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たま神さま#1

開高健の日本三文オペラと言う本を友人より強くすすめられていた
丁度、気仙沼に帰郷する事もあり旅のお供に持っていった
飛行機で読み初めて見た所、疾走感というのだろうかそのスピード感と言い回しにやられてしまった。約半日程かかる帰郷日程の間、気がついたらアパッチ族に没頭していた
※アパッチ族とは日本三文オペラの中で登場する面子の総称である
詳しくは下記に記す
※日本三文オペラ軽めの詳細
大阪には、太平洋戦争中に極東アジア最大の兵器工場「大阪砲兵工廠」が存在していた。だが、終戦前日に145機ものB29が飛来し、650発の1トン爆弾を用いた集中爆撃によって破壊された。終戦後も長らく砲兵工廠の跡地は不発弾が散乱し、人の立ち入りもできず、ひたすら荒れはてていた。
敗戦ムードの中で貧しく悲惨な暮らしが続いていた日本社会がいよいよ戦後を脱しようとしていた昭和29年頃から神武景気を迎える。朝鮮戦争特需などを理由に金属類の需要が高まり鉄の価格は高騰していた。そこでとりわけ差別と貧困に苦しんでいたアパッチ族が目をつけたのが、手つかずの砲兵工廠跡地に残っていた大量の金属類だった。

用事を済ませて大阪に帰る飛行機で日本三文オペラは全て読み終えた
新世界に帰るなり、友人のたま神さまが訪ねてきた
ロシアとウクライナの戦争により、金や鉄、銅などの金属類は高値を更新中
現在、銅は去年のおよそ2倍である
たま神さまはわたしの書いている七人の侍、西成ガギグゲゴの1人として以前より紹介している。元々スクラップ類を本業のかたわら個人で収集して売り、現金収入にしている。
売った後にもらえる、仕切書と言う伝票を持ち込んできて今の金属の値段について色々説明してくれる。
その道中があまりにも愉快であるので西成ガギグゲゴの方でまとめさせてもらった
たま神さまに聞いたのだが、大阪は自転車屋さんがおおいい
自転車屋さんで廃棄される鉄が大量にあるとの事
これを仕切書では鉄とわけられて「自転車鉄」となる
鉄より若干安くなる
そこに目を付けたたま神さまは、自転車屋さんに自身で営業をかけてきたとの事
お抱えの自転車屋さん店舗数は10軒を超えていて各店舗から電話がかかってくるらしい
「ブツあるから取りに来い」
たま神さまは毎回、菓子折りなどのお土産を自転車屋に持ち込み取引をしている
令和のアパッチ族は賢くてたくましい
今回、読んだ日本三文オペラの主人公アパッチ族、彼らもスクラップ類を売り生活している。
アパッチ族のすさまじいエネルギーがこの本から溢れている
アパッチ族は現在もいる

続く

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