【ライヴ参戦記】 2019/10/6武蔵小金井RosyNote編 その3
レッドチャップリン、見参!編
COMPLEXトリビュートバンドのステージが終わり、
次はツェッペリンかぁ…と思ってステージで準備する人をみたら、小さめの女性がいた。
女性がツェッペリン?しかも、ボーカルギターで?
一応断っておくが、僕は女性差別主義でも、女性がツェッペリンをやることに嫌悪しているわけでもない。
あの泥臭いイメージ(あくまで個人的独断と偏見)を持つレッドツェッペリンのカヴァーを女性が歌うことに、ただただ驚いているのである・・・。
しかし、よ〜く考えれば、これは理にも適っている。
本家レッドツェッペリンのボーカル、ロバート・プラントはやたらに声が高い。
一般の男性の喉では、それを原曲キーで歌うことは、素人目にも困難は想像できる。
でも、女性なら・・・さほど気にせず歌えるのではないか、とうなずけるものがある。
そして、もう一つの気になるポイントしては、やはり、ドラム・・・ツェッペリンのドラムをやるということは、あのボンゾをやるということである。
ボンゾとは、レッドツェッペリンのドラマー、ジョン・ボーナム(愛称:ボンゾ)のことを指す。
世界中の多くのドラマーが敬愛してやまない彼を、20世紀最高のドラマーとの呼ぶ声は数多い。ロックドラム界の伝説のプレイヤーである。
その要因は様々あるが、あえてここで一つあげるとするならば、
「何をどうしたら、そんなフレーズたたけるのですか、アナタは」
という人間の域を超えた圧倒的ドラムセンスと技術、それでいて音がメチャクチャデカい!
僕自身もドラムをたしなむ人間ではありますが、
ツェッペリンのドラムだけはよぅやらん・・・と若かりし頃に思ったものである。
しかし、目の前にそんなドラムに挑もうとする人がいるのである。
どんな風になるんだろう・・・と息をのみながら、
ステージが始まった。
いきなりの Immigrant Song (移民の歌)!
かつての名レスラー、ブルーザー・ブロディの入場曲にして、現在では新日本プロレスの真壁刀義が布袋寅泰によってカバーされた同曲を入場テーマに使うぐらい、
プロレスファンには馴染みのある名曲である。
これを聞くと、ブロディがノッシノッシと歩きながら、チェーンをブンブン振り回し、周りの人を蹴散らしながら、客席を練り歩いていた姿がよみがえる。
イントロのアアア~、アー!の声も女性なら何なくこなせている。すごい。
ただ、同曲のイメージはもっとどっしりとしたビートのイメージだったのだが、僕の記憶よりかは若干テンポが速く感じた。
僕の中のブロディが小走りでピュピュンとチェーンを小さく振り回して、さっさとリングに上がってしまった感じだ。
MCにて、小さな女性ボーカルさんがバンド名をレッド・チャップリンと名乗っていた。
いいネーミングセンスだと素直に感心した。
パンテラのコピバンをやろうとした友人にバンド名「パンチラ」を提案した筆者は、この人の爪の垢を煎じて飲むべきだろう。一日3回ぐらいで。
その後も、ツェッペリンのロックンロール、コミュニケーション・ブレイクダウンと名曲が続く。
これらを聞いてしみじみ感じたのは、ドラムとベースでリズムを作ることでアンサンブルのボトムを支えることがいかに大事であるか。
ギターはバッキングやる以外は縦横無尽に暴れまわっている。
それは、ベースとドラムによる土台がしっかりできているからだと思う。
バンドで行うことができる、究極のSimple is the Bestが目の前にあった。
自分も習うべき一面である。
そして、一番のハイライトは、Good times Bad times が演奏された時だ。
これをやるのか・・・やってくれるんだ!
素直に感動し、身体が震えた。
この曲は個人的にも思い出が深く、高校生の時に某ドラマーが影響受けていた曲として、雑誌に紹介されていた。
高校のすぐ近くにTSUTAYAがあったので、すぐにCDを借りて聞きながら、椅子に座ってキックに合わせて足を動かしてみたのだが、全く追いつかないし、できなかった。
いわゆるツーバスなのか?と思いきや、セットはワンバスだった。
僕は、戦慄した。
ツーバスだと、バスドラムの数が足りない故に辻褄が合わず、
ワンバスだと考えると、プレイのスピードや音数に納得がいかない(すごすぎて)
でも、実際にはワンバスでのプレイだという・・。信じられない…。
当時の僕は真似しようとして足を動かすも、足が攣ってもんどり打って椅子から転げ落ちたのは、良い思い出である。
この経験があるから、先の「ツェッペリンは、よぅやらん」となったのである。
レッド・チャップリンのメンバーは、難なく演奏していたように見えた。
それでも、相当な努力であったろうなとも感じる。
素晴らしいステージをありがとうございました。
勉強になりました!ハードロック、万歳!!