世界最古のエロ本は古事記!?

こんにちは。ピローです。


このブログでは、性教育や人権をテーマに発信しています。

今回は、いつもとはちょっと趣向を変えて、古事記の国生み神話と性について、お話します。

①古事記とは?


本題に入る前に誤解のないように古事記について軽く説明しておきます。

古事記とは、一言で言うと、日本の建国についてまとめた歴史書であり、天皇の命令によって、編纂された公文書でもあります。

これは上・中・下巻の計3巻に分かれており、日本の始まりから推古天皇までをまとめた歴史書です。天武天皇が発案したもので、それを元明天皇の時代の和銅5年(712年)に太安万侶が編纂しました。

②国生み神話


国生み神話とは、上巻に書かれている日本列島誕生物語です。例えるなら、日本版の旧約聖書の創世記です。

この物語の主人公は天地初発(天と地が世界に現れた)の最後に生まれたイザナギとイザナミです。この神は、男女の神であり、兄弟であり、夫婦です。

この2人の夫婦が神同士の話し合いによって、国生みを命じられます。

それでは古事記を読んでみましょう。

イザナギとイザナミは、天空に浮いてかかる天の浮橋にお立ちになって、海に矛に下ろし、海水を「こおろ、こおろ」と掻き鳴らして矛を引き上げました。すると、その先から海水が滴り落ち、塩が固まって島ができました。これがオノゴロ島です。

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その後、二柱の神はこの島を拠点に、次々と島をお生みになります。

イザナミとイザナギは島に降り立ち、高天原(たかまのはら)の神々と心を通じ合わせるために、天之御柱(あめのみはしら)をお立てになり、続けて、大きな神殿の八尋殿(やひろどの)をお建てになりました。

一息ついたところで、イザナミは「私の体はすでに出来上がっているのですが、一か所だけ何か足りずに、くぼんでいる所があります」とお答えになったので、イザナギは「私の体もすでに出来上がっているのだが、一ヶ所だけ何か余って、でっぱっているものを、あなたのくぼんでいる穴に挿し入れて、塞いで、国を生もうと思うが、どうだろう」と仰せになると、イザナミはこれを賛成なさいました。

そして、天之御柱を廻り逢って、美斗能麻具波比(みとのまぐわい)をあそばされ、国をお生みになることになさいました。

「まぐわい」とは夫婦の交わりのことです。また、「みと」は性交をする場所を意味します。

そのようにして、イザナギとイザナミは、淡路島、四国、隠岐、九州、壱岐、対馬、佐渡、本州の順に8つの立派な国(大八島国(おおやしまのくに)が生みました。

引用:現代語古事記・竹田恒泰・学研

このイザナギとイザナミのまぐわいによる国生みのシーンがあることから、古事記は世界最古のエロ本と言われる由縁です。内容は全然エロ本ではないのですが…。

神話によると日本列島は夫婦の神様のまぐわいによって、生まれたのだと思うと何だか面白いなと思います。1300年前の人々も性や人の誕生はとても大切なことだと思っていたのですね。

それでは、古事記をキーポイントにせいの在り方について考えていこうと思います。

③性とは何か?


突然ですが、あなたはどのようなイメージを持ちますか?

誕生、美しい、汚い、話しにくい、プライベート等の様々なイメージを持っていることと思います。

ここでは性の3つの側面ついてお話します。

1つ目が生殖のための性です。

これは、種の保存、子孫繁栄のためにすべての生き物が本能的に必要とするものです。人間だって、1種の生物なのだから、自分の子供を残すことは重要です。

2つ目が快楽のための性です。

これは多分、人間にしかない性の在り方ではないかと思います。人は子孫繁栄とは別に、コミュニケーションとしての性を持っています。性とは生殖のためだけでなく、愛情表現や相手を知るという側面もあります。

3つ目が暴力の性です。

これは同意のない性のことです。性というのは、双方の同意があって成立するものであり、それ以外は性暴力です。

現代の日本では、性というとマイナスのイメージが強く、触れてはいけないものとされる傾向にあります。

本当にそうでしょうか?プライベートなものなので、気軽にオープンに話しましょうとは言いませんが、とても大切なことなので、もっと語っていいものだと私は思います。

性とは私達の誕生に関わる重要なことです。事実として、私達は、精子と卵子が出会い、受精した受精卵がお母さんにお腹で成長して生まれました。性を無くして、人を語ることは絶対にできません。

だからこそ、私は性をもっと身近に大切なこととして扱われてほしいなと思います。

そのエンタメ的教訓として、古事記の話を入れてみました。1300年前の人は性や人の誕生について、とても大切なものとして、捉えていたのでしょうか?

私達は古事記のお話から性の大切さを学ばなくてはいけないと思います。

少し長くなってしまいましたが、最後までご覧頂き、ありがとうございました。

それでまた。さようなら。

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