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2023年 淡路島(岩屋)の亜麻栽培/[1]畑を借りるまで


1.神戸亜麻(H-K-FLAX)

神戸での亜麻栽培は、2016年から始まりました。

最初の種が「F1種」だったため、自家採種を続けることが難しくなり、2019年に北海道で「固定種」の種を分けていただきました。この種から育てた神戸の亜麻を「神戸亜麻」と呼んでいます。

(1)神戸亜麻1年目(2020年)

北海道の種を神戸の畑に蒔いて栽培した1年目(2020年)の神戸亜麻が「H-K1-FLAX’20」です。コロナ禍で外出を自粛していましたので、写真はありません。

H[北海道]-K[神戸]1[1年目]-FLAX[亜麻]’20[2020年]

(2)神戸亜麻2年目(2021年)

「H-K1-FLAX’20」の種から栽培した2年目(2021年)の神戸亜麻が「H-K2-FLAX’21」です。

「H-K2-FLAX’21」までの経緯については、以下の記事をご覧ください。

H-K2-FLAX’21

(3)神戸亜麻3年目(2022年)

「H-K2-FLAX’21」の種から栽培した3年目(2022年)の神戸亜麻が「H-K3-FLAX’22」です。過去7年間で最高の実りとなりました。

H-K3-FLAX’22

茎の長さは、120cmほど。連作障害もなく、大きく育ちました。
肥料は、牛糞を入れた程度です。農薬は、一切使っていません。

H-K3-FLAX’22

ばら蒔きで種が密集したところの亜麻(下写真左側)は、筋蒔きにしたところの亜麻(下写真右側)に比べて生育がよくないです。ただし、亜麻繊維の品質を高めるためには、或る程度は密集させる必要があるようです。

H-K3-FLAX’22

2.淡路亜麻(H-K-A-FLAX)

(1)淡路市岩屋

2023年、神戸亜麻「H-K-FLAX」の種を淡路市岩屋に持ち込んで栽培をはじめました。なお、神戸市垂水区でも、採種のために栽培を続けています。

岩屋は、淡路島の玄関口であり、明石海峡大橋で神戸市垂水区と繋がっています。

岩屋への公共交通として、神戸市のJR三ノ宮駅前からバスが出ており、明石市の明石港から船が出ています。

対岸に見える鉢伏山(写真中央右)の麓付近に神戸亜麻の畑があります。

岩屋海水浴場

以下は、神戸ウールの会35周年展示会の作品「夕景」です。淡路島で海を見ながら構想しました。

「夕景」

経糸は自家栽培の亜麻(神戸産)、緯糸は六甲山牧場の羊毛(神戸産)、白波の一部は自家栽培の和棉(丹波産)です。白色は無染色、黄色はキリン草、赤色は茜染料、青色は化学染料です。

「神戸ウールの会35周年企画」展示会の作品制作

(2)棚田の休耕地を借りる

岩屋は、山が海に迫った地形のため、狭小な段々畑や棚田で農作物が栽培されてきた歴史があります。

人口減少・高齢化が進む昨今、耕作されていない段々畑・棚田が増えています。この度、そんな棚田の一画を借りることができました。

淡路市岩屋の亜麻畑

続く

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