慣れもまたご褒美

新入社員であるがゆえに,毎日退勤1時間前に500字程度の日報を書いている。

私は馬鹿真面目なので日報を書くために今日の学びを真剣に思い返すのだが,案外毎日尽きることなく思い起こせる。

人生はまさに修行だと思ったり,自分の生き方の馬鹿真面目さにうんざりしたりと,1日の疲労感を締めくくるのにはうってつけの行為だ。

しかし今の私にとっては,そんな鬱屈じみた行為でも,1日の終わりに吸う煙草のような安心感をくれる。それは慣れた行為だからだ。

4月に入社して5月6月7月と,私は毎月部署を移動している。OJTであり,私が無能で使いどころが分からないのか,以前の面談で愚かにも「自分が何に向いているのか分からない」とか言ったためか,とにかく毎月部署を移動していて,その度に新しい環境・人・仕事に揉まれ生きている。

所詮OJTであり,任されることなど大したことないが,こう毎月変わると新しい環境に行くたびに猛勉強して適応しようとする癖が仇となる。

なんとなく慣れてきた頃に変わる場所,変わる仕事。

同期には他部署を経験したくとも1つどころにとどまらされている人もいるので,私が贅沢者だという自覚はある。

しかし,辛いものは辛い。手放しで辛いと言えないのもまた余計に苦しい。

私はこのままどこへ行くのだろうか。どこへ行かされるのだろうか。

こんなに地に足のつかない毎日を過ごしたのは人生ではじめてだ。こういう状況を楽しめるような面白い骨太な人間になりたかった。

こういう日は,我ながらクソみたいなライフハックなのだが,Youtubeで3枚のタロットから1つ選んで結果を見るタイプの動画を延々見て過ごす。

占いに頼らんとする人間は皆不安を抱えている人間だから,大抵のそういう動画はどれを選んだところで良いことを言ってもらえる。

演出された運命的な励ましが,お手軽に手に入るのだ。

オススメです。



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