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年を取らないでほしい

ここのところ、両親と話していて気になることがあるんです。
それは老後の話をすることがとても増えたこと。
というと、もう60代なのですぐそこの話ということになってしまいますね。
そうではなくて、もう本当に人生の最後の終末期の話をやたらとしてくるようになったんです。

自分たちの最後は面倒を見なくていいから施設に入れてくれ。
墓は用意したけど、あとは好きにしてくれていいから。
など。
おおよそ明るい気持ちになるような話ではないんです。
もちろん、そういったことを事前に話しておくことの大切さというのは、わかっているつもりです。ただ、あまりにもそういった話に割く時間の比率が高すぎるというか。気がついたらそんな話ばっかりしている気がするんです。

両親の気持ちというのもわからなくもないんです。
彼らの僕に対する、ある種の後ろめたさというか、そういった類の気持ちが強いことはとてもよくわかるんです。
とはいえ、最後の方の話ばかりされても、こちらとしてはあまり面白くない。

70代も見えてきて、現役ではないという気持ちが沸々と生まれているのは見ていてわかります。
最後の話と同じくらい、時間を割くのが過去の話なので。

でも、自分としては、そういった状況だからこそ最後や過去の話じゃなくて今の話をすればいいのになって思うんです。
もちろん、年を重ねた方がそういった傾向にあるというのは承知しているつもりです。
でも、だからこそ、そこは流れに迎合しないでいただきたい。
絶対にくたびれていきますもんね。このままだと。

余談ですが。
さっき「年を重ねる」って書きましたが、僕は「年を取る」ってあまり言わないようにしていて。
自分から取りに行った時の表現になってしまうんですよね。「取る」って。
なんなら時間が経てば勝手に積み重なっていくものなのに、不思議な表現だなあって昔から思っていましたが、最近だんだんわかってきました。
自分の親のような気持ちで毎日を過ごすことが、年を取るという行いなんだと。
取りに行っちゃってるんですよね、あれ。
重ねていってほしいですよね、息子としては。

そんなふうなことを伝えたら、複雑そうな顔をしていましたけども、ここは諦めずに伝え続けていきたいと思います。
嫌がられるかもしれないけど笑


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