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魅せられたため息

身体の芯まで寒さが溶け込んでくるある日
ため息をつくとやっとの思いで温めた空気が虚しい白色に変わる。

こんなつもりではなかった

かじかむ手をポケットに突っ込むと
暖房の温もりが申し訳なさそうに残っている

少しだけ安心していると
ふと美しいいのちを見つけた

既に息をしていないはずなのに
白いベールをまとっている
日の光に照らされるその姿はまさしく魅惑

白いため息はいつの間にか恍惚にのまれていた