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スペイン巡礼 Camino Inglés イギリス人の道3日目 Betanzos → Hospital de Bruma
日時 5月22日
区間 Betanzos → Hospital de Bruma
距離 24km
時間 5時間
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Betanzos → Hospital de Bruma
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Betanzos → Hospital de Bruma 標高差
この日の朝、巡礼者たちは4時頃からゴソゴソと起き始めてました。気になったのでトイレのついでに起きて、これから出発しようとしている巡礼者になんでこんなに朝早くに出発するのか聞いたら、今日のコースはアップダウンのあるキツイ道を24キロも歩かなきゃいけないのと、Hospital de Brumaにはアルベルゲが2軒しかなく、私営のアルベルゲはすでに予約でいっぱい、予約なしで泊まれる公営アルベルゲには22人しか泊まれないので、皆焦って出発しようとしているみたい。自分はあまり焦って出発するのも馬鹿らしいと思いもうひと寝入りし6時半に起きて朝ご飯を食べてから7時に出発しました。
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丘の上の町Betanzosの頂上付近にあったアルベルゲから丘を下っていくと谷底には小川にかかる小さな石橋があり、橋を渡ってから巡礼路は上り坂になってました。ゆるい坂道を登っていくと路上には先に出発した巡礼者たちの色々な落とし物、手袋🧤、帽子👒、スカーフ、などなど。
それらを拾いながら歩き、追いついた巡礼者に「これアナタのモノ? 」と聞きながら落とし主に追いつこうとかなりのハイペースで歩きました。やがて途中のバルで休憩していた巡礼者が手袋と帽子の落とし主でした。
しかしスカーフの落とし主は見つけられず、持ち主さんどこにいるの?
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この後また雨に降られました
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お化けのオブジェと不思議な呼び鈴の家があった集落から、巡礼路は舗装された車道から砂利道の登り坂になり雨も激しく降ってきました。
林の中の巡礼路を歩いていたら、とつぜん大型犬のシェパードが現れて、自分の5mぐらい前を先導してくれました。途中の急坂で自分の歩みが遅れて距離がひらくと後ろを確認しながらちゃんと待ってくれる。またワンコ🐶が草むらでおしっこしている間に自分が先に行っちゃうと、全力ダッシュで追いついてきて常に5m先を先導してくれる。1時間ほどその不思議なワンコと一緒に巡礼路を歩きました。
そんなワンコも樹木の伐採伐採現場に到着すると、工事関係者と思われる重機のオペレーターさんのもとに走っていきガシガシ撫でられていました。
どうやらこの重機オペレーターさんの飼い犬だったみたい。でもなんで道案内してくれたんだろう? その後はワンコの先導なしに一人で歩きました。
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ワンコの先導と、落とし物の落とし主を探していつもよりかなりハイペースで歩いたせいか、いつの間にか12時前に目的地のアルベルゲに着いてしまいました。チェックインが13時なのでまだ1時間も待たないと。。
自分がアルベルゲに到着した時点で、スペイン人とイタリア人の若い兄ちゃんたちが2人すでに到着していました。彼らも朝4時からゴソゴソ準備していた巡礼者たちのせいで目を覚ましてしまい、しかたなく5時に出発したとのこと。そんな訳でチェックイン開始の2時間前の11時には到着してしまい暇を持て余していました。
そんな彼らに「もう明日の宿を予約した?」と聞かれ、明日の目的地のSigüeiroには公営のアルベルゲが無いことを初めて知りました。
(イギリス人の道の事前調査し無さすぎに反省。でも早めに教えてくれて彼らには感謝です) チェックイン待ちの時間はたっぷりあったので、スマホでBooking.comを検索。Sigüeiroには計4軒の私営アルベルゲがあるみたいでした。その中のひとつ彼らが明日泊まる予定のお勧めのアルベルゲはすでに満室でした。もう1軒のアルベルゲは評価がイマイチだったので除外、もう1軒は町はずれにあって買い物が大変そうなのでパス、そして最後の1軒のアルベルゲでやっと空きベッドが見つかったので予約を入れました。
チェックイン待ちの間に彼らに「このスカーフの持ち主判る?」と聞いたら、イタリア兄ちゃんがきっとこのスカーフは前日に会ったイタリア人女性巡礼者の物だよと教えてくれました。ただ彼女が今日同じ村の同じアルベルゲに泊まるかどうかは判らないので、持ち主に返せるかどうかは依然として判りませんでした。 しかし12時半頃にスカーフの落とし主のイタリア人女性が到着。途中の登り坂で暑くなってきたので首に巻いていたスカーフを脱いで手に持って歩いてたはずがいつの間にか無くなってたの、と言われました。 さらに昨日アルベルゲで会ったスウェーデン美女2名が到着、彼女たちも朝5時にアルベルゲを出発したそうで、自分が「7時に出発したよ」と言ったら、「なんで2時間も後に出発したのに先に到着してるの?」と驚かれました。そりゃ3日前にフェロールから出発した超初心者と、1か月半前から1200キロずっと歩いてきた巡礼者を比べられても、、、、
13時のチェックインタイム前に到着した巡礼者20名、このアルベルゲの定員は22名なのでこの時点で待っていた人たちは全員泊まることが出来たみたいで皆一安心。
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チェックイン後、2階のベッドルームの端の下段ベッドを確保、シャワー&洗濯のルーチンをこなしてベッドの上でくつろいでいたら、後から到着したスペイン人の高齢女性が自分のベッドの上段を使う様子。しかし梯子を上るにも困るくらいかなりお疲れの様子だったので下段ベッドをお譲りしました。その女性は筋肉痛が大変なように見えたので、巡礼前半にヴェズレーの道で使っていたタイガーバームを使ってもらいました。彼女はタイガーバーム初体験だったらしくかなり喜んでくれました。
さらに向かいのベッドで休んでいたスウェーデン美女たちも今日の巡礼路は流石に堪えたみたいでかなり筋肉痛に苦しんでいたので、残りのタイガーバームを使い切ってもらおうと瓶ごと全部上げちゃいました。(どうせあと2日で巡礼も終わりだし)
夕食の時間になり、下段ベッドをお譲りしたスペイン女性とスウェーデン美女たちの計4人で近くのレストランで夕食をご一緒しました。その日のディナーは、Caldo Gallego(ガリシア風スープ)、ミックスサラダ🥗、ガリシア名物のプルポ🐙、を美味しく頂きました。
Caldo Gallegoはスペインのスープの中では2番目のお気に入り。
ジャガイモとほうれん草の入った淡泊なスープで見た目は日本のお味噌汁にそっくりです。(一番のお気に入りは Sopa de Ajo ニンニクスープ)
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夕食後にベッドに戻り、翌々日のサンティアゴ・デ・コンポステーラの宿泊先を探しましたが、いつも泊まっているお気に入りの宿 Seminario Menor はすでに満室、この他にも旧市街中心部に近い宿をしらみつぶしで探しましたがことごとく満室でした。もうこの時点で中心部に近い宿なんて贅沢は言ってられないと判断し、中心部からかなり離れているけど(オブラロイド広場から徒歩30分)イギリス人の道沿いにあったアルベルゲを見つけて何とか予約をいれました。
隣のベッドのスウェーデン美女たちに「サンティアゴ・デ・コンポステーラの宿は予約済み?」と聞いたら、彼女たちは1か月前にすでに予約済みとのこと、それでも予約を取るのが大変だったと言われました。
最近のオーバーツーリズム問題、サンティアゴ巡礼にまで影響を及ぼしているのですね。
Hospital de Bruma アルベルゲ情報
ベッド数 22人
宿泊料金 10ユーロ (予約不可先着順)
チェックイン 13:00~