ニトリが間もなく1000店に到達
先週水曜日の日経MJで、
というヘッドラインの下に
記事が掲載されていました。
2021年に買収したホームセンターの
島忠や、雑貨やアパレルに特化した
店舗の数を全部ひっくるめて、3月に
1000店の大台に乗るということの
ようです。
似鳥会長は苦労人で、
今でこそ大成功を収めた企業として
多くの人に認知される存在となって
いますが、最初の頃はかなり大変
だったと聞いていました。
この投稿の中で触れた通り、
ニトリはとにかく「模倣」しまくる
ことを成長のエンジンにしてきた
したたかな会社です。
世の中で流行っていること、
同業他社が上手くやっていること、
様々なものを見ては、その構造を
しっかりと見抜き、自社で上手に
パクることを繰り返してきたの
ですね。
記事内にある通り、ニトリは
いわゆる「製造小売り(SPA)」と
言われる業態にあたり、製造の
9割は海外で行われている状況です。
似鳥会長の国内メーカー嫌いは、
割と有名な話だと聞いており、
まだ会社が小さい頃に国内メーカーに
相手にされなかったことを根に持って、
とにかく調達は海外から、
安くて良いものを持ってくることに
傾注して来た旨の噂を聞いていました。
そんなニトリですが、つい最近、
創業者でHDの会長を務める似鳥氏が、
事業会社であるニトリの社長に10年
ぶりに復帰するというニュースが
流れていたのは、ご存知の方も多い
かもしれません。
79歳の創業者兼会長が社長復帰!
ということで、ニデック(旧日本電産)や
ユニクロを彷彿とさせると思いませんか?
それはさておき、日経MJの記事に
戻りましょう。
この記事では、1000店到達という
前向きなニュースで持ち上げつつ、
国内既存店売上高が振るわないという
現実も指摘していました。
そして、その不調の背景として、
コロナの巣ごもり需要の反動減や、
22年秋に実施した一部商品の値上げを
挙げています。
今後の価格戦略に関する
似鳥会長のお考えとして、
とのコメントが最後に紹介されています。
これを読んで、やはり私自身は、
個人的にはニトリで買い物をするのを
今後も避け続けよう、そんな思いを
新たにしました。
元々、ニトリではとにかく自社の海外
調達優先で、国内メーカーは虫けら的な
扱いだと聞いていたので、そんな経営の
方針に異を唱えたいのが一つ。
そしてもう一つ、値上げしないことで自社の
従業員給与を上げる原資をつくらずに、
引き続きデフレに加担し続ける考え方に
異を唱えたいということ。
もちろん、消費者としては、できるだけ
財布にやさしいお店で買い物をしたい
気持ちはあります。
しかし、その安さが、人件費の安さや
調達における「日本抜かし」によって
成り立っているのであれば、
あえてそれを避けるような行動を
取るべきではないでしょうか。
奇しくも昨日、TVやネットで、
日本のGDPがついにドイツに抜かれて
4位になったとのニュースがしきりに
取り上げられていました。
円安の影響もありつつ、
デフレが30年以上続いたツケが
間違いなく効いているはずですよね。
そんなデフレを先導しているのは、
正にニトリのような企業であるという
認識がより多くの人に行き渡り、
デフレをもたらす企業を儲けさせる
ような消費は極力避けていこう、
そんなムーブメントが起こらないかと
勝手に夢想しています。