トコトン人に頼ることができるのも、才能でありスキル
こちらでも何度か紹介させてもらった、
北海道札幌市を拠点に活動されている
朗読家の五十嵐いおりさんという方が
いらっしゃる。
彼女のオンラインサロンに入ると、
5分間の短い朗読がほぼ毎朝配信
されてくる。
その朗読を聴き始めて、早いもので
2年近く経っただろうか。
それがご縁で知り合いになった
佐賀のり子さんという経営者から、
素敵なお話を伺う機会に恵まれた。
彼女は、北邦学園という学校法人の
理事長さん。
いつもニコニコ笑顔を絶やさない
チャーミングな外見と、
「女性経営者」という堅い肩書が
なかなか頭の中で一致しない。
彼女は、理事長以外にもいくつかの
肩書を持っているのだが、そのうちの
一つが絵本コンシェルジュ。
江別蔦屋書店で実際に店頭に立ち、
接客をしたり、絵本の読み聞かせを
されているとのこと。
こちらの方が格段にイメージしやすい。
なのだが、お話を伺うと、実は何とも
堂に入った経営者ぶりを発揮されて
いらっしゃることが分かった。
元々「家業」であった幼稚園経営。
父親が采配を振るう場に自らが加わる
ことは、当初は考えていなかった
そうだ。
一応保育士の資格は取得しつつも、
最初はヤマハ株式会社に就職。
楽譜を売る仕事が、
たいそう楽しかったらしい。
5年間外の空気を吸った後に、
一職員として北邦学園に移った。
理事長を継ぐようにとの父親からの
プレッシャーにも、当初は拒否の
構えだった佐賀さん。
現場で一緒に働く職員さんたちが、
「ブラック」と言われかねない環境
にも関わらず、嬉々として働いて
くれているのを見るうちに、
いつの間にか意識が変わっていった
ご様子。
理事長を引き継いで、更に学園を
大きく成長させた「凄腕」の
佐賀さんだが、至って謙虚な言葉
ばかりが口を突いて出る。
だから人に頼るのだという。
自分よりできる人に助けてもらう。
そんな気付きを得て、采配を振るう
彼女のリーダーシップスタイルは、
正にオーセンティック。
自分らしさを存分に活かしている。
上手に人に頼ることができるのも、
立派な才能であり、スキルである。
どんなに個人が優れていても、
組織を動かすことができなければ、
そのアウトプットは低レベルに
終わらざるを得ない。
逆に、人に頼り、人の力を引き出し、
多くの人を動かしていくことができる
のならば、個人だけで成し遂げる量の
何倍、何十倍ものアウトプットを世に
出していくことができる。
人がそれぞれ見た目も性格も異なる
のと同じように、
経営にも様々に異なるスタイルがあり、
経営者が自らに合うスタイルを模索して
選び取っていくことが肝要。
佐賀さんは、自らの強みと弱みとを
客観的に把握し、できないことは
トコトン人に頼ることを文字通り
徹底してきたのだ。
彼女へのインタビュー記事を、
ここnoteでも見つけた。
先日伺った内容ともかぶる話題が
チラホラ出ているので、
興味を持たれたら是非一読を
お勧めしたい。