金曜定時にカラータイマーを、あるいは「シン・ウルトラマン」「ベルファスト」
またこうして土曜日の「息継ぎポイント」に顔を出せたわけで。
先週予期していたとおりの心身状態。ほぼ正確に、想像と違わない。つまるところ、仕事もプライベートも、さほど悪くはないが、たいして良くもない。
粛々と、やるべきことを、なるだけ笑顔で積み上げていく我慢の時期。
こんな土曜日を迎えられたことは、100点満点だよと自分に言ってあげたい。もちろん、日本中の同僚にも!
昨日、金曜日。同じ学年の方たちに早々に宣言していた。「今日は早めに帰るようにします! よかったらみなさんもそうしましょうね」
早く帰るには、予定を入れるのが一番、と思い、映画を観ることに決めたのだ。「シン・ウルトラマン」 ネタバレなし。
観ると決めたら、お得だし別にレイトショーでも良かったのだが、まだまだ自分の中で「自分のくせに早く帰ろうと頑張るブーム」が続いていることが奏功して、レイトショー前の上映回に照準を合わせる。以前観た「シン・ゴジラ」が衝撃レベルにめちゃくちゃおもしろかったわけで、そのインパクトを期待して。ちなみに自分は、「ゴジラ」を人に語れるほどは通ってこなかった人生で、「ウルトラマン」も同じ。でも問題なく楽しめるとは聞いていたので、予備知識ゼロで鑑賞。鑑賞の動機が、「早く退勤するためにカッとなって。何でもよかった」。こんなヤツ怒られたらいい。
結果、めちゃくちゃおもしろかった。胸がときめくというか、大人になった以上再び持ちえない「童心」に限りなく近いものを体験させてくれる感じ。
「シン・ウルトラマン」の「シン」が何を意味するのかを今さらここで考察することはしないが、「新解釈して作り直す」アイデアは、自分の心に完全に突き刺さる。
「『シン』もの」には多分これからも滅法弱い。「シン・仮面ライダー」も楽しみでならない。
「シン・ドラえもん」とか、「シン・鉄腕アトム」とか、「シン・ガンダム」とか、アニメでも全然ありだと思う。「『シン』ワークス」はこれからも続いてほしいなぁ。
映画そのものが最高だったこともだが、主よ、やはり金曜日の夜を満喫できた喜びよ。劇場を出た外の気候の良さもあいまって、陳腐だが夢見心地だった。
家までは歩いて10分の道のり。
まだ見ていなかったこの日のNBAプレーオフMIA―BOSのハイライトを、手近なベンチに座ってコンビニで買ったビールを飲みながら見る。「華金」、私の好きな言葉です。
そして土曜日。とりあえず起きるだけ起きよう、とそう遅くない時刻にアラームをセットしておいた。一旦目だけは覚まし、ごろごろは許容という戦法。
今日も映画を観てきた。「ベルファスト」。昨夜との毛色の違いよ。 ネタバレなし。
これは、愛視聴しているYouTube「米粒写経の談話室」の映画コーナーで、先月の課題映画に挙がっていたことによる。おぉ、どうやらアカデミー賞。
YouTubeでもサンキュータツオさんが言っていたが、ウクライナの人たちのことを思う。危険だから離れればいい、なんて、言うほど簡単にできることではないのだ。
自分がそんなウクライナのような、ベルファストのような状況に陥ったことはないので想像するしかできないが、想像したとき肌をグサッと刺すような痛みをもって、そう思った――簡単に離れようなんて思えるわけない。
なんなら明日も映画館に行きたいなと思っている。
やはり映画館を軸とした生活は合っているのかも。
「定時退勤」はそもそも当たり前になってよいムーブなのである。
金曜日にそれができるように、その時が近づくと周到な用意を整えていくくらいのしたたかさを持とうと思う。
金曜日の定時が迫るとカラータイマーが点滅する、みたいなイメーシで。