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佐々木朗希のWBC初出場の最高と最低の印象

昨年の史上最年少の完全試合の達成で、佐々木朗希に大注目してかつて見たことがなかったくらい素晴らしい投手が現れたと驚いた。

そのとき、同時に今年のWBCで世界に通用するかどうかで、最も見たい選手になるとも感じた。

2023年のWBCに初出場を果たした佐々木朗希

佐々木朗希の日本代表のユニフォームでの投球の構え
Roki Sasaki|WBSC

佐々木朗希は2022年の公式戦を無事に終えて幸い日本代表/侍ジャパンに選ばれた。

先発投手として二試合に登板した。

一試合目は一次ラウンドのチェコ戦だった

佐々木朗希がWBCのチェコスロバキア戦で投球している
佐々木朗希|野球日本代表 侍ジャパン 公式

チームの計らいなのか偶然なのか東日本大震災の日の三月十一日に重なった。

佐々木朗希は、当時、福島県に在住していて父親と祖父を亡くしていた。周りの人たちから良く助けて貰った感謝の気持ちがあってプロ野球で恩返しようとしているんだ。そうした人間性が大きな魅力だと思って僕もブログに何回も取り上げるくらい気に入っているけど、とにかくWBCの初登板は日程の巡り合わせの妙で、非常にドラマチックに迎えることになったわけだ。

結果は三回⅔で無失点(8奪三振)という好投を見せた。チェコはヨーロッパで、野球が盛んな国ではないし、年々、世界ランキングを上げて現在は十六位と強くなって来ているにせよ、日本との力の差は、結構、あったのかも知れない。とはいえ、圧倒的な内容で、しっかり抑え込んだのは流石だ。完全試合を彷彿させられて最高と期待が増した。

二試合目は準決勝のメキシコ戦だった

佐々木朗希がWBCのメキシコ戦で投球している
佐々木朗希|野球日本代表 侍ジャパン 公式

優勝もあり得る可成の強敵に対して現在の投手としての真価が問われることになった。

結果は四回で三失点(5被安打)という散々な内容だった。決勝トーナメントで一つも負けられない試合だけに三失点は本当に厳しい。本人も相当に落ち込んでいたようで、七回に吉田正尚の起死回生の同点ホームランが出たときは感極まって泣いていたかも知れない。

佐々木朗希がWBCのメキシコ戦のベンチで頭に手を当てて泣きそうな顔をしている
佐々木朗希/胸熱‼️吉田の同点3ラン その時ダグアウトは 佐々木朗希が涙?【現地映像】WBC準決勝日本vsメキシコ|みかんちゃんねる

完全試合のときは相手チームで最も注意して抑え込んだ吉田正尚だったので、日本代表の仲間として最も苦しいところで逆に救われるというのは野球のドラマを感じた、

最後はキャプテンの目が離せない大谷翔平から吉田正尚の四球を挟んで今大会の大不振から大復活を遂げる村上宗隆の超劇的なサヨナラヒットで、日本代表が勝つというもはや後世に長らく語り継がれるだろう凄まじい感動の嵐を巻き起こす試合になった。

佐々木朗希にとっては期待外れも甚だしい最低の投球になったと思うけれどもまだ若い二十一歳だからから経験として学んでさらに大きく成長すれば良いと思う。

個人的に気がかりなのは白井球審の詰め寄り問題に巻き込まれるなんて悪い出会いを引き摺ってしまっているのではないか。完全試合の次の次の人々から物凄く注目される試合で起きてしまってもしも慣れてなければ心を痛めるのは必至だろう。人生に嫌気が差すような経験だと思うので、立ち直るのは時間がかかりそうだし、現に期待された二回目の完全試合を達成できないどころか遠く及ばない成績:九勝四敗の無冠になってさえもいるんだ。

重要なのは逆に良い出会いを増やして行くことだろうから今回のWBCの優勝も味わえた日本代表での素晴らしい経験が心の癒しにも繋がって投手としての実力をもっともっと気持ち良く発揮できるようになって欲しいと願う。

見出し画像:Practice of the 2023 world baseball classic by CubanoBoi / CC BY-SA / Edited

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