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いかにブランド接点を増やすかが重要

おやつカンパニーのロングセラー、
「ベビースターラーメン」

誰もが一度や二度は食べたことが
あるのではないでしょうか。

割と最近、1年とか2年ほど前に、
何を血迷ったのか、そのベビースターが
スニーカーを出した!
というニュースに
驚いた記憶があります。

まだ僅かに在庫が残っているようで、
リーボックのECストアでセールを
していました。

この一見不思議な動きにも、
深淵な意図があったということが、
当時のマーケティング責任者である
高口氏へのインタビュー記事
にて
知った次第です。

日経MJ
「コラボ仕掛人」たる高口氏への
インタビュー記事があり、

「すべては想起させるため」

とのコメントが載っていました。

この、「想起」が重要であることの
背景にあるのが、昨今マーケター界隈
では非常に信奉者が増えている、
バイロン・シャープ氏の理論です。

彼の著書である『How Brands Grow』
邦題『ブランディングの科学』では、
従来の常識とは異なるマーケティング
理論が語られており、高口氏はそれを
参考にしたのだとのこと。

今回参考にされた理論というのが、
「ダブルジョパディの法則」
言われるもの。
直訳すると「二重の危険の法則」
なります。

日経MJの記事が端的に説明してくれて
いるので、そのまま引用しましょう。

市場浸透率が低いブランドは、顧客の購入頻度も低い。つまり小規模ブランドは市場シェアが低く、ロイヤルティーも低い「二重苦(ダブルジョパディ)」を味わうという法則だ。
それを引き起こしているのが「ライトユーザー」という存在。2割の優良顧客が、売り上げの8割を稼ぐ「パレートの法則」がマーケティング業界では知られる。だが実態としては特定の顧客層が売り上げの大半を支えているような構造にはなりにくく、売り上げに占めるライトユーザーの割合が高いとシャープ氏は論じる。

日経MJ 2024年4月22日号「ベビースターの奇策 発想術」

なので、「優良顧客」ばかりを優遇し、
「ライトユーザー」を放っておくと、
常識に反してビジネスは下降の一途を
たどりかねませんよ、
という話になるのですね。

そして、この「ライトユーザー」に、
より頻繁に買ってもらえるように
するには、いかに我がブランドを
想起してもらえる回数を増やすか

ここにカギがあるというのです。

そのためには、ベビースターとは
一見何の関係もないスニーカーや、
九州で知らぬものなしのアイス
「ブラックモンブラン」の竹下製菓
など、様々な業種とのコラボ
繰り返し続けることで、ブランドの
名前が「ライトユーザー」の目に
触れる機会を1回でも2回でも増やす

ように努力していたというのが
「種と仕掛け」だったわけですね。

MJの記事では、
シャープ氏の理論が更にもう一つ
紹介されていますが、それはまた
別の機会に紹介します。

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ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。