福沢諭吉の考えるカリスマ論 超訳:学問のススメ 福沢諭吉著
カリスマがない者は、基本的には上の立場に立つことはない。
はじめに
こんにちわ。ぴくむんです。
私は、自身の才能のなさからプレイヤーとして研究に関わるのを諦め、未来の研究者を支援をする活動を通じて、学問の世界に貢献しようとしている情報発信者になります。
活動としては、
・研究者を目指す方に役に立つような情報発信
・研究に関わりのない人が研究に興味を持ってもらうような記事の作成
・博士課程のための口コミサイト開発
をメインでやっております。
超訳:学問のススメは、明治時代に超ベストセラーになった福沢諭吉の「学問のススメ」を超訳して、現代に落して書き直したシリーズになります。現代でも十二分に使えるエッセンスだらけだと思います。
この記事は、学問のススメ第17編 「人望論」を取り扱っています。
この記事を通じて、少しでも学問というものに興味を持っていただけたら嬉しいです。
では、よろしくお願いします。
以下、本文。
カリスマの定義
人望の英訳は、「カリスマ」である。
人によっては、人気との違いがわからないかもしれない。
しかし、本質的なことを考えるなら、人気は少し違う。
カリスマの意味は、「多くの人を心酔させる資質」である。
人気とは何となく好きになってもらう意味で、
カリスマは相手の心をグッと掴むという意味といえばピンとくるだろうか。
このように、カリスマの定義をすると
カリスマになるためには、ファンの数は関係なく、どれだけ人間の心を鷲掴みにできるかが重要である。
カリスマがないと?
カリスマがない者は、基本的には上の立場に立つことはない。
お金で考えたらわかるのだが、信頼されてない者は、高い買い物のお使いをさせられずに、せいぜいコンビニの買い出しぐらいしか頼めない。
しかし、信頼されていれば、数兆円という規模の銀行の支配人になることも可能であろう。
よって、普段から人望を得て、人から頼りにされる人物でなくては、とても事をなすことはできない。
具体例として、住宅ローンを例にして考えてみよう。
住宅ローンというのはいわば借金である。
しかしながら、一回これを返済中に清算すれば、大幅なお金が不足することになるのが一般的である。
財産で言えばマイナスであるので、無一文のホームレスよりもさらにずっと下になるのに、世の中の人がホームレスより低く見られないのはなぜだろう。
それは、社会的信用を勝ち取ってきたからである。就活をちゃんと行い、面接で人物を買われ、会社員として働いて返す目処があるからである。
この様に形は違えど、本質的にはカリスマがなければ人は、大きいお金を動かすこともできなければ、大きい仕事を任せられることもない。
そして、カリスマとは活発な知性の働きと、正直な心という徳をもって、次第に獲得していくものである。
カリスマっていいものだよ
しかし、人によってはこの様な人望やカリスマを遠ざけたいと思っている人もいるだろう。確かに、大きな仕事には責任は発生するし、目立ちたくないという気持ちもわかる。
しかしながら、名誉や人望というのは、咲いた花の様なもので、樹が育って花が咲くのを拒否する必要はないと思われる。
名誉の性質を調べもせずに、捨てるのは、花を切り取って樹のありかを隠す様なものである。
もしかしたら、その花がついた樹は世間に足して、非常に有益なものかも知れない。社会のことを考えたとして、無闇に自分から人望や信用を遠ざけるものではない。大事なのは、相応のバランスである。
相応のバランスというのは、等身大の自分という意味である。
人によっては、見せ方によって低く評価されるものや高く評価されるものもいるが、それが後のトラブルにつながるケースが多々ある。
カリスマを勝ち取る方法
ここではあえて低く評価されている人をターゲットとして、カリスマを勝ちとるhow to を述べようと思う。
1.他人を評価すること
孔子の言葉に、
「立派な人間は、他人が自分のことを評価してくれないと嘆くのではなく、自分が優れた他人を評価し損なっているのではないかと気にかけなければならない。」
という言葉ある。
人間の心理に、「返報性の原理」というものがある。
意味は” 人は他人から何らかの施しを受けた場合に、お返しをしなければならないという感情を抱くが、こうした心理をいう。(wikiより)”
よくある恋愛シーンに、興味なかった子から好きって言われてから好きになるというパターンもこれの一種と言ってもいいだろう。
それと同じで、人から評価されたかったら人を評価するべきなのである。
まずはここから入らなければならない。
2.弁舌を鍛える
もちろん文字を使って考えや物事を知らせるのは有力な手立てであるが、やはり、言葉以上に思ったことを直ちに伝えられるものもないだろう。
人によっては、演説する際にあえてわかりにくい説明をしているんじゃないかと疑いたくなるケースも見受けられる。
その心理について解説しよう。
そのような人は、
・自分のやったことを全て理解して褒めて欲しいという心理
・簡単に説明してしまったら自分のやっていることが簡単だと勘違いされる不安になる心理
が入り混じっている様な傾向にある。
その様な考えは一旦全部捨てなければならない。
・聞き手を第一に考えること。具体的には小学校高学年が理解できるレベルにまで話のレベルを落とすこと。
・理解されないことを説明しても誰も信頼してくれないということ。
難しくなる議論というのは大体、物事の1%の部分で、そのことを演説で話す必要なんてなく、その部分は削ぎ落として、専門家との議論は別途個人で行えばいいと考えている。
大筋の流れがわかる様に、そして具体例をちゃんと上げる様に、なるべく簡潔に話す。
それが重要であり、我々はそれができるように勉強しなければならない。
3.見た目の印象を整える
表情、見た目を心地よくして、一見して人に嫌な感じを与えない様にしなければならない。
近年ではオンラインで済ますことも多々あると思うので、なるべく画質、音質、照明の当たり方に対しても気にかけなければならない。
人によっては、「そんなものセンスで、努力によって改善するなんて難しい」という人もいるかも知れないが、表情というのは筋肉の一種であるため努力すれば鍛えられるし、見た目を良くするというのはイケメンになれと言っているのではなく、清潔感のある服装や髪型にすればいいという感じである。
そんなもの今時ネットでググればいくらでも出てくる。
だから、最初から諦めることなく、努力することが大切であると思う。
4.交際関係を広げよ
人と交際しようと思えば、ただ旧友との付き合いを忘れないだけではなく、新しい友人を求めなければならない。人間はお互いに接していないと、自分の思いを伝えるチャンスがない。そして、他人を評価するチャンスが失われる。そして最終的に自分が評価されることが厳しくなる。
テレビタレントがyoutubeに進出しても全く振るわないことが多々ある。
これは、人気と人望を勘違いしたケースであろう。
何かテレビの様なハコで活躍できたからと言って、実際に人と交際したわけではなく、人を評価したわけではないので、人望もない。
江頭という芸人は、テレビの人気は少ないがYoutubeでは成功した。
おそらくその要因の一つとして、自分みたいなイケてない人に元気を出させたいという江頭の心意気が評価されたのだと思う。
人によっては、人間嫌いな人もいるともう。しかしながら、その心意気では人望は得られない。例え人気になったとしても、その波が過ぎ去れば誰も相手してくれなくなる。
そうならないためにも、まずは自分から他の人間に興味を持ち、いろんなことをやって、いろんな人に接してみるのもいいのではないだろうか。
最初はお金を払ってビジネスな関係でも構わないから初めてみるのがいいと思う。
人間のくせに人間を毛嫌いするのは良くない。
あとがき
自分でも笑ってしまうぐらい本質をついた話だと思います。
150年前の話ですが、普通に自己啓発本に書いてある内容と同じですね。
さすが福澤諭吉先生ですね。
日本1億人総情報発信世界になった今、みんながみんな「自分を見て病」にかかっています。
その中で、上に上がっていく人間は上記の4つができる人間だと本当に思います。
昔以上にこのエッセンスが重要になってくる時代になりましたね。
自分もカリスマを目指して、努力したいと思います。
他の章の超訳は以下のマガジンに纏めているので、興味があれば是非ご覧ください。
原作の学問のススメは著作権が切れているので、無料で読めます!
自分が参考にした現代語訳はこちらになります。
次回は、
自分の人生と他人の人生を良くするコツ
にてお会いしましょう。
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