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レアルマドリード エンバペの3発で、マンCに完勝(UCL決勝トーナメントプレーオフ)
1.「概要」
・UEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメントプレーオフ2nd.leg
レアルマドリード 対 マンチェスターシティ
・開催日 2025年2月19日(現地)
・会場 マドリード サンチャゴベルナベウ
・結果 レアルマドリード 3−1 マンチェスターシティ
2戦合計 6−3
・得点者 4分、33分、61分エンバペ 90+2分ニコゴンサーレス
・ボール保持率 48% 52%
・シュート数(内枠内) 15(8) 12(4)
・コーナーキック 7 5
・気温 16℃
2.「キックオフ前」
両強豪のチャンピオンズリーグ4シーズン連続での対戦。
1st.legではレアルマドリードが3−2での逆転勝ちをし、サンチャゴベルナベウでの注目の2nd.legとなった。
ホームのレアルマドリードは、MF(ミッドフィルダー)は守備的なチュアメニ、ダニセバージョスと攻撃的なベリンガムとし、FW(フォワード)は、いつものエンバペ、ヴィニシウス、ロドリゴの3人を先発させた。
マンチェスターシティは、MFのロドリが長期欠場中であるのに加え、エースのFWのハーランドもコンディションが整わずベンチに置き、マルムシュを先発させた。
3.「1st. half」
レアルマドリードは基本フォーメーションが4−2−3−1で、守備時にはトップ下のベリンガムを左サイドハーフにしての、4−4−2の陣形をとった。
マンチェスターシティも基本4−2−3−1であるが、左サイドハーフの位置を空ける変則的なフォーメーションをとった。
攻撃的なベルナルドシルバを3列目のボランチの位置に置き、守備的なギュンドアンを2列目の左から中寄りにして、中盤の真ん中を厚くした。
レアルマドリードは4分に、DF(ディフェンス)のラウルアセンシオからのロングボールが、FWのエンバペに入り、相手DFのルベンディアスとストーンズをかわし、GK(ゴールキーパー)のエデルソンの位置を見ての、ワンタッチでのシュートでゴールを上げた。
その後もレアルマドリードはMFのダニセバージョス、チュアメニと、流動的に動くベリンガムで攻撃の組み立てをし、FWの3人にもボールをすぐにつなげてチャンスを作った。
一方のマンチェスターシティは、変則のシステムが上手く行かなかったのか、いつものような高い位置からのプレスをかけられず、それをカバーする動きからか守備ポジションにもズレが生まれる場面があった。
そして33分にも、チュアメニから右サイドのロドリゴへのサイドチェンジから5人の選手でパスをつなぎ、最後エンバペが相手DFグヴァルディオルを滑らせてのシュートで、2点目を上げ合計3点差として、試合の勝敗をほぼ決めた。
4.「2nd. half」
マンチェスターシティは大きくリードされたが、2nd.half開始時点でも選手交代をしなかった。
フォーメーションも変えずに、FWのトップをマルムシュからフォーデンにし、ベルナルドシルバも右サイドハーフの位置に上げ、ラインを高い位置に上げた。
しかし、レアルが優勢のまま試合が進み、61分にはGKからのボールを何人かつないで、右サイドで受けたエンバペが中にカットインして、ミドルシュートを打ち、この試合ハットトリックとなるゴールを決めた。
75分以降にはレアルマドリードが5人、マンチェスターシティが2人選手交代を行なった。これらの交代でも、マンチェスターシティは試合の流れを変えることはできなかった。
終盤にかけては、マンチェスターシティもシュートを打つ場面をいくつか作り、90+2分にはマルムシュのフリーキックがゴールバーに当たったはね返りを、ニコゴンサーレスが押し込んで1点を返したが、そこで試合を終えた。
これで、例年優勝候補にも上げられてきたマンチェスターシティが、決勝トーナメントプレーオフの段階で敗退することとなってしまった。
5.「まとめ(感想)」
この試合では以下の2点が試合を決めた大きな要因であると思う。
1つ目は、マンチェスターシティが、エースのハーランドを欠いたこともあったのか不明ではあるが、左サイドハーフを置かない変則のシステムをとったが機能しなかった。
いつものようにプレスがうまくかからず、かつ守備でのスペースを空ける場面を作り、そこをレアルマドリードにロングボールでつかれ、エンバペの個の力でゴールされてしまった。
名将で戦術家のグアルディオラでも、策が上手く行かないことがあるのかもしれない。
2つ目は、レアルマドリードのチュアメニ、ダニセバージョス、ベリンガムの3人が中心となって、中盤での攻撃の組み立てからボールをつなぎ、1st.halfから優位に試合を進められたことがあると思う。
やはり試合の主導権をとることは重要である。
ベリンガムや、この日右サイドバックに入ったバルベルデも献身的なプレーをし、チームプレーに徹する場面も多く見られた。