強い。心理的に印鑑押しやすいはずだ。」
「だったら、239みたいにお得感出したほうが良くないっすか?」
「それも有るけど、安い買い物じゃないし、保守提案でもないからね。
 そういうのってあるのよ。数字だからさ。
 36とか48とか強い数字って組み合わせがどうしてもあるからね。」
みたいなやり取りをとことんやってあげるんです。

結構な確率で、レビューしてあげたら「赤書き」でいつも「真っ赤」になってたような子でも、改善されますよ。
(以前の会社では私に真っ赤にされた書類を部下たちが同僚同士で、
 「またジョーズにやられた!」と言っていたのを思い出しました。笑)

そうしてどんどん、部下が書類を作るのが上手くなって行きます。

最後に、もう一つ重要な事があります。
十分上手くなった子には、一人前の証として「免許皆伝」を必ずあげてください。そして、
「自分のレビューは要らない。
 皆の成長の為に勝手にレビューするのは良いぞ。」
と公にしてください。
不思議ですが、その後、本人は勝手に成長します。
大丈夫です。
そこまで行った子達は「ここ一番」って時には必ず、自分たちのレビュー後に私の所にレビュー依頼をしに来てましたから。

「これ、お願いします。」
「なんだよ。おまえ、もうレビュー要らねえって。」
「だめです。これは。」
「いつも言ってんじゃん。責任はぜーんぶ、上司である俺が取るんだから。
 そう言ってんじゃん?」
「怒りますよ!いいじゃないですかぁ!見てくださいよぉ!」
「解ったよ。今日中で間に合うか?」
「はい。」
みたいになりますから。

他のスキルも私は同じような事をしていました。
全体会議とかで、
「昨日、○○君はプログラミング初段を取りました。
 今日からは一人でコード(プログラム)を書きます。」
「○○さんは打ち合わせ初段です。
 以降は単独で社外との打ち合わせを行ってもらいます。」
※採点は私なんですけどね。
不思議な事に何年も続けていると、お互いに
 「上とか下とか」、
 「ここは俺、こういうのはあいつ」、
皆の物差しまで統一されていくんですよ。
一人だけ、私がプログラム名人をあげた子がいたんですが、そういう圧倒的存在がいると、良い方向に進んでくれますね。
ちなみに私はプログラミング6段です。それもみんなに公表してました。
だから私に、「ここの仕様どうしましょう?」って8段の子が言って来たりすると、「君は8段だったよね、僕6段、な、名人に相談してくれ!」と言ったりしてました。

後で知ったのですが、名人の子が飲みに行ってばらしてたみたいです。
「俺、あの人が現役で書いてた頃から知ってるけど、6段は絶対嘘だかん
 な!今でも、俺、たまにあの人に考え方教えてもらうもん。」
それでも、私は6段を通してました。
リーダー連中には常々、「自分より優秀な部下は多ければ多い程良い。」
って言ってましたからね。
※実際に名人は私より2倍速かったのです。並の人より3倍速い私よりも。
 もう、名人通り越して「鬼」でしたね。


はい。最後まで読んでくれた方、有難う御座います。
少しでも、何かの足しになったとしたら幸いです。

ふう。今回のテーマも途中で息が切れてしまいそうでしたが、何とか、書けてるんじゃないかと思います。
長くなりすぎてしまいました。

性分なんですよ。どうしても、この癖が治らないんです。

良く、役員から言われてました。
呼び出されて部屋に入るなり、
「ばかやろう○○(私)!いっくら何でも先読みしすぎだぁ!
 まあ、当たっとるですげえんだけどよぅ!
 コーヒー飲むか?」
・・・
ピポパパ(内線)
「ああ、俺だけど、俺の部屋にコーヒー二つな。うん、高いほうな。」
ガチャ(受話器置く)
「まあ、すわれぇ。でよぅ、例のあそこの件なぁ。あれだ。」
「〇〇通信の件ですね?」
「そう、あ!どうでもええけど、おみゃぁ、良く解るな。たまに怖なるわ。
 まあええわ。あれ、どこいった?」
「机の右側の契約書ですか?」
「おん?これだわ。あったわ。おみゃっ、どうなっとんだ?その脳みそ!
 でな、あれ?」
ポケットゴソゴソ
「ライターは多分上着のポケットですよ。」
「ほんとだがや。ちょっとやすもっか。お前も一服しろ。」
「はい。(まだ働いてないぞ!)」

てな感じでしたねぇ。
※長く一緒にいるとその人の癖とかいろいろ解りますよねぇ。
 自分のは解らないのに。

では。



いいなと思ったら応援しよう!