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pilgryNOTE月報24.11|君はスライ・ストーンを聴かない

全国各地の宗教的な場にまつわる「音」のプラットフォーム「pilgry」を企画・運営する遠藤卓也による活動月報

お寺のこと

11/15-17まで北海道へ。
曹洞宗 北海道第二宗務所 第四教区 青年会 「照心会」 70周年記念大会 記念講演「仏教の未来と社会的価値」に登壇させていただいた。ご一緒したのは「おてらおやつクラブ」理事の福井良應さん。呼んでくださったのは、現在会長を務めておられる風間天心さん。

会場は旭川にある曹洞宗 大休寺

自分は「お寺の場づくり事例から」というサブタイトルをつけて、厳しく変化している社会環境の中で、お寺の現場での活動からどのような社会貢献・地域貢献に繋げていくことができるか?非常に身近な事例からつながりうる可能性を示させてもらった。
続いて、福井さんが「おてらおやつクラブ」の活動内容と、支援を受けておられる方の声などをご紹介してくれたのは、良い流れになったという気がする。
まずはすでに整備されているおやつクラブの仕組みの乗っからせてもらうことで、第一歩を始める。そんなお寺が一つでも増えてくれればという思いだった。

大休寺にかけてあった畦地梅太郎「鳥のすむ森」

講演の前日は、札幌の覚王寺さんにて、未来の住職塾 塾生しゃべり場という集いを開催。覚王寺の内平淳一さんに会場をご準備していただき、「てらつな」という超宗派の僧侶グループの代表を務める玉置真依さんに声がけをお願いした。おかげで、未来の住職塾のOBではない僧侶の方にもご参加いただき、北海道の寺院が抱える課題について話し合うことができた。

浄土真宗本願寺派 覚王寺

やはり多くの方が抱いている危機感は「過疎」問題だ。お寺を支えてくださる檀家さんが少子高齢化や人口移動により減少し、伽藍の維持継続が困難になっているお寺が増えている。
ではどうすればいいのか?という質問をいただくことが多い。一口に過疎と言っても、お寺ごとに状態は千差万別。現状の路線を続けることの終焉が見えているならば、別の方法を考えるのか、撤退戦略を検討するのか、そのやり方も何が適しているのかは環境によって異なる。
やはり一度、自分なりに環境分析を行い、仮説立てて検討をしていく他ない。そして、取り掛かるならば早い方がいいと思う。


最終日は旭川のホテルでチェックアウトぎりぎりまで仕事をして、午後は江別へ向かった。先日、web制作を手掛けさせてもらった萬行寺さんに初めてのお参り。

萬行寺は元々夕張から始まったお寺。炭鉱の閉山があり、もう少し札幌圏の人たちにもご縁があればという思いで、開教百年事業として江別支院を建立した。江別は札幌のベッドタウン的な位置付けで住宅が増えているという。
支院の建立はそう簡単にできることではないと思うが、先ほど述べた「過疎」課題への一つの対応策として、非常に参考になる事例。実際に町の雰囲気や、お寺の場所を見させてもらえてことがよかった。

遠からぬうちに、夕張の町も見に行ってみたい。財政破綻した夕張市は数十年後の日本の地方都市の未来の姿とも言われている。

その後、札幌に出て、高校からの友人と再会。居酒屋でニシンやハッカクの刺身をつつきながら近況報告。「今年ライブ何みた?」とか、ドラクエ3や信長の野望の話。学生時代と話題が変わらない(笑)

夜間飛行で羽田へもどる。


10月にオンラインで登壇した、READYFORさんの企画「伝統をみらいへ - 情報発信と地域連携でつくる、寺社の新しいカタチ」の中で、認定NPO法人もやいさんが実施中であったクラウドファンディング『「葬送」プロジェクト|身寄りのない方の「お見送り」を考える』について言及した。

身寄りのない生活困窮者の葬送について、地域のお寺が相談を受ける機会は耳にする。何か力になりたいと思って、手探りで活動しているお寺もある中で、その社会課題について声を挙げて資金を募り、調査や制作提言まで検討をしてくださるなんて、きっと応援・協力したいと思うお寺さんはたくさんいるだろうという話をしたのだ。
その話がREADYFORの担当者さんから伝わり、なんともやい代表の大西連さんと、オンライン対談をすることになった。

オンラインでの打ち合わせの段階から、話は大いに盛り上がり「これを配信してもよかったですね」というくらいの感じ。大西さんの著書を読むと、お互いに練馬出身であるということもわかり、そんなことで事前からすごく親近感を覚えてしまった。

対談の内容については、YouTubeでまだきけるようす。ぜひ聞いてみていただきたい。

現状として、もやいさんが身寄りのない方の葬送を行う際に、お経やお墓の面で頼りにしているのは、浅草・山谷にある光照院さんのみなのだそうだ。以前テンプルモーニングラジオにもご出演いただいたことのある、吉水岳彦さんが住職をつとめているお寺だ。

ご供養に関しては吉水さんお一人に頼っているとのことなので、有志のお坊さん・お寺をもう少しお繋ぎできたら良いと思う。


対談の翌週、新宿でおこなわれた、NPO法人もやい&NPO法人 抱樸による「街頭宣伝&募金」へ行き、両団体に直接支援をお渡しすることができた。

それぞれの団体の代表である大西連さん、奥田知志さんお二人の演説に、考えさせられたり笑ったりしながらあっという間の時間。
お二人にご挨拶できたことも嬉しく、クラファンの最中に「会える」仕掛けというのは、こんな心理効果があるのかと身をもって体験できた。

街頭宣伝のダイジェスト映像も、YouTubeでまだ視聴可能になっている。

この街頭宣伝のあと、もやいさんのクラファンは無事に目標額を達成。抱樸さんの「希望のまちを諦めない、抱樸をひとりにしない|緊急プロジェクト」は、なんと1億円を突破!いつか「希望のまち」が完成したら、お坊さんたちと一緒に見学ツアーに行きたい。


音のこと

友人より「細野さんが出るイベントのチケット取れたけど一緒に行きます?」とのお誘いあり。東京ボーイズという演芸場などで長らく活躍してこられた歌謡漫談のベテラングループの結成60周年イベントで、他の出演者はナイツ、神田伯山という豪華なイベント。会場は北区王子 北とぴあ(ほくとぴあ)さくらホール。初めて行く場所。

幕に描かれた飛鳥山公園が素敵

「お笑いのイベントだけど、多分1〜2曲は歌うよね?」くらいの期待はあったけど、歌は全くなし。神田伯山司会でナイツ、細野さんがおしゃべりするコーナーにのみご出演されていた。

「お楽しみコーナー」に細野さん登場

細野さんがバリ島でのライブから戻ってきて体調を崩されていたのはなんとなく知っていたけれど、それでしばらく伏せておられていたこと。
復調後、ちょっとした運転のミスがパトカーに見つかって、認知症のテストを受けねばならなくなったこと。などなど、いつもの飄々とした感じで喋っていてホッとしたなあ。

しかし細野さんが認知症のテストを受けていたというのは、そこだけ切り取るとなかなかインパクトのあるエピソード(笑)
あとはなんかスライ・ストーンを褒めていたけど、お客さんのほとんどは東京ボーイズや神田伯山やナイツを見にきている層なので、スライ・ストーンって誰?みたいな雰囲気だったのも笑ってしまった。

東京ボーイズの昔ながらの演芸の空気に触れられたことが嬉しく、ナイツの漫才も神田伯山氏の講談もやはりスペシャリストなので面白く、これで4,000円でいいんですか?という感じ。終演後のビールがうまかったなあ。

結成60周年「お祝いの言葉」もレジェンダリーな面々

11月に買ったレコたち

7inchで「愛のために」うれしい。こんなかっこいいイントロ、なかなかない。


なぜか続けて買った2枚の面ジャケレコードたち。


味の巡礼

  • らーめん北山龍(札幌・麻生)

  • セイコーマート(旭川)

  • 駅ナカ食堂 なの花(旭川)


城の巡礼

  • 小田原城(23・神奈川県)


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