「左右で血圧がちがうんです」
外来で診察していると、よくある質問。
これ、若いかたでも、ご高齢のかたでも気になることがあるようで。
実はこれと同じくらい多い質問が「血圧が変わるんです」
自身の血圧記録をみながら、血圧が高い日が突然でてくると不安になるかたがいます。「血圧ってなんで上がるんですか?」と時々聞かれたりしますが「なんでもあがるんですよ」とお返事します。
外気温や気候、寝不足、タバコ、塩分のとりすぎ
、疲れたとき、告白やプレゼンなどの緊張状態などなど…。ワッと驚かされただけでもピューンと上がります。
血圧って、どういう時に上がるか想像できますか?
私たちの体は常にいろいろなストレスにさらされていて、それに対してすぐに反応して血圧が上がります。冬になると血圧が上がりやすい、なんて聞いたこともあるかもしれません。
逆にリラックスすると下がるのです。「ウォーキングなどの運動をしましょうね」と言われるのは、習慣的な運動によって交感神経の緊張がとれるからです。
要するに、血圧記録をみていて血圧が20くらい上がったり下がったりすると、うわあー変わる変わる💦と思いがちですが、それをみせ医師に言うと「大丈夫ですよー☺️」の一言で終わったりする。この時の先生の頭の中は「そりゃロボットじゃないんだからそれくらいは変わるよ、人間だもの。みつを」状態なわけです。
(ただし、慢性的に高い値が続いていると医師は放っておきません。必ず治療の話になるので、しっかり指導を受けましょう)
「右で測ると、必ず低いんです」
これもよくある質問です。左でもいいんですが。
こんなによく変わる血圧ですので、自分で血圧を測ったりすると左右で差が出たりすることがあります。特に毎回同じ側で高かったり…。
しかしよく考えてみてください。血圧は実は変動するので、最初に左から測って、次に右を測っていないか。毎回そうしているなら2回目に測ったほうが毎回低くなったりします。
血圧の左右差がある場合は病院では同時に測定して本当に差がないかをみることがあります。自分で測る場合にはそうはいかないと思うので、測る順番を変えてみたりして「必ず右が高い、もしくは左が高いのか、左右が変動するのか」を確認してみるとよいです。これで必ず(順番を変えても)決まって高いのは左側などで変わらなければ、低いほうの腕の血管が細くなっている可能性があります。順番を変えたら高い側が変わるのであれば、血圧の変動ですね。
測り方を変えて問題ないかみてみましょう。
変動するのであれば特に問題はありません。
(ただし、慢性的に高い値の範囲で変動していると医師は放っておきません。治療の話になるので、しっかり指導を受けましょうね。)
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